秋のシーズンが近づいてきました。プレイヤーはリーグ戦に向けて激しい練習をしていることでしょう。審判もシーズンインに向けて、クリニックが開催されたり、ルールの変更を確認したりしていることと思います。観戦される皆さんのために審判のシグナルについて図を入れながら解説していきます。アメフトのプレイは審判の笛とシグナルでコントロールされているともいえます。初心者の方も観戦ベテランの方も、フィールドのシグナルがわかることで、また、アメフトへの理解が深まることを期待して、第1回目をスタートさせます。



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【レディ・フォー・プレイ】


アメフトの試合が始まる時のシグナルです。キックオフの配置に両チームが着き、キッカーがボールをセットすると、レフリー(R)がこのシグナルを出して試合が開始されます。


それ以外にも、攻撃の各ダウンやタッチダウン後のトライ(TFP)の時、得点後のキックオフなど、このシグナルからプレイが始まります。


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【タイム・イン】


試合時間を計るフィールドクロックのスタートをさせるためのシグナルです。


キックオフの時には、レシーバーがボールをキャッチもしくはタッチした時にこのシグナルを出して時計がスタートします。


また、連続したダウンの更新の時に、ボールが外に出ていないか、タイムアウトが取られていなければ、上記のレディ・フォー・プレイのシグナルの後に時計を動かすためにこのシグナルを出します。


R以外の審判でも、ボールが外に出ていないことをRに知らせるためにこのシグナルを出すことがあります。


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【タイム・アウト】

上のシグナルとは逆に時計を止めるためのシグナルです。


キックオフのプレイが止まった時やパス失敗、プレイが外に出た場合、連続したダウンの更新、第4ダウンのギャンブル失敗、タイムアウト、反則の発生などの時にこのシグナルを出してフィールドクロックを停めます。


このシグナルもR以外の審判も出すことがあり、フィールド上で審判が一人でもこのシグナルを出せば、時計は停まります。


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【タッチダウン、FGの成功、TFPの成功】


説明の要はないでしょう。


タッチダウンの場合は、ボールがゴールラインを越えたことを確認した審判がこのシグナルを出し、それを確認したRがメインスタンドに向かってこのシグナルで得点があったことを知らせます。TFPの2点コンバージョンの場合も同様です。


FGおよびTFPのキックの場合には、ゴールポスト下に位置する審判が自分の担当するポールの内側を蹴られたボールが通過するのを確認し、相方の審判と成功・不成功を確認した後で、ポスト前に出てこのシグナルでキック成功を表示します。それを見てRはメインスタンドに向かって成功を知らせます。




sig5 【セーフティ】
これはディフェンスの得点です。攻撃側が自陣のゴール前で攻撃をしていて、ランナーやQBが自陣のエンドゾーン内でタックルされた場合に、このシグナルを出し守備側に2点が加えられます。タックルされる以外にも、攻撃側が自陣エンドゾーン内でホールディングやパーソナルファウルの反則をした場合にもセーフティになります。また、よくあるケースでは、QBがパスプレイでDLにラッシュされ、苦し紛れにエンドゾーン内からレシーバーのいないところにパスを投げた場合、インテンショナル・グランディングという反則でセーフティになります。



審判のシグナル(2)

審判のシグナル(3)


審判のシグナル(4)


審判のシグナル(5)

審判のシグナル(6)