芋煮会って何?豚汁と違うの?
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「芋煮会」って何? …という事で、半年振りの「食べ物に関する疑問」 記事です (^▽^;) 芋煮会とは私にとっては全くポピュラーな言葉なのですが… どうも必ずしも日本全国そうではないみたいですね。 |
まず「芋煮」とは何か? 芋煮とは里芋を使った汁もの全般を指すという事で良いと思います。 もちろん、その地域地域に芋煮というお料理は存在しますが、 地域によって全く内容が違いますので、 私的には里芋を使った汁物全般を指す言葉と定義したいと思います。 そして「芋煮会」ですが、 これは野外で芋煮を皆で頂く会合を指す言葉 ま、実質は呑み会? あ、でも子供会で行ったり、学校行事で、 また家族同士なんかでも芋煮会はやるので、呑み会とも言い切れないか。 皆で芋煮を頂こうという会ですね |
前述した様に、宮城出身の私には全くポピュラーな行事。 それは東北出身者の方、皆きっと同じでしょう。 それほど東北地方には根差したイベントだと言っても、何ら過言ではないと思います。 なので、これが東北固有のものだとは 私も最近まで知りませんでした (^▽^;) 全国的に行われている行事だと普通に思っておりました。 現在は日本各地でも芋煮をイベントとして楽しむ習慣が出来てきたみたいですが、 それはおそらく山形の芋煮なんかがニュースなどで流れたり、 グルメブームで食に興味を持つ人が増えたからなのだと思います。 |
ニュースで皆さんが見る芋煮は山形の あの工事用の重機を使った大々的なイベントの芋煮だと思いますが、 山形と私の出身の宮城では芋煮の内容が全く異なります。 私、これも大人になるまで知りませんでした。 そんな全く違うものが芋煮会で食されているなんて。 ちなみに今回調べましたところ、岩手も内容が違うみたいですね。 共通していることは、こういった川原や、海岸、屋外で 皆に芋煮を振舞うという会自体の形態。 これはもともと収穫祭の様なものだったのではないかと言われております。 |
では地域によりどの様な違いがあるのかと言いますと、 こちらの画像は宮城風の芋煮ですね。 味噌ベースで豚肉を使っていて具沢山です。 私も先日、芋煮をやりましたが宮城の芋煮を豚汁と例えられる方が多かったですが、 これは豚汁と言って良いと思います。ていうか、豚汁でしょう 今回、記事を書くにあたり、ネットを色々見ていましたが、 同じ様な疑問を持たれている方がけっこういました。 それに対する答えで、牛肉を使ったものが芋煮です、 みたいな回答なんかも見受けられましたが…、違いますよ (^▽^;) いや、山形の芋煮は確かにそうですが、 だって私はこの豚汁を芋煮として小さい頃から食べてましたから ただ、これを屋外で皆で食べるという形式を取る場合、 この汁の名称は芋煮へと変化するのです。 これは日本語の素晴らしさ、奥深さではないでしょうか。 つまりこの料理単体を指して芋煮という訳ではなく、 それを食べる状況等も含めた上での芋煮だと、私は定義したいです。 芋煮と豚汁って違うの?と言われて困った事がある宮城の方、 この食べ太郎の考えはどうでしょうか? 良かったら聞かれた時の参考に使って下さい。 |
そしてこちらが山形の芋煮です。 醤油ベースに里芋、牛肉と長ネギ、コンニャクのみ。 山形県内でも地域により多少の違いがある様ですが、この形が基本みたいですね。 山形で大々的にやっている芋煮イベントでの芋煮がこれなので、 これだけが芋煮だと思っている方も多いみたいです。 またネットで見ていたところ、芋煮は山形にしかありません、という記事も見掛けました。 いや、誤解ですよ~! 宮城や他の東北の県にもありますよ~( ̄Д ̄;; そして画像が無いですが、私も今回始めて知りました。 岩手ではこのどちらでもなくて、鶏を使った鶏すき風のものらしいです そうなんだ~!Σ(・ω・ノ)ノ! これは内輪でやっている来年の芋煮会に是非採用したいですね♪ また秋田では、やはりと言うか、きりたんぽ鍋が主流の様です。 また三陸海岸沿いでは魚介なんかも用いられる寄せ鍋風のものもある様です。 私、宮城でも三陸海岸寄りでしたが、魚介は見たことなかったなあ~ でも、里芋ではなくじゃがいもが用いられる事が多いとの事で、 これは確かに思い出してみるとそうでした! 何か、使われているのが里芋だったか、じゃがいもだったか 記憶が曖昧だったんですが…、 おそらく両方経験していたからだと思います。 あ~スッキリした (-^□^-) |
さて、この芋煮という呼び名ですが、 山形、宮城、また福島なんかでは芋煮と言いますが、 岩手では芋の子、芋の子汁などとも呼ばれている様です。 他にも地域によっては、鍋っこ、きのこ山、なんて呼び名もある様ですよ。 き、きのこ山!?( ̄Д ̄;; なんか美味しそうですね♪ てか、似た様なもの出てますよね明治製菓から (;^_^A |
ところで、青森! 東北六県に含まれるのに青森のお話が今回の記事で出てきていませんよね。 実は青森には芋煮文化というものは無いみたいです ( ̄□ ̄;) 私も始めて知りましたが、青森は寒過ぎるために、 里芋栽培の限界を超えてしまっているとの事です。 確かにそう言われてみれば 北海道出身の呑み仲間の先輩も芋煮はよく知らない感じでした。 北海道と芋って何か連結してイメージされるけど、 よく考えるとそれってじゃがいもなんですよね。 そっか~、にゃるほどねえ (^~^) さあそして、何故に東北でのみ芋煮が盛んなのかと言うと、 里芋の保存というのは難しく、低温過ぎても腐るそうで、 寒冷地方である東北では冬の間の保存が容易ではなかった様です。 なので、本格的な冬が来る前に里芋を 消費してしまおうという意味合いもあったみたいですねえ。 つまり東北以南であまり行われてこなかったのは、 別に保存に困らないからという事ですな。 これまた、にゃるほど~ (-^□^-) 凄いきっちり筋が通ったスッキリ分かり易い合理的な理由ですよね、 私、こういうの大好き。 |
それではまとめましょう まず、「芋煮」とは… 里芋を使った汁物全般を指す言葉で、 豚汁なども屋外で皆で食べればそれは芋煮である。 そして「芋煮会」とは… 屋外で芋煮を皆で食べる会であり、 つまり「芋煮」と「芋煮会」というものは常に一体となっている訳ですね。 何故なら家庭の食卓で食べたら、 それは豚汁だと思うので(あくまでも食べ太郎個人の意見ですよ)。 つまり「豚汁」と「芋煮」の違いはそういう事である。 でも、もともとは里芋の保存の理由や、収穫祭などに起因していた行事だとしても、 この現代に生きる我々にはそういった事は関係無い訳であるからして、 春は花見 夏はBBQ そして秋は皆で汁ものでも食べて楽しみましょうと そういう事で良いんじゃないでしょうか! だから魚介だろうが、鶏だろうが、牛でも豚でも、 猪だろうと鹿だろうと熊だろうとウサギだろうと何でも良いじゃないかと! つまりは皆で楽しく美味しく屋外の秋空の下で秋の味覚を頂こうじゃないかと。 そう、何なら汁に拘らなくとも良いんじゃないでしょうか! 皆が皆、食べたいもの作りたいもの、それを仲間と楽しむ! それが一番じゃないでしょうか!ね?(o^-')b
ちなみに冬は屋内で鍋ね (^ε^) って一年中、呑んでばっかりかい!(;´Д`)ノ |
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