恋愛戯曲　私と恋におちてください

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監督・脚本　鴻上尚史
音楽　上田禎
主題歌　秘密/Ram Wire

出演　深田恭子、椎名桔平、塚本高史、井上順、清水美沙、西村雅彦、中村雅俊、鈴木一真、
佐藤千亜妃

（あらすじ）

異動したばかりのプロデューサー・向井（椎名）は、
遅筆の人気脚本家・谷山真由美（深田）が
原稿を期限内に完成させるようにテレビ局から送り込まれた。

谷山は「恋をしないと書けないから、自分と恋をしろ」と向井に言う。

社運を賭けたドラマのスポンサーは化粧品会社で、
コンセプトも決まっていたのだが、谷山が書き出したものは
そこから離れたものだった。

向井が送り込まれたのは失敗の責任を押し付けて辞職を促そう、という
制作局ドラマ部長の中川（井上）の作戦だった。
谷山自身にも旬は過ぎた感があった。

一連の動きを知った編成部長の先島（清水）はイケメンの柳原（塚本）を谷山のもとへ送り込み、
新人脚本家の加藤（佐藤）との共同脚本にさせようと画策。

営業局長の蒲生（西村）もクライアントの部長・中村（中村）が谷山のファンだと知り、
それらしい脚本を準備していた。

向井は彼女のことを良く知る他局のプロデューサー（鈴木）から
彼女の彼への気持ちは本物だと思う、と聞かされる。

自分の過去の作品を観て涙する向井に優しい言葉をかけ始める谷山。

谷山は向井とのかかわりの中で
「脚本家を目指す主婦と編集者の恋の話と、その２人が考えるラブ・ストーリー」という脚本を
書き進めていたが、自分と向井が置かれている状況を知り、
また、自分が書こうと思っていたものが認められず、覇気が失せる。
だが、向井のために脚本を完成させようと奮起。

期日には完成しなかったが、途中までの原稿を気に入った中村や出演俳優たちの声で
延長され、採用。
ドラマは完成し、関係者たちに好評を博した。

実は、中川は向井がデビュー作で脚光を浴びたものの、その後ヒット作に恵まれなかった
プロデューサーだったことを知っていた。
そんな彼なら谷山の力になれるに違いない、と抜擢したのである。

「また協力して欲しい」という谷山に、
向井は「僕に恋をして下さい」と言い、そんな彼に彼女はキスをするのだった。

（感想）

フカキョンは、はっきり言っていつまで経っても大根女優だと思うのだが、
役柄によっては物凄い輝きを出すひとだ。
この作品では
「彼女のために作られたのでは？」と思うくらい、輝いていた。

この映画を退屈することなく鑑賞出来たのは、
スムーズで安心感のある鴻上の脚本と演出（元々は舞台劇）に加えて、
そんな彼女の魅力によるところが大きいと思う。

それから清水美沙。
彼女は昔、ＮＨＫの朝ドラ「青春家族」でいしだあゆみと母娘役を演じていたんだけど、
（当時は清水美砂だった）だんだんあゆみに芝居が似て来た。
母娘の文化継承みたいで、何だか観ていて嬉しくなった。

井上、西村、塚本はいつもの味わい。
椎名は年齢を知ってびっくりだが、まだこのポジションを演じられるくらい
きれいなおじさんだな、と思った。

正規の値段では観ないが、
無料券を貰って観に行ったら意外と楽しかった♪って思えて、
周囲に宣伝したくなる作品。

・・・褒めているつもり。

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深田恭子　