明日より、いよいよ第53期王位戦7番勝負が開幕! | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

明日より、いよいよ第53期王位戦7番勝負が開幕!

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羽生善治王位に

藤井猛九段が挑戦する、注目の第53期王位戦7番勝負が

明日より、長野県松本市「ホテルおもと」にて開幕。。


ともに1970年9月生まれ。

光り輝く一時代を築きあげ、不惑を迎えた現在でも

最先端から将棋界を牽引する両者の激突。




柔らかい手~個人的将棋ブログ-熱い!



先日、5連覇を達成した棋聖防衛

通算獲得タイトル数が81期となり、大山康晴十五世名人を抜き

史上単独1位となった羽生王位。


15歳の時、史上3人目の中学生棋士となった羽生王位は

19歳で初タイトルとなる竜王を獲得以降、常に複数冠を保持し

25歳の時、空前絶後のタイトル独占「七冠」を達成。


通算7期を数える 名人(十七世名人)

19連覇 という不滅の大記録を樹立した王座(名誉王座)をはじめ

41歳にしてすでに7大タイトルのうち6つで「永世資格」を獲得。


昨年度には

4連覇で史上初となる「名誉NHK杯選手権者」も獲得



プロデビュー後、年間勝利率が6割を切ったことは一度もなく

これまでの通算成績は1649戦1191勝457敗(.723)。



40歳を迎えてもなお、その実力は衰えを知らないばかりか

さらなる進化を見せつけています。



ここ数年でみても、複数のタイトル戦に必ず登場

複数の棋戦で必ず優勝 を飾っている羽生王位。



今期ここまでの成績は19戦14勝5敗(.737)。


永遠のライバル・森内俊之名人の前に名人戦は敗れた ものの

続く棋聖戦 では若き挑戦者・中村太地六段を一蹴し

3連勝のストレート防衛。


明日からの王位戦で

今シーズン開幕から3タイトル連続登場となります。



すでにこれほどの、桁違いの、実績を誇りながら

偉ぶらず、普段は温厚な人柄で愛される羽生王位はまさに

将棋界の宝であり、日本が世界に誇るリアル・レジェンドそのもの。





そんな羽生王位が

プロデビューを果たした、同じく15歳の時。




藤井九段は、一度は落ちた奨励会に

研修会から編入という形で入門を果たします。





しかしそれは才能の有無ではなく

将棋を本格的に取組みだしたのが遅かったから

という理由に過ぎないことは、その後の「伝説」で証明済み。


(藤井九段が将棋に本格的に取組みだしたのは

小学6年生の頃と言われています)




20歳で四段プロデビュー。



羽生王位が七冠を達成し

大フィーバーを巻き起こした、25歳の頃。



振り飛車の天敵である「居飛車穴熊」を狙い撃ち

木っ端微塵に吹き飛ばす、オリジナル・ホールド「藤井システム」を

初披露。ほんの47手で圧勝し、新しい熱を吹き込みます。。



翌年から新人王戦2連覇。


熱は形を帯び、「藤井システム」は将棋界を席巻
28歳の時、時代の寵児として登場した初めてのタイトル戦

第11期竜王戦で、谷川浩司竜王(当時)に開幕から4連勝で竜王奪取。


以後、3連覇。



藤井九段、プロ入り10年でスーパースターの仲間入り。



格言では「避けろ」と教わった「居玉」のまま駒を組み

相手の出方によって柔軟に対応可能な四間飛車のイノベーション

「藤井システム」。



「実はこうなんじゃないか」

「俺もそう思ってた」

「じゃあ、試してみるか」


仲間が遠慮しながら意見を持ち寄り

「ああやっぱりそうなのか」と結論付けられ形となっていく

そんないかにも日本的なプロセスを省略し


藤井九段は

その頭の中で描いたものを、たった一人でつなぎ合わせ形にし

磨きに磨きあげ、たった一人で現実のものとし、世に送り出した。



アメリカのベンチャー企業家のような

自由で、野心的で、本能的で、天才的な閃きと

職人気質の拘りが生み出した精巧なオリジナル商品の開発により

たった一人で「常識」をひっくり返し、熱狂と混乱を巻き起こした。



現代将棋の金字塔「藤井システム」


天才・藤井猛。


かっこ良すぎて、言葉がでません。



その後、紆余曲折を経て



今回の王位戦に出場するにあたり

現在、居飛車党最強である渡辺明二冠(竜王、王座)を

向こうに回し、「藤井システム」で勝利 をあげたことにより

再び、幻想と期待の火がメラメラと燃え上がり中。。



藤井九段の今期ここまでの成績は

13戦8勝5敗(.615)。


羽生王位の「実績」、藤井九段の「功績」は

この先、地球が存在する限り未来永劫語り継がれることでしょう。



つまり


将棋界「夏の風物詩」

今年の王位戦は、将棋ファンにはたまらない夢シリーズ。


一手たりとも、見逃すわけにはいきません。



王位戦/第1局の棋譜中継はこちら



両者の対戦成績は

47戦して羽生王位の33勝14敗。


ここ20戦でみると

羽生王位の19勝1敗。現在10連勝中と圧倒的な大差が。。



いや、だからこそ

2年前の第58期王座戦での藤井九段の言葉が頭をよぎります。。


熱い!もう一番!





その響き