頂上決戦。。明日はいよいよNHK杯/決勝「羽生二冠-渡辺二冠」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

頂上決戦。。明日はいよいよNHK杯/決勝「羽生二冠-渡辺二冠」

第61回NHK杯将棋トーナメント

トーナメント表


日曜日、午前のお楽しみ

一年かけて放送されたNHK杯将棋トーナメントも

いよいよ明日、決勝戦をむかえます。



<第61回NHK杯/決勝>


羽生善治二冠-渡辺明二冠



柔らかい手~個人的将棋ブログ-パンダ先生


決勝進出を果たしたのは

ここまでNHK杯3連覇、19連勝中という羽生二冠。

明日は通算10度目の優勝となる前人未到・空前絶後の4連覇と

初代名誉NHK杯の称号獲得がかかります。



対しますは

現在の将棋界で唯一、それも最高峰の舞台・タイトル戦で

「羽生世代」に圧倒的な勝利をおさめ続ける渡辺明二冠。


羽生二冠にも


開幕3連敗からの4連勝で大逆転防衛を果たした第21期竜王戦

ここから伝説が始まりました。


その2年後、再び「永世七冠」達成とリベンジを期して羽生二冠

満を持しての登場となった第23期竜王戦でも4勝2敗で返り討ち


19連覇、19連勝と無敵の強さを誇り

羽生二冠の代名詞的タイトルだった王座を、3連勝のストレート勝利で

あっけなく奪取 した今期の第59期王座戦。


と、将棋史に残る大勝負、大一番で

ことごとく勝利をものにしている渡辺二冠。


まさに時代を継ぐ者として、今回も

今後、ちょっとやそっとじゃ破られない、後に続くのは極めて困難な

羽生二冠のとてつもない大記録がかかる勝負の相手としては

これ以上ない、最高の刺客。まさに頂上決戦が実現したと言えます。



羽生二冠の今期ここまでの成績は

63戦44勝19敗(.698)。棋聖、王位の二冠を保持。


順位戦はA級で全勝優勝。

来期の名人戦登場が決定しています。


ここ数年は持ち時間の短い棋戦で圧倒的強さを発揮。

今期もすでに、第19回達人戦第32回将棋日本シリーズ第5回朝日杯

と3つの棋戦で優勝。(達人戦は非公式棋戦。日本シリーズは連覇)


2度の竜王戦で苦湯を飲まされた渡辺二冠相手にも

今期の将棋日本シリーズ/決勝 、前期の第60回NHK杯/準決勝勝利。


一般的には若手有利と言われる短期決戦での

手の見え方、速さ、そして大局観が不惑をむかえた現在でもなお

ずば抜けていることを証明し続ける羽生二冠。




渡辺二冠の今期ここまでの成績は

51戦39勝12敗(.765)。順位戦はA級で7勝2敗。


「冬の本場所」竜王戦では今期も無類の強さを発揮し

「角換わり」のスペシャリスト・丸山忠久九段を一蹴。

4勝1敗の成績で威風堂々、竜王戦8連覇を達成 しました。



居飛車の本格派で、豊富な研究量に裏打ちされた

定跡を深く掘り下げた本筋重視の棋風で、ツボにはまった時に強さは

プロが相手にもかかわらず手合い違いに見えるほど強烈かつ圧倒的。



今期のNHK杯でも

将棋界の次代を担うと目される阿部健治郎五段、菅井竜也五段を

全く寄せ付けず、阿部五段は63手まで菅井五段は93手まで

蛇に睨まれた蛙のごとく、なすすべなく投了するのみでした。


すでに実力、実績、貫禄ともに将棋界最高峰に位置し

「羽生世代」のあとを継ぐ第一人者と誰もが認める渡辺二冠ですが

NHK杯に限れば、今回が05年度に続く2度目の決勝進出。


ぜひとも全国放送の舞台で

羽生二冠に勝利し、初優勝を飾りたいとモチベーション高く

明日の決勝戦に臨んでくること間違いなし。



気になる両者の対戦成績は

34戦して渡辺二冠の19勝15敗で、明日の決勝戦をむかえます。



解説には森内俊之名人が登場。

今期の成績ばかりが話題になっている森内名人ですが

こと名人戦となるとガラリと別人のような強さを発揮するのは

前期の名人戦でも実証済。



第70期名人戦7番勝負の開幕も迫っており

どのようなお話が聞けるのか、実に興味深く楽しみですね。




「毎日の将棋学」