【 投了図・95手目▲6八金 】
投了図での持ち駒
▲佐藤九段: 角、金、歩3
△久保王将: 銀2、桂2、歩
本日行われました
久保利明王将に、佐藤康光九段が挑戦する第61期王将戦7番勝負の
第3局・二日目は、両者ともに持ち時間を1時間以上残して終局。
上図95手までで
先手・佐藤九段が勝利。この結果、今シリーズの成績を3戦全勝となり
悲願のタイトル奪取へ、完全無欠の王手がかけられました。
王将戦 - 毎日jp
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王将戦/第3局・柔らかいプレビュー
25手目の局面▲6六銀。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: なし
△久保王将: なし
先手・佐藤九段の初手▲7六歩からスタートし
大方の予想通り、後手・久保王将は十八番「ゴキゲン中飛車」を投入。
佐藤九段が「超速▲3七銀」に構えると
第1局で完敗を喫した「菅井流」△4四歩ではなく、棋王戦/第1局と同じ
△5三銀として、先手と呼応するように左の銀を素早く繰り上げる作戦を
採用した久保王将。
その後は「相穴熊」を目指す展開になるかと思われましたが
今シリーズ、序盤の構想に冴えをみせる「現代の幸三」佐藤九段は
久保王将の「穴熊」囲いを尻目に、右の銀に続き左の銀も力強く上昇。。
王将戦/第3局・一日目の大まかな流れ
【 一日目終了図・45手目▲5九飛 】
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 銀
△久保王将: 桂、歩2
「ゴキゲン中飛車」、ひいては「久保振り飛車」の研究を
相当深く、深く、深く掘り下げ、万全の準備のもと今シリーズを迎えた上に
意欲、気迫、動機付け、それら全てが最高潮の波形でビンビンと指し手から
伝わってきた2局目までの佐藤九段。
第3局でもその流れは変わらず。
躊躇無く踏み込んだかと思うと
久保王将の攻め手には乗らず、ヒラリとかわす。。
思わしい指し手が見当たらない。。。そんな重い雰囲気の中
終了時刻が迫る頃、長考に耽った久保王将が「封じ手」の意思を示し
一日目は上図45手目までで終了。
46手目△5六桂。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 銀
△久保王将: 歩2
すでに先手が良いのでは。。そんな声も聞かれる中
一夜が明け、注目の久保王将の「封じ手」△5六桂から
二日目がスタート。。
51手目▲6五銀。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: なし
△久保王将: 歩3
「封じ手」から、▲5八金寄~△3六馬~▲5七銀打~△2七馬
と、久保王将の馬を追いやった佐藤九段は、次に
上図51手目▲6五銀上とし、後手の桂馬を逆さにとらえながら
三枚の銀を盤中央で連結させる美しい模様を描き出しました。
57手目▲5六銀右。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 角、桂
△久保王将: 歩2
美しい銀は機能美をも表現。
銀を回転させながら角と桂馬を払った様は
まるで天高く舞い上げた足を力強く振り下ろし地面を踏みしめる
横綱の土俵入りをみるような、神秘的で情緒を刺激する美しさに溢れます。
71手目▲4五銀。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 角、銀、桂2、香、歩
△久保王将: 歩
ため息の出るような美しい模様を描いた後は
佐藤九段の一方的なペースに。。
大量の駒損を強いられた久保王将。
意地を見せたいところですが。。。
78手目△7二金。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 角、銀、桂、歩
△久保王将: 歩2
圧巻の横綱相撲をみせる佐藤九段の前に
つけ入る隙はなく、受けにまわるのが精一杯。。。
81手目▲8三桂右不成。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 角、銀、歩2
△久保王将: 歩2
8三の地点を二枚の桂馬と香車にロックオンさせ
力をめるだけためてから一気に決めに行く佐藤九段。。
【 投了図・95手目▲6八金 】
投了図での持ち駒
▲佐藤九段: 角、金、歩3
△久保王将: 銀2、桂2、歩
圧倒的な強さをみせつけた佐藤九段の前に
久保王将は意地の王手を金でブロックされたところで
無念の投了となりました。
王将戦/第3局の棋譜中継はこちら
強かった。本当に強かった佐藤九段。
今シリーズは開幕から構想どおりを思わせる完璧な内容で
負けなしの3連勝。タイトル奪還に力強い王手がかけられました。
「毎日の将棋学」