将棋世界 2024年10月号
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【 投了図・105手目▲6一龍 】
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 桂、歩6
△梶浦七段: 角、金
17日(火)の将棋界には注目の羽生善治九段が登場。
棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメント/3回戦を
東京・将棋会館にて梶浦宏孝七段と戦いました。
結果は、上図・105手までで羽生九段が先手番で勝利。
見事な快勝で7月から続いていた連敗を「6」で止めました。
67手目▲4四角。
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 角、香、歩
△梶浦七段: 香、歩2
戦型は現代調の「矢倉」
9筋での香交換の後、羽生九段から角交換を敢行し
先手主導でいざ開戦となりました。。
94手目△9九角。
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 歩6
△梶浦七段: 角
直後に双方、9筋から敵陣へと踏み込み
一気呵成に終盤戦、そして寄せ合いとなりますが。。
【 投了図・105手目▲6一龍 】
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 桂、歩6
△梶浦七段: 角、金
常に先手を取り続けた羽生九段が危なげなく
後手玉を仕留め上げ、梶浦七段は上図の局面をみて
万策尽き果て、無念の投了を告げました。。
快勝で連敗を止めた羽生九段がほっと一息。。
まずは呼吸を整え颯爽と、準々決勝進出を決めました。。
【 投了図・123手目▲2五角打 】
投了図での持ち駒
▲藤井王座: 金、歩4
△永瀬九段: 金2、桂、歩3
本日決着を見ました
注目の第72期王座戦5番勝負/第2局は
上図123手までで、先手・藤井王座が勝利。
厳しい攻めが途切れることなく
中盤で大きくリードを築いた藤井王座が終盤も圧倒。。
永瀬九段は為す術なく、上図で無念の投了を告げました。。
終局時刻は午後7時48分。
先手の利を活かし問答無用の圧勝を飾った
藤井王座が会心の開幕2連勝で早々と
防衛に王手をかけました。。
初防衛を目指す藤井聡太王座に
タイトル奪還を期す永瀬拓矢九段が挑戦する
将棋界の秋の陣・第72期王座戦5番勝負。
開幕戦を藤井王座が制して迎えた注目の第2局が、本日
愛知県は名古屋市「名古屋マリアットアソシアホテル」にて
運命の幕を開きました。
本局の先手は藤井王座
その初手は飛車先を突く▲2六歩から。。
対します、永瀬九段も2手目に同じく飛車先を突く
△8四歩と返し、対局はスタート。。
互いに居飛車を明示すると
次に両者は息を合わせて飛車先を決め
「相掛かり」の出だしとなりますが。。
9手目▲6八銀。
上図での持ち駒
▲藤井王座: なし
△永瀬九段: なし
そこから「角換わり」を目指す定跡手順の進行となり
迎えた上図の局面で、藤井王座は銀を6筋に絞って構え
後手からの角交換、あるいは角交換拒否に備えます。。
この手に対し、永瀬九段は。。
10手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲藤井王座: なし
△永瀬九段: 角
ノータイムで角交換を敢行。。
手損のない「ノーマル角換わり」となりました。。
45手目▲4五桂。
上図での持ち駒
▲藤井王座: 角
△永瀬九段: 角
角交換成立後も
両者は息を合わせて速いテンポで指し進み
戦型はおなじみの「角換わり相腰掛銀」に決定。。
例によって最善形を維持しながらパスを繰り返し
先手からの仕掛けを待つ後手に対して藤井王座は
玉の「入城」を果たした後、桂馬を戦場に跳ね上げ
高らかに仕掛けを開始しました。。
71手目▲5八角。
上図での持ち駒
▲藤井王座: なし
△永瀬九段: 角、歩4
トントン拍子で歩を突き捨てながらテンポを取る
藤井王座は永瀬九段に反撃の暇を与えることなく
軽快に模様を動かし、上図で手持ちの角を自陣に投入。。
全くもって研究の範囲内とあっという間に形を決めました。。
ようやく手番の回った永瀬九段は
ここで質駒の桂馬を取り込み反撃に出ますが。。
(72手目△4五歩)
81手目▲4六香。
上図での持ち駒
▲藤井王座: 歩2
△永瀬九段: 角、歩3
藤井王座の勢いは留まることなく
銀取りを手抜いて香車を敵将の頭上へ投入。。
強気の攻め合いで一気の勝負を狙います。。
すでに終盤戦模様の迫力と緊張が漲る
上図の局面で、昼食休憩突入となりました。。
【 昼食のメニュー 】
藤井王座
名古屋コーチンの天津飯、香港点心師の点心、ウーロン茶
永瀬九段
三河一色産のうなぎのひつまぶし、オレンジジュース
90手目△7五銀。
上図での持ち駒
▲藤井王座: 歩4
△永瀬九段: 角、歩2
午後の対局開始の一手で
桂馬の拠点を作った永瀬九段は(82手目△7六桂)
先手の桂取りに構わず、手持ちの銀を投入し(90手目△7五銀)
拠点の桂馬を支えつつ、藤井王座の攻撃を受けて立ちます。。
ここで手番の藤井王座は、21分の考慮の後
まずは桂馬を取り込むと(91手目▲7三歩成)。。
93手目▲4三歩成。
上図での持ち駒
▲藤井王座: 桂、歩4
△永瀬九段: 角、歩3
敵将の頭上へ歩を突き出し
拠点の捌きから終盤戦の幕を開きました。。
107手目▲7三銀。
上図での持ち駒
▲藤井王座: 金、歩2
△永瀬九段: 角、桂、歩4
終盤戦も、藤井王座の独壇場。。
思うがまま、自由自在に模様を描きながら
後手玉を追い込み、仕上げに掛かります。。