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昨日に引き続き、摂食障害を克服された方の体験談。

今日は過食嘔吐の方です。

 

「心」についての記述が多かった

昨日の方と少し異なり

 

食べて「体」の過食を止めることから

始められたようです。
 

 

あやさんこんにちは。

 

ブログからしばらくご無沙汰していたのですが、

あやさんにお礼が言いたくて

メッセージを送らせてもらいました。

 

あやさんのブログに出会ったのは7年前でした。

過食嘔吐に毎日を費やしていたころです。

 

摂食障害歴はその当時8年ほど。

痩せたい、という思いにとりつかれて

必死に毎日を送っていました。

 

摂食障害の「きっかけ」は”

無理なダイエット”でしたが

それにはまって抜け出せなくなった理由は

もともとのコミュニケーション能力の低さと

それによるストレス、劣等感でした。

 

もともと人間関係をうまく持つことができなくて、

自信も持てず生きてきました。

 

自分の思うことがうまく伝えられない。

人との会話がうまく成り立たない。

相手の思いをくみ取ることが苦手。

 

いつもなんとなく不安でした。

 

そこからダイエットにはまることになりました。

 

雑誌やTVの影響でしょうか。

痩せたらきれいになれる、

どんな洋服でも似合うようになる、

そしたら今よりきっと楽しく暮らせる。

 

痩せることさえできたら

今まで持っていた悩みが全て

解決すると思い込んでいたし、

そう望んでいました。

 

何が何でも痩せたい、と思い始めたのは

三食野菜ジュースとヨーグルトという

今思えば極端なダイエット方法。

 

ひと月に急激に痩せることができました。

 

その時だけは

「痩せたね」

「うらやましい」

とチヤホヤされたことを覚えています。

 

けれど、その後体重は減らなくなり、

焦燥感に襲われるようになりました。

 

また極端なダイエットを続けたいけれど、

ものすごい飢餓感が現れ、

三食野菜ジュースとヨーグルトでは我慢できなくなりました。

 

むさぼるように食事し、

太ることが怖くて嘔吐する、のスパイラルに陥りました。

 

過食嘔吐では体に十分な栄養がいきわたらず

さらなる過食を呼び、また嘔吐する。

 

栄養をほしがる体と

痩せたい心がバラバラになり心身は限界。

 

泣きながら過食嘔吐する日々が始まりました。

 

いつかやめよう、やめたい。

そう思ったのにやめられず8年。

苦しかったです。

 

過食嘔吐はやめたい。

でも普通に食べられない。

太るのが怖い。

毎日パニックでした。

 

普通に食事することができないことが

こんなにつらいことだとは思わなかったです。

 

意思の力でどうにもならない過食嘔吐に、

きっと自分は一生治らないのだろうと絶望していました。

 

過食嘔吐だけで

一日はあっという間に過ぎてしまい、

だれかと食事をすることもできない。


そんなときにあやさんのブログに出会いました。

痩せたかったら食べる。

目からウロコでした。

 

 

そしてブログにある

心と体と栄養との関係、

あやさんの体験や

ほかの回復中の方の体験。

 

読み進めていくうちに

”これしかない、信じられる” 

そう思いました。

 

そこから、

太ることは怖かったけど

吐かずに食べる、を心がけました。

 

始めのうちは、なかなかうまくいきませんでした。

 

一回に食べる量が信じられない量だったので、

怖くなり吐いてしまうこともしばしば。

それを受け入れて、吐かずに食べる。

 

すこし吐かず食べられるようになって、

よくやった!と思う反面、

どれだけ自分は食べてしまうんだろう。

その思いも常に付きまといました。

とても怖かったです。

 

体重はきちんと食べているので

やはり増えたし、

何より周りの人から言われる

「太ったね」「すこしぽっちゃりした?」

の一言が何より苦痛でした。

 

言った人には

悪気がなかったのかもしれませんが、

その言葉を言った人を

嫌いになったり恨んだりするほど

太ることが嫌で怖かったです。

 

それでも、

体にきちんと栄養をあげ続けて

(すぐに変化がなくても時間をかけて)

体も心も落ち着かせる。

そうじゃないと過食嘔吐は収まらない。

 

過食嘔吐の苦しさから解放されたいと思い、

あやさんのブログと本に支えられて

三歩すすんで二歩下がる。

 

その繰り返して

●か月ほどたったころ、

体重の上げどまりがやってきました。

 

そこから不思議と

ダイエットを始める前の

もともとの体重むかって下がってゆき

徐々に体重が落ち着いていきました。

 

いつか普通に食事ができるようになりたい。

そう願って続けていたら

ほんとうにできるようになりました。

 

ブログにも書かれていたように

過食のぶり返しもありましたが、

食べることを続けて3年かかり

食症状が安定し、

過食嘔吐なしで

普通の食事ができるようになりました。
 

おかげさまで、

 

体が食べたいものがわかる。

おやつも食べるけど

おなか一杯になったらもういらなくなる。

 

それが当たり前にできるようになりました。

 

大好きだったけど、長年きちんと食べることができなかった炭水化物のごはんやラーメンもおいしく食べることができるようになりました。

 

あやさん、本当にありがとうございます。

 

ダイエットの引き金になった心の問題ですが、

こちらはなかなか難しくて

今も悩んでばかりです。

 

現在も対人恐怖症気味で

人と打ち解けることが出来ず、

不安になりやすく毎日落ち込むことも多いです。

自分の欠点ばかりが目についてへこみます。

 

そして私の心の問題には

発達障害(ADHD)が関係していたようです

 

中略

 

こんな状態ですが、いまは

普通に食事ができるだけでも

本当にありがたい、と思えます。

 

摂食障害がなかったら

自分と向き合うこともできなかった。

きっとADHDに気づくことも出来なかった。

 

ここまで考えることができるようになったのは

あやさんのおかげなんです。

 

心の問題は解決していないし、ADHDと分かったことでまた悩むことも増えました。

一生付き合わなければならないもので、これからも沢山悩むと思います。

 

けれども

過食嘔吐の繰り返しで

ほかのことには何も

手が付けられなかった頃よりは前に進めている。

そう思うことで救われています。

 

あやさん、このブログを作ってくださって、

本当にありがとうございます。

 

あやさんがエネルギーを注いで書いてくださった記事で助けられ、完治しないと思っていた食症状が治りました。

 

**

 

追伸
送ったメールを確認してみたら心はずっとひどくしんどい、みたいな感じになっていました!!

夜中にメールを書いていたら何だかものすごく悲観的な感じの締めくくりになっていて。ごめんなさい( ;∀;)

 

心のほうも以前より随分軽くはなっているのだと思います。

 

今もぐるぐる迷ったり悩んだりですが、

だから自分はだめなんだ、と

自分を完全否定することは少なくなってきています。

 

くろこ

 

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ステップあやです。

 

くろこさん、体験談のシェアありがとうございます。

 

彼女の場合は、

このブログの「食」の部分が

一番最初に頭に入り、

克服の決め手になったみたいだね。

 

私の本やブログでは

 

体と心の回復は

どちらか一方ではなく

どちらも必要で

どちらもジグザグに治るんだよ、

 

ってかいているのですが

 

”本人の自覚症状として”

 

食症状が先に止まってから

⇒生き辛さに繋がる心をラクになった

 

っていう人と

 

心がラクになってから

⇒食症状がラクになってきた

 

という人がいるのですが

 

実際には 

心の回復、体の回復、

どちらも交互に繰り返しながら

治ってきているんだと思います。

 

だって、”太るのは怖いけど(なるべく)吐かないで食べる(体を満たす)”って決めて実行するのは、相当怖いし相当な覚悟がいることだから、

 

それを実行できたっていうのは、

それだけ心”が動いた、

やろうって思えるくらいまでに心が回復した

ってことだもんね。

 

ま食べて体から治した、っていう人も

私は心がラクになってから
食べることができるようになったっていう人も

 

はじめはそういっていても

何年かお付き合いしているうちに

(私のセッションには摂食障害が治ってからも

 来る方も割りと多いので

 

「あの時はそう思ったけど

 心も体もどっちも交互だった(笑)」

っていうようになることが多いよ(笑)

 

最終的に自分の変化のきっかけになったことを覚えてるけど、その前にもこまごま心の準備段階、体の準備段階があったなって、後から気づくみたい。

 

なので、あまり

体か心か、どっちが先??って

気にする必要はないと私は思うけど

 

ただ、食べたからって食症状が

すぐに止まらなくても

食べるコトも「できるとこと」みつけて

どんなに小さくても←これ重要

やっていこうね、ってかいてるんだ。

 

体の過食(飢餓の反動の過食衝動)も

食べたら「直ちに」とまるわけじゃないし

 

頭の過食や心の過食も

同時にもっている人は

体の過食がおちついても、食症状は残るかもしれない。

 

でも だから治らないとか

食べても無駄っていうことじゃないの。

 

体の過食が落ち着くことで、

心の過食に繋がっている心の問題、

つまり何がストレスになっているのか

本当の問題に思いを巡らせる位の余裕

は出てくるよ。

 

本当の回復はそこからだから。

 

それと、これもいつもいってるけど

 

体の半飢餓状態、と自分は思っていなくても

過度の栄養不足が続くとそれだけで

自動的に心がウツになってしまい

自動的にストレスを感じやすくなり

自動的に死にたい気持ちも登場し、

。。という状態になるのも事実なので

 

本当の自分の生き辛さをに気づき

ソレをラクにしていくためにも

 

過食の症状はまだありながらでも

 

拒食の症状がまだありながらでも

それでもいいから

 

食べることも

「今の自分にできること」、

どんなに小さなことでもいいから続けていって欲しいんだ。

 

 

今日のご報告の中にも沢山、

摂食障害克服のポイントが出てきたけど、

関連記事をのせておきます。

 

まずは

 

そもそも、

体の過食、心の過食、頭の過食ってなに?

ってことについて。

 ↓↓

>過食の3つの種類


くろこさんが衝撃を受けたと書かれている

「食べないから太る」

「痩せたいなら食べる」については 

 ↓↓

>米国発news!帳消し行為では人生最大の体重になる!摂食障害的ダイエットはヤセません  

”私吐いてないし”

”下剤も使ってない”から関係ない

とか思うひといそうだけど、

吐いてなくても、無理なダイエットしてるなら同じですよ。

 

これ、症状を否定してるわけじゃないので

拒食や過食してる限りだめなのかな

って思ってる人はこれよんでみて

 ↓

>過食しても「吐かない」「下剤を飲まない」「拒食ダイエットをやめる」の意味

 

それと

>リンク集1(食・体重・運動)にいれてる記事全部。

 

*私の本とかブログをチラッと読んだだけだと誤解なさる方が多いので、念入りに読んでください。


 

それから発達障害(障害ってよばれてるけど”脳の特性”)について出てきましたのでその関連記事を。

↓↓

 

>スケベメガネ!?、アスペルガーでも●●●があれば大丈夫、「私は」を主語に変えて唱える・・・など

 

 

>迷惑かけて怒られて呆れられて笑われて感じる自己肯定感・自尊心!? (ADHD,ADD)

 

>発達障害のこと/摂食障害を分かることができない人のこと

 

 

あとこれ。
↓↓

>素敵な「変人」、魅力的な「非常識」-4

発達障害のことは書いてないけど、これも、摂食障害も、それ以外の障害や病気をを持ってる人のことも思い浮かべながら書いたものです。

 

 

全部のせられないけど、

他の心の記事も、

病気や障害関係なくみんなにむけて

書いてるんだよ。

 

たとえばさ、

 

摂食障害って病気の基本は

 

「自己肯定感」「自尊心」、つまり、

”自分はありのままでいいのだ”という感覚

普段は無意識だけれども人の健康に必要な感覚)が

希薄であることが

”症状”のエネルギーになっている

 

と言う部分。

 

”症状”というのは

 

●拒食(太るのが怖い・摂食障害の手段を使っても体重や体型をコントロールせずにいられない気持ち)

 

●辛いけれども過食で本来のストレス(心のモヤモヤ)を曖昧にしていないとバランスがとれない心の状態のこと。

 

*上記の意味が分からない人は↓コチラ↓

>「痩せること」「食べること」に”依存する”とは(依存症とは-その3)

 

 

だから、逆にいうと

治すということは

自己肯定感を

健康的なレベルに上げていくこと、となる。

 

*ふつうの人でも自己肯定感は

上がったり下がったりするので、

「何があっても不安にならない、自信たっぷりな人」

になるなんて無理なのでそれは目差さない

 

じゃあ

どうやって自己肯定感を上げるの?

っていうことを、無理矢理一文でいうと

 

■自尊心を低下させる「考え方」「コミュニケーション」から

 自尊心を上げる「考え方」「コミュニケーション」に変えていく。

 

それ、難しいです、果てしないです・・

って私も思ってたけど、そう思うのって、

早く治りたい治さなきゃって焦るから。

 

焦ると”今できること”を積み重ねることすら無駄な気がして、ストレスになって、余計に回復は遠くなるんだよ。

 

だからいつもいってるけど

焦るな危険、急がば回れ。

 

心のことは、たいがい、小さいころから色んな経験重ねて時間をかえてできた考え(思い込み・当たり前)をラクにしてく作業になるので、それなりに時間がかかるのは当たり前だよ。

 

私が回復過程で気づいた「そもそも摂食障害に頼らざるをえなくなった心の問題、それを少しずつラクしていける考え方」は、毎回記事の冒頭につけているリンク集その2(心・回復)

の方に纏めていますが、・・・

 

めちゃ大量です(^^;)

 

でも
私も体の回復と交互にやってったけど

これ 全部気づくには

私も相当の時間がかっています

何ヶ月とかじゃなく年単位で。

 

だから、これ全部、解決しなくちゃ

早く理解しなきゃ~って

あせらないで大丈夫よー

 

相当時間かかるってかいたけど

心の問題を全部解決できるまで

食症状も止まらないってわけじゃないよ。

 

なんとなーく、読んでみて

そのときの自分にすっとはいる考え方だけ

無理せず取り入れればいい。

その繰り返し。

 

全部解決しなくても

どっか途中で症状は消えるから。

 

でもね、、

食症状がとまったらわかることだけど

食症状さえ止まればばら色の世界、

って症状に悩んでる時は思ってるだけど

そうでもないんだよね(^^;)

 

もちろん、随分あの苦しい症状に縛られなくなれば、ラクにはなるけど、その分、ソレまで症状で見えなかった生き辛さともろに向き合えてしまうので、違う辛さがあるというか。

 

だからそれもあって、心のことは食症状が治ってもどんどんそのあともラク・楽・心地いい自分になるような考え方や生き方を続けていくんだよね。

 

このブログ、食症状がラクになっても止まっても、ずっと読み続けてくださる読者の方がいらっしゃるのはそんな方だと思います。

 

わたしも、今でも

なんか苦しいなと思ったら

自分で書いたこと思い出して

心の点検してみる。

 

でも、それはね、

 

やらなきゃいけないことだから、じゃなくて

 

そうするのが正しいことだから、でもなくて


そうしないとまた過食になっちゃうから

って焦ってやるのでもなくて

 

自分

心地よくあり”たい”から

楽しく楽に生きたいから。

 

ただそれだけのために、

”なんとなーく”

ただ、思いを巡らせる。

 

そんなやんわりした感じだよ。

 

ラクになりたくてやってるんだから

苦しくなるまでは考えないでいい(笑)

 

読者のみなさんも

もし、ラクになるはずの心の点検が

「やらなきゃ」になって苦しくなってたら、

 

苦しい感覚は

=無理しすぎ~っていってる心身のサイン

っていうの思い出して、お休みしてね~。

 

ではこの辺でおわります~

 

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