2003年の「五葉」で解説したいと思います
かなりのいい加減さに
古文へのイメージをかなり変えてしまいそうですが、、、
おおむね、できる人も、こんな読み方をして解いているのが
現実なんです
20分で満点取れればいいわけなので
時間とのバランスを考えたら
こういう読み方に多かれ少なかれなるのじゃないかな
それではスタートしてみます!
[妻に先立たれた式部卿の宮(親王)が、
后の宮に預けた子どもたちのもとを訪れた場面である」
という前書きが書いてあるので
頭にしっかり入れてください
ここで流れを組み立てていくのですよ
嫁が死んで、悲しい気持ちをもって、預けた子どもの顔を見に来た場面ですね
やうやうほど近うなり給(たま)ひては、さすがに君たちの恋しさもひとかたならずおぼえ給ひ、
何かが近づいてきて、子どもたちが恋しくなって
后の宮まだ里におはしませば、参り給へり。
来ました。
やうやうほど近うなり給(たま)ひては、さすがに君たちの恋しさもひとかたならずおぼえ給ひ、
何かが近づいてきて、子どもたちが恋しくなって
后の宮まだ里におはしませば、参り給へり。
来ました。
(パパが←最初のところの説明で分かりますね)
若君はそそき歩(あり)き給へるが、はやう見つけ給ひ、上に申さんとて走りおはして、若君がパパを見つけて
「式部卿の宮、参りたり」と聞給へるを、
若君はそそき歩(あり)き給へるが、はやう見つけ給ひ、上に申さんとて走りおはして、若君がパパを見つけて
「式部卿の宮、参りたり」と聞給へるを、
「パパが来たよ」って言ってるのを
聞こえ
謙譲語…相手高める…后の宮を高めている
給へ…尊敬語…主語を高める…若宮を高めている
このセリフを言っているのは若君、言われている相手は「后の宮」
という場面をおさえておかないと、敬語が誰を高めているのかわかりませんね
このセリフを言っているのは若君、言われている相手は「后の宮」
という場面をおさえておかないと、敬語が誰を高めているのかわかりませんね
敬語が難しいのではなく、場面をおさえていない流れが
敬語問題を難しくしている部分があるのです
もちろん、これは謙譲語、これは尊敬語という識別はできるようにしておいてくださいね!
宮うちほほゑみて見たてまつり給ひ、「こなたに」とのたまはす。
后の宮、笑って見て、「こちらへ」って言う
親王、御前に参り給ひ、御物語こまやかに聞こえさせ給ふ。
パパがお話をしている。
姫君は、宮、御ふところはなたで抱きいつくしみ給へるを、父親王はいとかたじけなく見たてまつり給ふ。
姫、抱っこされている、
(パパは)申し訳ないと思って見る。
(パパは)申し訳ないと思って見る。
このごろにいみじうおよすげて笑みがちにうつくしう見え給ひ、笑う、美しい(←姫君ですよ)
親王のさし寄らせ給へば、
たかやかに物語し給へる御顔の匂(にほ)ひなどは、顔の様子はただ母君のそのままにうつしとり給へるを見給ふには、
ママそっくり なのを見て
えたへ給はず、
堪えれんわ…(妻を思い出したんやね)
え+打消=~できない←トーンが強いので気持ちに盛り上がりがある!
かきくらされ給ふ。
○○な気持ち ←気持ちが盛り上がって、、、
(問1)下線部の解釈はどれ?
(ア)かきくらされ給ふ
①むなしく時を過ごしていらっしゃる ←気持ちがゆるいですね、、、惜しいけど×
②悲しみにくれていらっしゃる ←気持ちが盛り上がっていますので、、、○
③感涙にむせんでいらっしゃる(感動してます…×)
④部屋にこもりっきりでいらっしゃる(外にでてますけど、、、×)
⑤心に描き続けていらっしゃる (何を心に描いているのかな?…×)
宮も「『見るに心は』とつゆけうのみおぼえ侍(はべ)る」とておしのごはせ給ふ。
かきくらされ給ふ。
○○な気持ち ←気持ちが盛り上がって、、、
(問1)下線部の解釈はどれ?
(ア)かきくらされ給ふ
①むなしく時を過ごしていらっしゃる ←気持ちがゆるいですね、、、惜しいけど×
②悲しみにくれていらっしゃる ←気持ちが盛り上がっていますので、、、○
③感涙にむせんでいらっしゃる(感動してます…×)
④部屋にこもりっきりでいらっしゃる(外にでてますけど、、、×)
⑤心に描き続けていらっしゃる (何を心に描いているのかな?…×)
宮も「『見るに心は』とつゆけうのみおぼえ侍(はべ)る」とておしのごはせ給ふ。
后の宮も悲しい
(問3)下線部はある和歌を踏まえた表現です。その和歌はどれ?
①女郎花見るに心は慰までいとどむかしの秋ぞ恋しき(秋?…×)
②女郎花見るに心は慰まで都のつまをなほしのぶかな(妻は生きている…×)
③よそにても見るに心は慰まで立ちこそまされ(賀茂川?…×)
④しのぶ草見るに心は慰まで忘れがたみに煽る涙かな(忘れ形見=姫 ○)
⑤かたみぞと見るに心は慰まで乱れぞまさる妹が黒髪(髪の毛?…×)
和歌はそれまでの内容の凝縮
そして、比喩が多いので、もとは何を例えているのかはわからない
→そのまま解釈しましょう!!
ここまでは姫が亡き妻にそっくりで悲しい
という場面でした
ということで、和歌の違いに注目して
くらべてみて
④が正解です!
助動詞、単語、というものに走りがちですが、、、
古文とはいってもセンターの場合
かなりの現代語の要素が含まれています
そして、ネチネチ全訳をほどこしていったら
(←分からない部分も多いですよ)
時間内に、問題を解き終えて、完答することが
難しくなってきます
訳せない箇所がでてきたら、、、
「内容展開をおさえる」
という視点を忘れ、右往左往してしまうからです
センターや早稲田は
内容をざっくりとらえる力をかなり聞いています
大きな流れをとらえつつ読み進めるようにしないと、、、
かなりのダメージになることを
しっかり意識してくださいね!
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