K-121 モリエール胸像
K-121 モリエール胸像 H.85×W.65×D.32cm (パリ・コメディーフランセーズ収蔵)
ポツリポツリとした更新となっております。皆様いかがおすごしでしょうか。あまりにひどいお天気だからね~。
じっくり記事でも書きますか。。。。。
さて、ず~っと18世紀前後のフランスの彫刻家が続いておりますが、本日はウードンです。
この石膏像は、17世紀のフランスで活躍した喜劇作家モリエールの肖像彫刻です。
作者はこちら、
この絵の中心で塑像をしているのが、ジャン・アントワーヌ・ウードン(1741~1828年)。
やっぱりフランス革命をもろに通過しちゃった世代で、既に紹介済みのカノーヴァ、リュード、ショーデ、ファルコネ、アレグランなどと同じような時代ですね。。
特にカノーヴァとは、まったく同世代です。ただ、カノーヴァが比較的古代ギリシャ・ローマ的な神話世界に題材を求めたのに対して、ウードンは”肖像彫刻”に特化した芸術家です。
ウードンは二十歳でローマ賞を受賞し、ローマに10年間留学してフランスに戻ると、すぐに高い評価を得るようになり、肖像彫刻家としてのゆるぎない地位を獲得します。
王族、貴族の肖像だけでなく、時代の変化も反映し、軍人、思想家、政治家、芸術家などの肖像もたくさん作っています。
きょうの石膏のモリエール像は1776年の作。
モリエールは17世紀に活躍したフランス最大の喜劇作家です。
代表作は、「人間嫌い」、「ドン・ジュアン」、「町人貴族」、「病は気から」・・・・・とWikiを見ると山のように作品があるのですが、恥ずかしながらタイトルを知っているのが「人間嫌い」だけで、しかも読んだことがないという・・・
シェクスピアもそうなんだけど、戯曲ってあんまり親しみがないんです。
モリエールは30歳くらいまで下積み時代を経験して、亡くなったのが51歳のときということなので、実際に活躍したのは20年間くらいなんですけど、ものすごい数の作品を発表しています。
結局、モリエールの一座は彼の死後、王室劇団のブルゴーニュ座と統合され、王立劇団の”コメディー・フランセーズ(フランス人劇団)”となり、その活動は現代でも続いています(1680年創立)。
これは、フランスで最も正統派な劇団(コメディーといっても”演劇”という意味なので、喜劇だけでなく、あらゆる演劇を対象にしています)ということになるのですが、その本拠地がルーブル美術館に近いパレ・ロワイヤルの向かいにあるコメディー・フランセーズ座(別名”モリエールの家 La maison de Moriere”とも言うそうです)。
ここの中に、今回の石膏のモリエール像の原作があるということなんですが、実は私は本物を見たことがありません。今回Wikiでも調べたんですが、映像は見つかりませんでした。。。残念。
ここの前はしょっちゅう歩いてたんだけど・・・演劇ってなんか縁がないんですよね~。フランス語で演じられても、私の語学力だと10分の一も理解できないしねぇ~・・・。でも、一回くらい見とけばよかった。。。
パリ市庁舎の壁面のモリエール像(作者は分かりません)
もうちょっとオペラ座よりに行った所の道路脇のモリエール像。
次回は、やはりウードン作のヴォルテール像で。。。
今回取り上げた、K-121 モリエール胸像
は、私共の運営するオンラインショップ「石膏像ドットコム」で実際に購入していただくことが出来ます。以下のバナーをクリックすると、ショップに入れます。よかったら覗いてみてください。