JUSTICE / GLAY

JUSTICE/GLAY

￥3,500

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1. WHO KILLED MY DIVA
2. ROUTE 5 BAYSHORE LINE (album ver.)
3. PARADISE LOST
4. LOVE IMPOSSIBLE
5. 真昼の月の静けさに
6. gestalt
7. JUSTICE [FROM] GUILTY (album ver.)
8. 傷だらけの太陽
9. 運命論
10. SMILE 

「GUILTY」と二枚同時でリリースされた、GLAYの11thアルバム。
インストナンバー「gestalt」を含む、10曲を収録。

こちらは、セルフプロデュースとなった意欲作・・・
ではあるのですが、率直な感想を言えば、「GUILTY」に良い所を持っていかれてしまった印象です。
自分たちで素直にやりたいことをやった結果なのか、チャレンジ的な要素を強めたからなのか、アルバムとしての流れがぎこちないような。
カップリングベストと言われたら、しっくりきそうなバランスなのですよね。

曲の粒は大きいのだけれどなぁ。
こだわりがないとも思わない。
「WHO KILLED MY DIVA」で、アメリカンロック的な雰囲気を見せると、デジタルテイストやら、ミクスチャーテイストやら、こういう引き出しもあったのかと驚かせてくれる。
これまでになかった作風を、独自の音楽としてパッケージしようとする試行錯誤は、GLAYほどの大御所になっても、攻める姿勢を忘れていないということ。
「JUSTICE [FROM] GUILTY」なんかも、問答無用で格好良いのですよ。

ただし、ベテランバンドだからこその渋み、深みを出して、現代の作品としてまとめてきたのが「GUILTY」だとしたら、こちらは、その渋みが、古臭さという形で目立ってしまったといったところ。
GLAYとしては、新鮮な音楽を披露しているにも関わらず、なんだか時代を感じてしまうような仕上がりになっているような気がします。

結局、「GUILTY」にハマらなかった曲の寄せ集め感が、拭えないのがね。
散漫とはいかないまでも、何らかの統一感があれば面白かったのでしょうか。
本作で見せてくれた引き出しのうち、どれかを取り出して膨らませたら、それなりに良いものは出来上がりそうなのだけれど。

全体的に、ロック色が色濃く出ているアルバム。
バラードに定評があるGLAYとしては、そういう意味でも、キラーチューン不在となってしまい、インパクトが薄れてしまうところはあるか。
ライブで、この収録曲たちを体験できれば、見え方が変わってくるのかな。
タイトル的に、本作のほうが王道っぽいイメージだったのですが、あくまで、実験作として聴いたほうが良いかと思います。

＜過去のGLAYに関するレビュー＞
GUILTY
GLAY
BELOVED
灰とダイヤモンド