GLAY / GLAY | 安眠妨害水族館

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オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

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1. シキナ

2. 汚れなきSEASON

3. WASTED TIME

4. 遥か…

5. Apologize

6. 月の夜に

7. 風にひとり

8. Precious

9. Satellite of love

10. Chelsea


2011年一発目のレビューは、なんとなく大御所がいいなぁと思いまして。


GLAYのメジャーでは通算10作目となるフルアルバム。

その名も、「GLAY」。

なんていうか、ジャケットが、みんながイメージするGLAYを適確に表現していて素晴らしいです(笑)

この、TERUさんのポーズこそが、GLAYの代名詞ですよね。


10曲という、彼らのフルアルバムとしては、コンパクトに絞った曲数ではありますが、十分にGLAYとしての魅力が詰め込まれている。

15年、シーンのトップとして君臨している中で、ベースとして流れているヒムロックに影響されたようなビートロックの魂は、旧時代の音楽になりつつあります。

しかしながら、そのスタイルを崩さず、今なお支持されている理由は、この作品を聴けばわかる。そんなアルバムに仕上がっているかと。


真髄であるポップセンスの溢れるナンバー、壮大で深いバラードを中心とした構成ですが、きちんと遊び心のある変な曲や、ロックチューンもバランス良く配置されている。

1曲1曲のクオリティが高く、本当にどれをとっても印象的なメロディが光っています。


そして、まだまだ進化の過程であることもうかがえる。

まず、1曲目の「シキナ」から驚かされました。

メロディセンスはそのままですが、キラキラな同期が入って、今風のアプローチになっている。

ともすれば、本質の音楽性を見失う可能性だってあるのでしょうが、しっかりと芯が通っているというか、GLAYらしいな、と素直に思えるから不思議。

決して時代に流されての変化ではなく、自分たちの可能性を広げるための変化。

こういった驚きが、10曲全部に感じられるのです。


ちょっとさびしいのは、ロックンロール系のナンバーが少なめなことかな。

やや時代遅れであっても、シンプルに疾走するビートロックも、GLAYを彩るには欠かせない要素。

曲数を絞って厳選する中で、こういった構成になっていることは、十分納得できるのですが、少し荒々しさが残ってしまっても、ガシガシやっていってほしいところです。


まぁ、それを差し引いても、この時代において、またも名盤を作り出してしまったことは間違いのない事実。

それにしても、このバンド、冬が似合いますね。

さすが、北海道を代表するバンドといったところでしょうか。