GUILTY / GLAY | 安眠妨害水族館

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GUILTY/GLAY
¥3,500
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1. Red moon & Silver sun~My Private “Jealousy” 
2. everKrack (album ver.)
3. FACTORY
4. 冬の遊歩道
5. 華よ嵐よ
6. キリノナカ (album ver.)
7. 初恋を唄え
8. Bible
9. Ruby’s Blanket
10. 君にあえたら

GLAYの12thアルバム。
11thアルバムである「JUSTICE」との同時発売となり、GLAYの健在ぶりをアピールするきっかけにもなったのでは。

安定の佐久間正英プロデュース。
"みんなが想像するGLAY"をパッケージしたような内容に仕上がっています。
少し古臭いビートロックには、眉間に皺を寄せて歌うTERUさんの姿が想像できる。

「 Red moon & Silver sun」と題されたオーケストラのイントロが加わった「My Private “Jealousy” 」からのスタートダッシュ。
疾走感のあるバンドサウンドへのスイッチが絶妙で、壮大な雰囲気から、一気にテンションが上がっていきます。
これは格好良いな。
久々のフルアルバムで、高まった期待を一心に背負って、駆け抜けていくよう。
欲を言えば、イントロ部分だけで3分以上あるので、トラック的にも切り分けてもらいたかったところだけれど。

そして、やはり、バラードの完成度が高い。
「冬の遊歩道」、「初恋を唄え」など、切なくドラマティックな楽曲は、もう伝統芸能の域。
アクセントとしてミディアムテンポの曲を入れてくる位置づけで、こんなにパワーのある楽曲を放り込んでこれるのだから、息の長いアーティストにもなるわけです。
ザクザクしたビートロックとのコントラストも相まって、お互いが引き立つというか。
「初恋を唄え」から、「Bible」へ繋ぐ気持ちよさは、これしかない!という構成。

半分以上がシングル等で発表済みの作品というのが、ファンにとっては評価を分けているようですね。
しかしながら、裏を返せば、シングルで切れる曲が多いだけあって、捨て曲らしい捨て曲がない。
曲による当たり外れが大きいGLAYではあるけれど、2枚に分散させたことで、本作については、王道に絞り込むことができたのかもしれません。

前作以降のシングルベストと、完全新曲アルバムの2枚編成という形だったら良かったのかな、とは思うものの、シングルを聴いていなかった身としては、アルバムとしての流れもあって、なかなか好き。
まぁ、ジャケットがダサいという意見には、頷かざるを得ないけど。

<過去のGLAYに関するレビュー>
GLAY
BELOVED
灰とダイヤモンド