■うつ病治療の問題と最新の研究について
心身に不調を感じて心療内科の門をたたいても、
簡単な問診と薬の処方だけで、なかなか完治せず、
「この先ずっと付き合っていくしかないのではないか・・・」
と、悩み続けている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
ほとんどの人が抗鬱剤で症状を抑えているだけという状態で、
事実、私自身も当時はそのような状況でした。
現在、治療の主流である「 薬物療法 」について考えてみますと、
薬の作用には脳神経のレセプターに 「 ふた 」 をすることで、
「 見せ掛けの働き 」により神経伝達物質を補うだけであり、
伝達物質自体の分泌を増やすような働きが全くありません。
つまり、抗うつ薬は脳内の異常を正常化させず、
・血圧が高いからと飲む降圧薬のようなもの、
・咳が出るからと飲む咳止め薬のようなもの
といった具合で、
症状を抑えるだけの「対症療法」であると言えます。
( 抗うつ薬の働き →製薬会社HP )
このような対症療法的な治療に対して、うつ病の状態をもっと
客観的、可視的に解析・診断し、それに基づいて治療法を
探そうとする研究もかなり進んできました。
このブログでは
・「 最近の研究成果によって判明した脳内の変化 」
・「 うつ病の本当のメカニズム 」
・そして、「 薬だけに頼らない効果的な治療法 」
について、順番にご説明していきたいと思います。
まずはこのページでは重要な基本情報をお伝えしますので、
これから当ブログを読み進めるにあたっては、以下の記述を
ベースに理解を深めて行っていただければと思います。
■知られざる「 うつ病の人の脳 」について
(異常を起こしている脳内物質の種類)
現在、鬱(うつ)病の原因は、セロトニンやノルアドレナリンといった
脳内物質が不足することによって引き起こされているとする
「 モノアミン仮説が有力視されておりご存知の方も多いでしょう。
しかし、参照①、参照②から分かる通り、うつ病で関与している
脳内物質の異常はセロトニンとノルアドレナリンの2つだけでなく、
ドーパミンやアセチルコリン、メラトニン(セロトニンの前駆体)
といった物質にも及んでおり、抗鬱剤の作用だけでは、対象とする
脳内物質(神経伝達物質)が不足しています。
異常を起こしている複数の神経伝達物質にもアプローチしないと、
適切な治療とは言えないのです。
→ブログ内関連記事
(脳細胞の死滅、脳の委縮)
次に、全く知られていない重大な事実ですが、
脳そのものについても著しく大きな問題が起こっています。
まず、その1つに「 脳細胞の死滅、萎縮 」という問題です。
東北大学名誉教授/東京京橋未来クリニック院長松澤大樹医師は
海馬を含む扁桃体周辺の脳細胞が萎縮・死滅しているということを
指摘されており、PETという検査装置により、うつ病の患者の方の
脳を視覚的に観察することで発見しました。
(⇒著書 『 目で見る脳とこころ 』 )
松澤医師が撮影した下のPET画像では、うつ病によって
「脳にキズ」が生じてしまっていることが確認できると思います。
海馬とは記憶を司る脳の部位で、うつ病の症状の1つに
短期記憶に関する力が極端に低下することがありますが
原因はここにあります。
扁桃体は、感情を司る脳の部位で、怖いとか不安であるとか、
怒りや喜びなど原始的でシンプルな感情に関係しており、
うつ病で感情が爆発し、ある1つ感情から抜け出せずに
コントロールできなくなる理由に扁桃体の影響があります。
松澤医師のHPもぜひ参照してみてください。 → 松澤氏HP
(脳の活動の異常)
2つ目の脳の問題は「 脳の活動のアンバランス 」です。
臨床神経科学者であるダニエル・エイメン博士は、
著書『 脳画像でみる「うつ」と「不安」の仕組み 』 において、
うつ病の脳では、深部辺縁系や前帯状回、基底核などでは
活動過多=過剰となっている反面、前頭葉皮質などの部位
では活動が低下してしまっていると指摘しています。
エイメン医師は、松澤医師と同じ様に脳を可視化するため、
SPECTという血流を調べる機械を用いて、うつ病の脳を観察し、
この事実を突き止めました。→ SPECTによる診断について
うつ病は脳の活動が低下している状態だと、一般的には、
イメージされるかもしれませんが、実は、そうではなく、低下している
脳の部位がある反面、別の部位では活動が過剰となっていおり、
脳をうまくコントロールできていないというのが事実です。
つまり脳の活動がアンバランスな状態にあるのです。
うつ病では、「気持ちが落ち込む」といった気分に関わる障害
だけではなく、「記憶力が落ちた」、「集中力が続かない」、
「頭が回らない・・・」といった普段の能力に関わる症状もあり、
それは、アセチルコリンといった学習に関わる脳内物質の低下や
脳細胞の死滅と萎縮、そして、脳の活動のアンバランスという、
複合的な問題が脳に生じて引き起こされていると考えられます。
そのため、うつ病と言っても人によって症状が違い、また、抗鬱剤も
人によって効いたり効かなかったりするのは、人それぞれ要因が
異なり、また脳に生じている問題も異なることが原因だと思われます。
■ うつ病の本当のメカニズムについて
上記をまとめると次のようになります。
うつ病では、
①様々な脳内物質の分泌異常。
②海馬や扁桃体の辺りの脳細胞が萎縮・死滅している。
③活動過剰になったり活動が低下している脳の部位がある。
という事が発生しています。
■脳の異常はなぜ起こるのか?
では、なぜこのうような脳の異常が発生してしまうのでしょうか?
それは、イジメやトラウマ、虐待、仕事や育児をはじめとする悩み、
また、家庭内の不和や親との軋轢などから受ける、
「 慢性化した極度の心理的ストレス 」が脳の異常の原因です。
精神的なストレスは、脳の中で感情を司る部位である「 扁桃体 」
というところを刺激するのですが、しかし、その扁桃体への刺激が、
過剰かつ慢性化してしまうと、扁桃体から出るほかの脳の部位への
指令に異変が起こるようになり、それによって脳細胞を破壊する
ストレス物質(コルチゾール)を増産させ、また、脳の血流や、
前頭前野の働きを低下させるようになります。ストレス(Wiki)
またさらに、逆に感情と関係する基底核の活動を暴走させたり、
セロトニンなどの神経伝達物質の分泌を抑制してしまうなど、
扁桃体の興奮から始まった異常は、脳の別の機能に対して、
様々な異常を引き起こすようになります。
(ダニエルエイメン博士の著書参照)
■ 食生活などの生活習慣がうつ病にどう影響を及ぼすのか?
ストレス以外にも脳の正常な働きや内分泌を乱す要因があります。
それは生活習慣に関わるもので、ら話が少し変わってきますが、
次のようなものです。
・食生活の乱れによる栄養素の欠乏 → 参照
・ ストレスによる栄養欠損 → 参照
・ 不規則な生活による自律神経の乱れ →参照
・ 睡眠リズムの乱れ → 参照
・ 低血糖症(砂糖の摂り過ぎで起こる病気) → 参照
【食生活の乱れによる栄養素の欠乏】
これらの生活習慣がなぜ「脳内の異常=うつ病」につながるのか
ご説明していきたいと思います。
偏った食生活やレトルトやコンビニ飯などの乱れた食事による
栄養不足や栄養欠損は、セロトニンをはじめとする脳内物質の
生成に支障を来たし脳内物質の不足につながります。
また、ビタミンやミネラルそれ自体が欠乏してしまっても、
精神的にイライラしたり、鬱々としたりする気分を引き起こします。
栄養素自体が精神活動に強く作用しており、栄養不足は、
精神の不安定さ、ストレスへの抵抗の弱さにつながります。
【 ストレスによる栄養欠損】
また、「慢性化した極度のストレス」を感じていると、
ビタミンやミネラルを大量に消失させるので、食事をそれなりに
とっていたとしても栄養不足の状態を作り出します。
栄養素の供給量がふつうでも、消費量が多ければ
結果的に栄養欠損の状態になるということです。
従って、ストレス社会の現代では、食事をある程度ちゃんと摂って
いたとしても栄養欠損を起こしやすい環境下であると言えます。
( ⇒ ブログの一番上にある動画を参照してください。)
【不規則な生活による自律神経の乱れ】
昼夜逆転のような生活を続けていてもうつ病の原因になります。
なぜならば、人間は、朝日を浴び、適切な時間に食事を取る事で、
体=脳が朝であるとか、夜であるということを認識し、
セロトニンやメラトニン(セロトニンの前駆体で、夜、分泌される)が
分泌されるのですが、それが狂ってしまうような生活リズムは、
脳内物質をはじめとするホルモンの乱れを引き起こすので、
結果的にうつ病の原因だったりうつ病を悪化させる理由となります。
【低血糖症(砂糖の摂り過ぎで起こる病気)】
さらに、「 低血糖症 」と呼ばれるうつ病悪化、うつ状態発症の
要因があります。
まず、甘いもの(糖質)を食べると急激に( 一時的に )血糖値が
上昇し、その後、血糖値を下げるために大量のインスリンが
分泌されるのですがこの時、低血糖症の体質の方は、血糖値が
急落しすぎて「低血糖」という状態を作り出します。
低血糖状態になれば無気力や気分の落ち込みなどを引き起こし、
また、低血糖の状態に至るまでの間に血糖値が上がったり下がったりと
血糖値の乱高下が起ることで、自律神経や脳内物質は乱れ易くなり、
うつ病、またはうつ状態に陥りやすくなります。
以上のことをまとめると、
つまり、
・ストレスから起こる脳の中の異常と、
・生活習慣から起こす体内の異常が、
複合的に重なり合い、うつ病を引き起こしていると考えられます。
うつ病の治療には、これら全ての点をチェックし治療法を決定していく
必要があります。
■ 本当に必要なうつ病の治療法とは?
従い、うつ病の治療・克服で重要なことは、
①『 心の問題=慢性的ストレス 』 に対するケア
⇒認知療法などによる慢性的なストレスへの対処
②『 脳と体の機能を低下させる原因 』を除去し回復させるケア
⇒栄養素の摂取
⇒脳細胞の再生
⇒低血糖症の対応や、睡眠リズムなど生活習慣の改善
であり、
精神的なストレスな除去と、脳と体のバランスを整えていくという
2つの面についてのケアが治療には必要不可欠なのです。
そして精神面のケアについてはカウンセラーや認知療法に
譲るとして、このブログでは、脳と体対するケアについて
ご紹介していき、実践的なうつ病克服法としてお役立て
頂いたいと思っています。
もし、あなたが鬱病の治療で薬だけに頼っているのならば、
このブログで紹介する 「 栄養療法と生活習慣の改善 」 を
治療方針に加えることは、非常に有効です。
食生活や生活習慣を見直し、サプリメントによる栄養素の
摂取によって、脳と体の機能を整え、本来、体に備わっている
恒常性 (脳内物質・ホルモンバランスや自律神経) を安定させ、
そして、萎縮し、活動に異常を来している脳を回復させるので、
辛いうつ病の症状を、ほぼ確実に改善させることができます。
上記の治療方針は、「 栄養療法 」と呼ばれる新しいうつ病の治療法で、
ノーベル化学賞を受賞したライナス・ポーリング博士が提唱し、
後にエイブラム・ホッファー博士が継いだ「分子整合医学」に基づきます。
ビタミン・ミネラル・アミノ酸・リン脂質などの栄養素を摂取し、
又、うつ病の原因となっている生活習慣を見直すことによって、
脳内物質の安定化と、その他のホルモンバランスや自律神経などの
体の恒常性の正常化を目指すという、心の病に栄養学的観点を
持ち込んだ画期的な治療法で、多くの治療例があります。→参照
おそらく、このブログで紹介する治療法によって、早くて3ヶ月から半年、
遅くとも1年の間に状態は改善されるでしょう。
脳と心は表裏一体なのです。
■ 薬とサプリメントに対する注意点
尚、一点、注意して頂きたいのは、このブログでは決して薬物療法を
否定するものではありません。薬には確かに問題はありますが、
1つの治療法として賢く用いれば、大変、有効であると考えます。
また、サプリメントがクスリのように効くと、単純な説明を行っている
わけではなく、サプリメントはあくまでも「食品」であり、体に備わる
恒常性を回復させたり、維持したりする目的で利用するものです。
栄養療法によって 相乗的な回復が期待することができます。
大丈夫、あなたは好くなります![]()
尚、ブックマークでは、栄養療法を行うクリニックを紹介しておりますが、
もし、治療費が高額なため、クリニックを利用できない場合は、
ご自分で食生活を見直したり、生活のリズムを安定する方法を採れば
金銭的負担は必要最小限のサプリ代で抑えると思います。
・金銭的余裕がない方へクリニック利用の提案
→http://ameblo.jp/s0-what/entry-10104593623.html
以上、お読みになられた方へ
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