うつ病克服マニュアル | 脳と身体に着目した治療法とは?!

投薬だけの治療に疑問をもたれている方へ。中度から重度の間のうつ病を克服した筆者が、①最新の研究で分かったうつ病の本当のメカニズム、②サプリメントを利用した分子整合医学に基づく「栄養療法」、③脳を正常な状態に戻す「生活習慣の改善法」、の3つを解説しています。


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■うつ病治療の問題と最新のうつ病研究について

現在のうつ病治療のほとんどが投薬治療のみで、「薬でただ症状を抑えているだけ・・・」と感じていらっしゃる方が多いのではないでしょうか?事実、治療当時の私自身もそのような想いでした。

SSRIやSNRIといった抗うつ剤について考えてみると、その作用は、脳神経のレセプターに 「ふた」をして「 見せ掛けの働き 」によって脳内物質を補う働きになっていて、減ってしまった脳内物質の分泌量、それ自体を決して増やすものではありません。抗うつ薬の働き) 

例えるなら、血圧を下げるための降圧薬や、風邪をひいた時の咳止め薬と同じで、抗うつ薬はうつ病の原因を治すわけではなく、うつ病の症状を抑えるだけの「対症療法」でしかないということが、薬の働きから分かるわけです。

このような対症療法的な現在のうつ病治療に対して、もっと客観的かつ可視的な分析によって根本的な治療を行おう、と考える専門家も増てきました。まだまだ世間で知られてはいないのが現実ですが、その断片的な情報や、先鋭的な各専門家の各々のアプローチを、筆者が総合的かつ体系的にまとめたのが、このブログであり、まずはこの記事で全体像をご説明したいと思います。


■知られざる「 うつ病の人の脳 」について

1.異常を起こしている脳内物質は実は沢山あります!

現在、うつ病の原因は、セロトニンやノルアドレナリンといった脳内物質(=神経伝達物質)の不足により引き起こされていると言われていますが、これを「モノアミン仮説」と言います。

しかし、リンク先のドーパミンの関与アセチルコリンの関与 というページを見て頂ければ分かる通り、分泌異常を起こしている物質は、セロトニンとノルアドレナリンの2つだけでは無く、

 ・ドーパミン
 ・アセチルコリン
 ・メラトニン(セロトニンの前駆体)

といった他の脳内物質にも及んでいます。現在の抗うつ薬の働きが対象にしている脳内伝達物質がセロトニンとノルアドレナリンだけなので、作用するべき脳内物質の種類が足りていないのです。うつ病の薬が効かない理由の1つに、まず薬の作用範囲が狭いという点が挙げられます。



2.脳細胞の死滅により脳が委縮している!?

次に、脳そのものについてです。最新の研究によって、うつ病の脳には大きな問題が2つ起こっていることが分かってきました。

1つ目は「 脳細胞の死滅(=脳の萎縮 )」です。

 

東北大学名誉教授の松澤大樹医師は、「うつ病により海馬や扁桃体周辺の脳細胞が萎縮・死滅している」と指摘しており、PETという機械によって、この事実を突き止めました。 ⇒ 『 目で見る脳とこころ 』

 

下の図は、松澤医師がうつ病患者の脳をPETで撮影した画像ですが、「脳にキズ」があることが確認できるかと思います。

うつ病克服マニュアル 

「海馬」は、記憶を司り、扁桃体は怖いとか不安であるとか、怒りや喜びなど原始的でシンプルな感情を司っているので、うつ病によって記憶力が低下するのは、海馬の委縮が原因であり、また、うつ病によって感情がコントロールできなくなるのは、扁桃体の委縮が原因である可能性があります。→ 松澤氏HP

では、なぜ、うつ病によって海馬や扁桃体といった脳の部位が委縮するのでしょうか?

 

その理由については、加齢に伴う痴呆について説明されたこちらのサイトを以下の通り引用します。
 

<引用> 「(省略) 血中コルチゾールが慢性的に漸増する場合には、その作用が空間認知や学習能を担う海馬および神経変性や細胞死さえ促すことが知られている。」<引用終わり>

コルチゾールとは、副腎から分泌されるホルモンで、血糖値をコントロールするといった働きをもっており、本来体に必要なホルモンなのですが、加齢以外でも、ストレスによって過剰に分泌されることが分かっており、うつ病による脳細胞の委縮には、このコルチゾールが
深く関わっています。
→ コルチゾール(Wikipedia)

つまり、「ストレスによって脳が破壊されている。」のです。


従って、うつ病によって萎縮してしまう脳への必要な対策とは、

 ・ストレスを減らすこと、
 ・そして、過剰に分泌されているコルチゾールを抑制すること
 ・そして脳細胞の再生を促すこと(脳は再生されます。)


ということになります。


3.うつ病の脳では血流の異常が起こっている?!

脳そのものへに起こっている問題の2つ目は、「 脳の活動(=血流)のアンバランス 」という点です。

臨床神経科学者であるダニエル・エイメン博士は、松澤医師と同じ様に、うつ病の脳を可視的に観察しようと試みました。エイメン医師の場合、SPECTという装置を用いて、うつ病患者の脳を観察し、その結果として、エイメン医師の著書『 脳画像でみる「うつ」と「不安」の仕組み 』 にて、「うつ病の脳では、深部辺縁系や前帯状回、基底核では、活動過多=過剰になっている反面、前頭葉皮質の部位では、活動が低下してしまっている。」と指摘しています。

一般的には、

・「うつ病になると脳の血流が悪くなっている」、

・「脳の活動が低下している」

などとイメージされるかもしれませんが、実は、血流が低下している脳の部位がある一方、血流量が多く、脳の活動が過剰となっている部位があるということです、
 

つまり、うつ病の脳では、脳の活動がアンバランスになっていて、脳をうまくコントロールできていないというのが真実なのです。 SPECTによる診断について

 

最近では、光ポトグラフィーという装置で、同じ様に脳の血流を測定し、うつ病を診断しようとする試みも始まっていますが、SPECTを用いたダニエルエイメンはその先駆者です。


以上をまとめると
  ・アセチルコリンといった学習に関わる脳内物質の低下
  ・睡眠に関わるメラトニンの分泌異常
  ・やる気や意欲に関わる
ドーパミンの分泌の低下
  ・海馬や扁桃体の脳細胞の死滅と萎縮、
  ・脳の活動(血流)のアンバランス
という複合的な問題がうつ病には起こっていると言えます。

 

気持ちが落ち込むといった気分に関わる問題だけはなく、
  ・記憶力が落ちた、
  ・寝られない
  ・やる気が出ない
  ・集中力が続かない、
  ・頭が回らない・・・
といった能力に関わる問題がうつ病には生じることがあり、その症状も人それぞれ異なりますが、人それぞれ、脳に生じた問題も異なるからであり、抗鬱剤も人によって効いたり効かなかったりするのも、そういったことが原因です。


■ うつ病の本当のメカニズムとは

 

うつ病の脳では、様々な脳内物質の分泌異常が生じたり、海馬や扁桃体の辺りの脳細胞が萎縮・死滅したり、脳の中に活動が過剰になったり低下している部位があるわけですが、なぜこのうような問題が発生してしまうのでしょうか?

先天的な理由もあるかもしれませんが、やはり「ストレス」が最も大きな原因です。

イジメやトラウマ、虐待、仕事や育児の悩み、家庭内の不和、親との軋轢など、慢性的に強いストレスを受け続けると、まず、感情を司る「 扁桃体 」が刺激され、そして、その刺激が慢性化し、扁桃体から出る脳の指令に異変が次に起こります。


脳からの指令に異常が生じると、ホルモンバランス、自律神経といった体の正常な機能(恒常性機能)に乱れが生じ、結果、上記のような脳の中の異常が起こって、うつ病を発症する、
といった経緯を辿ります。

つまり、ストレスによって扁桃体の興奮から始まった異常な指令が、体に備わる様々な機能を乱し、脳を狂わせ、結果、うつ病になると言えます。(左サイドバーのダニエルエイメン博士の著書参照)


しかし、脳の異常を起こす原因は「ストレス」だけではありません。もちろん、大きな要因はストレスですが、それ以外にも正常な脳や体の機能を狂わせ、うつ病を引き起こす原因が生活の中にも潜んでいます。

それは次のようなものです。

 

①食生活の乱れにおる栄養欠乏参照  

②ストレスによる栄養欠乏参照

③不規則な生活による自律神経の乱れ参照

④不規則な生活による睡眠リズム(=体内時計)の乱れ参照

④低血糖症(砂糖の取りすぎで起こる病気)参照

 

これらについて、以下、順番に説明していきます。


1.食生活の乱れによる栄養欠乏

偏った食生活、レトルト、コンビニ飯などの乱れた食事は、栄養不足や栄養欠損を引き起こし、セロトニンなどの脳内物質の合成がきなくなります。セロトニンやドーパミンなどの脳内物質の生成が少なくなれば、イライラや不安が募ったり、ストレスへの抵抗が弱くなり、鬱々とした気分が生まれ、それが慢性化すればうつ病になるわけです。


また、ビタミンやミネラルそれ自体が欠乏してしまっても、脳内物質の不足と同じ様に、精神的にイライラしたり、鬱々としたりする気分を引き起こします。社会生活の中ですでにストレス過多であれば、そんなときに食生活が乱れていると、うつ病を発症しやすくなるといえます。

摂取する栄養素は、精神活動に強く作用しており、栄養不足は精神の不安定さにつながるのです。


2.ストレスによる栄養欠乏

社会生活の中で、「慢性的なストレス」を感じていると、ビタミンやミネラルを大量に消失させます。

にわかには信じられないかもしれませんが、このことを示す非常に良い動画があるのでご覧ください。恐らく、「ストレスによって栄養素を大量に消失する事実」に、ビックリされるのではないでしょうか。

 

このように、「わたしは食事はバランス良く食べてるよ!」という人でも、慢性的、かつ、多大なストレスを感じていると、栄養不足の状態を作り出している可能性が十分にあります。また、食品自体の栄養価がどんどんと減っているので、バランスの良い食事を摂っていたとしても、現代のストレス社会の中では、栄養欠損を起こている可能性があると言えます。

つまり、一見、栄養の摂取が十分でいると思っていても、食品の栄養価の低下と、慢性的なストレスに晒されていることによって、結果的に栄養欠損の状態になり、うつ病になってしまう恐れがあるのです。



3.不規則な生活による自律神経の乱れ

昼夜逆転のような生活を続けていると、これも、うつ病の原因になります。人間は、朝日を浴び、適切な時間に食事を取る事で体=脳が朝であるとか、夜であるということを認識し、セロトニンやメラトニン(セロトニンの前駆体)が分泌されます。

しかし、それが狂ってしまう睡眠リズムは、脳内物質をはじめとするホルモンバランスの乱れに繋がるので、結果的にうつ病の原因になります。

 

睡眠リズムを甘く見てはいけません。東洋医学の考えでも、時間ごとに働く臓器は異なり、時間が夜になれば寝ることが健康の第一と考えられています。同じ8時間寝ても、適切な時間に寝ることが大事なのです。→参照

 

ストレス過多で、栄養不足の人が、睡眠リズムまでくるっていたら、どうなるでしょうか?もちろんすべての人ではないですが、うつ病を発症してしまう人が増えるのは想像に難くないでしょう。


 


4.低血糖症=砂糖や炭水化物の摂りすぎ

「 低血糖症 」と呼ばれるうつ病の要因があり、このことをよく解説している動画がありますのでご紹介します。

 

甘いものを食べると急激に( 一時的に )血糖値が上昇し、その後、血糖値を下げるため大量のインスリンが分泌され、この時、低血糖症の体質のひとは、血糖値が急落しすぎて「低血糖」という状態を作り出します。
 

低血糖状態になれば無気力や気分の落ち込みを引き起こし、また、低血糖の状態に至るまでの間に血糖値が、上がったり下がったりと、血糖値の乱高下が起ることで、自律神経や脳内物質は乱れ、うつ状態に陥りやすくなるのです。


■ まとめ

下の図は、ここまで説明してきた、複雑なうつ病の要因とそのメカニズムを示しており、さらにそれに対応する治療法をまとめたものです。

☆うつ病克服マニュアル☆


うつ病は、このような整理に基いて、治療を検討してなくてはなりません。

うつ病の治療・克服で重要なことは、
 
①『 心の問題=慢性的ストレス 』 に対するケア 

 ⇒ 認知療法などによる慢性的なストレスへの対処

②『 脳と体の機能を低下させる原因 』を除去し回復させるケア
 ⇒栄養素の摂取
 ⇒脳細胞の再生
 ⇒低血糖症の対応や、睡眠リズムなど生活習慣の改善


です。

精神的なストレスな除去と、脳と体のバランスを整えるという2つの面についてのケアが治療には必要不可欠ですが、そして精神面のケアについてはカウンセラーや認知療法に譲るとして、このブログでは脳と体対する物質的ケアについて様々な角度からご説明していきます。

 

サプリメントや食事から栄養素をしっかりと摂取し、また、うつ病につながりやすい生活習慣を見直すことで、脳のダメージを止めて回復させ、そして、本来、体に備わっている、脳内物質、その他ホルモンバランス、自律神経といった恒常性を安定させることをうつ病の克服を目指します。

このブログは2006年6月から運営してきました。
いただいたコメントやメールから、高い確率で改善させることができていると実感していいます。(※あまり良くならない方も2割くらいの方はいらっしゃり、そのうち1割くらいは全く良くならないという方もいますので、その点ご了解ください。)


うつ病患者の栄養欠損を疑い、栄養を補うという上記の治療方針は、「 栄養療法 」と呼ばれる新しい治療法で、ノーベル化学賞を受賞したライナス・ポーリング博士が提唱し、後に、エイブラム・ホッファー博士が継いだ、「 分子整合医学 」という考えに基づいていますが(参照、生活習慣の見直しについては、この栄養療法という新しい治療法に、さらに筆者の経験や当ブログへのご相談を受けてきた中で効果のあると思われる手法を加えています。

脳と心は表裏一体です。
うつ病克服マニュアル

おそらく、このブログで紹介する治療法によって、早くて3ヶ月から半年、遅くとも1年の間に、
状態は必ず改善されるでしょう。


ただし、このブログは決して薬物療法を否定するものではありません。薬も1つの治療法として用いれば、大変、有効です。しかし、薬だけに頼る治療ではなく、このブログの手法を組み合わせて、段階的に薬を外し、身体を総合的に回復させることによって、うつ病の克服を目指せると思います。

大丈夫、あなたは好くなります虹

栄養療法に最適なサプリメントについて

 

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