香味用語辞典1 あ~お
香味用語辞典 1
あ~お
(あ)
青い(未熟)~酸味が勝り過ぎる、またはまだ熟成していない若いワインを言
う。
青い~酸味が多すぎるワインを表します。
青臭い~おそらくはワインを果梗に接触させすぎたために結果として青っぽい
とか、青物のような、青臭い個性がワインについてしまったことを示すのに
使う方が頻繁である。
青っぽい~青っぽいワインは未熟な葡萄から造られ、豊かさとまろやかさに欠
け、青物のような個性を持っている。貧弱なヴィンテージに青っぽいワイン
が造られることが多い。
青物のよう~望ましくない特徴。青物のようなにおい、味のするワインは、通常
は未熟なブドウからつくられたものである。ワインによっては、微妙な菜園の
においは好ましく、複雑さを加えるものになるのだが、これが中心的な特徴
になると、大きな傷となる。
握力のある、グリップ~ワインの成分構成がしっかりとした組み合わせが示
す力強さ。
脚、酒脚~グラスの中のワインをトワリングさせた後、グラスの内側の面を尾
を引きながら伝って落ちていく液体の玉のこと。イギリス人が考え出した言
葉とされています。ワインの涙とも言われます。一般に濃厚なワインである
ことになります。
味が薄い~平板、なんとなく味がない。腰の抜けた、特徴のないワインに用い
る用語。
汗の香り~乳酸発酵が終わったばかりの白ワインに顕著に表れる香り。ま
た、天然酵母による出来立ての赤ワインにも感じることもある。
温かい~良い醸造年度の或いはローヌ地方のような温かい地方のワインが
温かい印象の~アルコール容量によって、温かい印象を与えるワインを指し
ます。
熱い~ワインのアルコール度数が高く、それゆえに飲み込んだときに喉の奥に
焼けるような感じが残ることを示す。アルコール度数が14.5%を超えるような
ワインは熱いものになることが多い。
厚みのある~豊かで、ブドウが熟した感じのする、凝縮したワインで、酸度の
低いものは「厚みがある」と言われることが多い。
後味~ワインを飲み込んだときに口の中に残る味のことを後味という。後味が
口の中に長く残れば残るほど(好ましい味の場合)ワインの品質は上質とな
る。
後味~ワインが喉を通過した後、喉や鼻の裏側に留まっている、所謂残留香
味。もしワインに強烈な臭いがあるもので、しかも劣化している場合は後味
は不快なものとなる。しかし素晴らしいワインの場合は最高の状態にあれ
ば、後味は心地よく長い。これは傑出したワインの証であり、去りがたき別
れ等と詩的に表現される。後味は概ね不快な残留香に用いられ、心地よ
い場合は余韻が用いられることが多いようだ。
粗い~タンニンが未熟であったり、固くざらついていたり、アルコールが強すぎ
たり、ボディが十分にないために、ボディの薄いワインを指します。
粗い~氏育ちが悪く、きめが粗い(喉越しが悪い)こと。おそらく醸造が細心に
行われなかったためであろう。立派なワインが未熟である為に持っている
渋さや酸の遊離といった粗さと混同しないこと。
粗い、きつい~タンニンと酸の過剰に起因する喉越しの悪い不快な味。
粗い、ざらつく~舌への感触、喉越しが粗く、角のあるワインに用いる。たい
ていは並みワインに現れている特徴。
荒々しい~非常に強いタンニンで構成されている、収斂性の高いワインを表し
ます。収斂性のレベルを表わす言葉の中で「Apre」は、「Rêche」より収斂性
が強く、「Atramentaire.」より弱いです。
荒っぽい~ワインが硬すぎると「荒っぽい」と言われる。若いワインであれ、古
いワインであれ荒っぽさは、傷である。
アーティチョークの香り~フランス・ブルゴーニュ地方の熟成したピノ・ノワール
に表れる香り。または、クラシックなスタイルのバローロやバルバレスコに
も。
アニセットの香り~フランスのボルドー地方のオー・メドック地区で栽培される
カベルネ・ソーヴィニョンの赤ワインに表れる。同じように、コート・デュ・ロー
ヌ地方のエルミタージュやコルナス、ブルゴーニュ地方のグラン・クリュから
も感じられるため、品種との関わりではなく、上質の赤ワインに感じられる
共通したアロマと思われる。また、酸味を控えめなコルシカ島やラングドック
地方の白ワインからも感じられる。
アーモンドの香り~非常に熟成した古酒の赤ワインなどにローストしたアーモ
ンドの香りが感じられる。しかし、比較的熟成の早い低価格の白ワインにも
表れる傾向がある。ソアーヴェやガヴィ、ポミーノなどのイタリアの白ワイン
や、スペインの白ワイン、ドイツのシルヴァネール、フランスのコート・デュ・
ローヌなど。
アグレッシブな~力が強すぎて、粘膜をいやな感じで通り過ぎていく印象。酸
味が強すぎるか、固すぎるタンニンによって酸味が強化されたことの結果
です。
アップルの匂い~涼しい地方の白ワインに表れる香り。比較的収穫量を増や
したワインに表れやすい。
アプリコットの香り~南フランスのコート・デュ・ローヌ地方のエルミタージュ、シ
ャトーヌフ・デュ・パプなどの温暖な気候で造られる白ワイン。もしくは収穫時
期を遅らせて造られた北フランスのアルザスやロワール地方の甘口白ワイ
ンに表れる香り。また、日照時間の長い北ヨーロッパのリースリングにも表
れる。
アルコール~水に次いでワインの最も重要な成分で、エチルアルコールがワ
インに温かみを与えます。アルコールが強すぎると、ワインは口の中が焼け
るような感覚を与えます。アルコールはワインの滑らかさを生み出すのに役
立ち、酸味とのバランスをとることができます。
アルコールの強い~非常に高いアルコールを感じさせるワインを表します。
アルコール臭~気温が高く、乾燥した地域で造られるワインはアルコールが
高いため、揮発性が強い。また、温度が高めのワインは揮発性も強く刺激
臭も強い。
アロマ~アロマは、香りのニュアンスが発達するほど十分な時を経ていない若
いワインの香りのことである。ニュアンスの発達した香りのことは「ブーケ」と
呼ぶ。アロマという単語は普通比較的若く、成長途上のワインの香りの意味
で使われる。
アロマ~嗅覚によって感じられるワインの揮発性で構成されるもの。ワインの
持つ香り。
アロマ~若いワインの主要な香りの総称(熟成の後に現れるブーケとは対照
的)。アロマには2種類あります。-すでにぶどうに存在した第一または単
一のアロマ。ワインに独特の芳香を与えます。例えば、ソーヴィニヨン・ブラ
ンはツゲのノートと時にはスモーキーな香りを持っています。ミュスカは、野
草やオレンジの非常に特徴のあるノートを持ち、カベルネ・ソーヴィニヨンは
ピーマンの香り、ピノ・ノワールはラズベリー、カシス、チェリーなどのアロマ
を持っています。
主要なアロマは一般的に、花やフルーツ、草のような香りを放ちます。
アンピルマティック(焦臭)~革、煙草、焦げ、燻煙、煙、カラメル、チョコレー
ト、カカオ、火打石、フリント、火薬、焙煎、焼いた匂いなど。
(い)
硫黄の臭い~ワインに二酸化硫黄を添加するが、量がワインの成分とのバラ
ンスがとれなかった場合や、過剰だった場合に好ましくない硫黄の香りがす
る。この種の表現に、マッチの火、煮たキャベツ、スカンク、メルカプタン、水
素酸化銅、ガーリック、二酸化硫黄、濡れた犬の毛・・などがある。
生き生きとした~「新鮮な」とか「旺盛な」の同義語である生き生きとしたワイン
は、普通良好な酸度と喉の渇きをいやすような個性を持った若いワインの
ことである。
生き生きとした~かなり分かりやすい表現。通常は新鮮で若いワインについ
て言う。或いは新鮮で若いワインの持つ特徴(色・香り、味ともにきれいで
果実の香味がある。赤ワインではさらに硬いが爽やかなタンニンと酸があ
る)をまだ備えている古酒についても言う。
閾値(いきち)~匂いや味が感じられる下限界。閾値には個人差があり、また
刺激を与える物質要素によっても異なる。訓練によって嗅覚、味覚の閾値
を下げることが可能である。
苺ジャム~カリフォルニアやオーストラリアのような温暖な地域のピノ・ノワー
ル南フランスのカリニャンによる赤ワインの代表的なアロマ。また、イタリア
のピエモンテ州のドルチェット、バルベーラにも感じられる。
糸のような~筋張ったよりもっと痩せて、細い、構成が良くない。
茨の様な~カリフォルニアのジンファンデルに対して使われることが多い。「茨
のような」と言うと、ワインは攻撃的で、かなりスパイシーなものである。
イチジクの香り~乾燥して暑い気候の下で生産される赤ワインに表れる香り。
南フランスのカリニャンなどから造られるコルビエールやフィトゥ、タウラージ
などの南イタリアの赤ワイン。ポートやマデイラなどのワインからも感じられ
る。
インキー、インクの臭いがある~赤色インクすなわち不快な錫のような金属
的な味で、タンニンが鉄と化合してタンニン酸塩が出来た為に起こる。樽
の中に釘が入ってもインキ―な状態をもたらす。
(う)
薄い~タンニンが少なくコクとバランスに欠けるワインを指します。
薄っぺらな~ワインが水っぽく、ボディに欠けており、ちょうど水で薄められた
ようなものであることを意味する、望ましくない特徴である。
馬小屋、ネズミの臭い~醸造する場所、または樽が清潔でなかったときに表
れる最悪な香り。
ヴァニラ~樽熟成によって、樽の樹脂がワインに移行して養われる香り。特に
フレンチオークで新樽で熟成されたワインには特に強く表れる。
ヴァニラ香~樽の中で熟成したある種のワインについている際立った香りで、
樫材から得られる主な匂いはエチルバニリンである。
ヴァラエタル~特定の葡萄品種(例えばカベルネ・ソーヴィニョン)にある独特
のはっきりした匂いを品種アロマと言っている。ワインが熟成するにつれて
ブーケが発達するとアロマは減少する。
(え)
円熟している~やわらかい。熟した。引っかかる角がまるでない。ワインの
熟成と年数に関係する特徴で、柔らかく、滑らかな、芳醇なワインに用い
る。
エキス分~可溶性の固形分(厳密には糖分を除く)で、ワインにボディと実質
を与える。
エステル~アルコールと酸が合わさってできる混合物。熟成の間、複雑で繊細
なアロマを作ります。
エタノール臭~発酵途中のワインに感じられる香り。もしくは、発酵後の処理
が完全でなかった場合に生ずる。
エチルアルデヒド臭~ワインが空気に触れて酸化した際に生ずる好ましくない
香り。
エレガントな~白の方が赤よりもエレガントであると表現されることが多いが、
軽めのスタイルの、上品でバランスのよいワインは、エレガントであり得る。
(お)
旺盛な~ワインにも果実味がほとばしるような、強烈で、とても活発そうなも
の。
大柄な~骨格が大きく、フルボディで、味わってみると力強く、凝縮した感じ。
最高のヴィンテージにはとても豊かで、凝縮した、深みのあるワインが生み
出される。
大きい~十分なフレーヴァー、アルコール分、タンニン、酸その他のエキス分
の含量の高いワインを指す。
おとなしい~褒め言葉ではない。穏やかで飲みやすい、特徴の少ない、だが
不快なところのないワインに用いる。
衰えた~通常古いワインで果実味と新鮮さを年とともに失い、目減りしたワイ
ンに用いる。
重い~厚みがあり、一般的にアルコール度の高いワインを指します。
重々しい~葡萄が非常によく熟し、特上の凝縮感のある偉大なヴィンテージの
ワインのなかには、とても大柄で、フルボディで、豊かなため、「重々しい」と
呼ばれるようなワインになるものがある。1961年のラトゥールやペトリュ
ス、1982年のペトリュスといった偉大なワインは、重々しいワインの典型的
な例である。
重苦しい~重々しいワインは単に大柄で、豊かで、とても凝縮した、バランスの
とれたワインのことだが、重苦しいワインというのは、重たくて飲み飽きてし
まうほどになったもののことである。
澱の臭い~酸化発酵が完全に終了していない白ワインに顕著に表れる香り。
終わり味、フイニッシュ~飲み終わった時の味。爽やかなしまりがあって実
質感を伴う、きっぱりとした終わり味を持たないワインは調和のとれたワイ
ンとは言えない。すぐ終わってしまうひんじゃくな終わり味は水っぽく、フレ
ーヴァーの余韻がなく、ぼんやり消えさる。正しい酸(主として酒石酸、リン
ゴ酸)が適切な量が含まれているか否かによってワインの終わり味は決定
される。
オイリーな~「滑らかさ」の同義語。
オーキー、オーク香のする~ワインにオーク材のような木の香りがするとい
う褒め言葉。
オークの香り~樽熟成によって、樽の樹脂がワインに移行してできる香り。
オレンジの花の香り~ジャスミンやクチナシなどの白い花の華やかな香り。樽
で熟成しない、ブドウ品種のアロマを引き出したタイプの白ワインに表れや
すい。フランスのコート・デュ・ローヌ地方のヴィオニエによるコンドリュー、ア
ルザス地方のゲヴュルツトラミネールなど。ロワール地方のシュナン・ブラン
による白ワインにも。
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