リーデル ソムリエ写真
Sommeliesi series by Riedel (ソムリエ・シリーズ リーデル)
リーデル社は、1756年にボヘミアで創業された歴史あるオーストリアのガラス製品製造・販売業者です。リーデル・グラスを有名にしたのが9代目当主クラウス・ヨセフ・リーデルが世に送り出した「ソムリエ・シリーズ」でしょう。従前リーデル社は、色付きガラスやカッティングによる装飾されたガラス製品で名を馳せており、ウラニゥムを使った発色方法を考案し、アンナゲルブ(アンナの黄色~6代目当主フランツ・フサファー・アントン・リーデルの娘の名から。)、アンナグリュン(アンナの緑色)を世に送り出していました。
9代目クラウスは、従前の基本方針を180度転換し、装飾を一切省略し、ステムを長くし、ボウル部分を薄手としたワイングラスの製造を思い立ちます。クラウスは試行錯誤の結果、グラスの形状が味覚、嗅覚に多大な影響を及ぼすことを発見しました。
そこで、イタリア・ソムリエ協会の協力を取り付け1973年に発売されたのが「ソムリエ・シリーズ」です。「ソムリエ」は、全てがハンドメイドであり、オーストリアの工場で作られます。
ボウル部分を型にはめて手吹きで作られており、5人1組の10年以上の熟練工が年間2000脚のみの製造とのことです。
ブルゴーニュ・グラン・クリュ 400/16 (主にブルゴーニュ赤、バルバレスコ、バローロ用)
H248㎝ 1050cc 開口部口径92㎝ 240g
グラス形状としては、1958年作成。大きなボウルはブーケを存分に開かせ、ややフレアしたグラス外縁部はワインを甘味に敏感な舌先に導き、果実のフレーバーを最大限に発揮されるような作りとなっています。果実の芳香と酸味を絶妙に調和させ、素晴らしい余韻を作り出します。
ボルドー・グラン・クリュ 400/00 (主にボルドー赤用)
H270㎝ 860cc 開口部口径78㎝ 193g
グラス形状は1959年作成。十分な呼吸空間を保ち、若いワインでも、熟成したワインでも様々な香りの層をほどき、グラスいっぱいにアロマを広げます。
口中では、柔らかく、絹やベルベットのような柔らかな舌触りが強調され、余韻は長く、酸味はしなやかで甘いタンニンと渾然一体となります。
エルミタージュ 400/30 (主にシラーズ、エルミタージュ、アマローネ用)
H235㎝ 590cc 開口部口径62㎝ 159g
グラス形状は1995年作成。トーストやブラックオリーブのような、シラー独特のアロマが引き出せるように形作られた。口中で絹の様な滑らかで、ベルベットのような舌触りとバランスのとれた風味が感じられます。タンニンは果実味の中に溶け込み、渋味よりもむしろ甘味が表面に出てきます。
モンラッシュ(シャルドネ) 400/7 (主にシャルドネ、ボージョレ、ガメイ用)
H200㎝ 520cc 開口部口径81㎝ 156g
古典的ブルゴーニュグラスの外観。大きく広がった外縁は、植物的な要素を助長し、大きな流れでワインを酸味に敏感な味蕾のある下の裏側や両端に導きます。
H216㎝ 350cc 開口部口径59㎝ 140g
ボルドー・グラン・クリュよりも「呼吸空間」が小さく、熟成による香りの強調を押さえ、凝縮感や繊細さを感受すべきワイングラスです。
ソーテルヌ 400/55 (主にソーテルヌ、アイスワイン用)
H200㎝ 390cc 開口部口径57㎝ 128g
1989年完成。当初辛口白ワイン用として発表されましたが、ソーテルヌや甘口ワイン用に最適と判明。この特殊な曲線は、貴腐ワイン特有のアプリコットのアロマを際立たせます。
酸味を強調する作りとなっているため、リキュールを思わせる甘さと甘美な余韻とのバランスが保たれます。
ソムリエ・ブラック・タイ 4100/00 ボルドー・グラン・クリュと基本同一
H282㎝ 860cc開口部 口径78㎝ 232g
グラン・クリュのボウル形状は同一です。高さはUPされています。部分的に(赤用はステムを、白用はボウル)黒を使用しています。正装した紳士の姿になぞらえて「ブラック・タイ」とされています。
ウンダーヴェルク/ビターズ 400/27 H288㎝ 60cc開口部口径62㎝ 110g
あのー、高すぎですけど。実用的ではありません。何時倒れるか心配で、酒飲みには出せません。飾りとしてはイケると思います。
ウオーター 400/20 H130㎝ 290cc 開口部口径70㎝ 133g
ウオーター 9400/23 H235㎝ 400cc 開口部口径70㎝ 181g
透明感のあるブルーです。写真では上手く色合いが出ません。日ごろ出てくるチェイサーと趣が異なり、色合いから来るのか爽快感があるような気が。
ハンドメイド用ロゴマーク ソムリエシリーズにのみ使用。サンド吹き付けによる彫りこみ。
マシンメイド用ロゴマーク ヴィノム・エクストリーム以下のシリーズに使用。
ソムリエ・シリーズ
最大の特徴は薄さにあります。グラン・クリュのボウル上縁部分を手で挟むと簡単に歪みます。かなり歪むとは聞いているのですが、恐ろしくて強く挟めません。
ボウル部分の繋ぎがとても滑らかです。ヴィノム・エクストリームには明らかな段差を感じます。
夏には、洗った後に音楽を聞かせてくれます。逆さにしておくと、滴の流れる音がグラスに共鳴するのか、キュン・キュンと涼しげな音色を聞かせてくれます。今回も撮影用に洗ってみたのですが、湿度の関係もあったのでしょうが、恥ずかしがって聞かせてくれませんでした。
新発売の@グレープグラスはマシン・メイドで継ぎ目なしを実現したそうです。
ボルドー・グラン・クリュ開発中の1958年、グラスをロスチャイルド家にお送りしたところ、ロスチャイルドのワインには合わないとの返事が来たそうです。ロスチャイルドってどっちだ。ラフィットかムートンか。気になるところです。
ワイングラス 索 引
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