＊原発について知るその②＊

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原発について知ることの大切さ①　のつづきです。

http://ameblo.jp/rocobaby/entry-10855871750.html

まずは①から必ずご覧になって下さい！！

＋＋＋＋＋＋以下転載となります＋＋＋＋＋＋＋

《廃炉も解体も出来ない原発》

1966年に、日本で初めてイギリスから輸入した16万キロワットの営業用原子炉が茨城県の東海村で稼動した。

続いてアメリカから原発を輸入、その後は自国で造るようになった。

廃炉・解体や廃棄物のことなど具体的には何も考えないまま動かし始めた原発で、厚い鉄でできた原子炉も大量の放射能を浴びてボロボロになっていった。

当初、耐用年数は10年だと言われていた為、10年で廃炉・解体する予定でいた。

しかし、1981年に10年たった東京電力の福島原発の1号機で、当初考えていたような廃炉・解体が全く出来ないことが分かった。

この時、私も加わってこの原子炉の廃炉・解体をどうするか、毎日のように検討したが、無理やりに廃炉・解体しようとしても、造るときの何倍ものお金がかかる事や、大量の被曝が避けられない事などが分かった。

原子炉のすぐ近くでは、決められた線量を守ろうとすると、たった十数秒くらいしかいられない。

放射能がある限り廃炉・解体は不可能だった。

結局、アメリカのメーカーから作業者を派遣してもらい、大量の被曝を伴いながら、原子炉を修理してもらった。

耐用年数が10年といわれていた原発、今でもその原発は動いている。

また、神奈川県の川崎にある武蔵工大の原子炉はたった100キロワットの研究炉だが、これも放射能漏れを起こして止まった。

修理に20億円、廃炉には60億円もかかると言われた。

《「閉鎖」して、監視・管理》

先進国で、閉鎖した原発は数多くあるが、廃炉・解体ができない為、全部「閉鎖」となっている。

閉鎖とは発電を止めて、核燃料を取り出しておくこと。

原発は、発電している時と同じように水を入れて動かし続けなければならない。

水の圧力で配管が薄くなったり、部品の具合が悪くなったりする為、定検や補修も必要。

核分裂が無くなるまで、発電している時と同じように監視し、管理をし続けなければならない。

今、全部で54の原発が日本列島を取り巻いているが、これ以上運転を続けると、老朽化で危険な原発がいくつもある。

この他に大学や会社の研究用の原子炉もある。

しかし、日本の電力会社が、電気を作らない上に、金儲けにもならない閉鎖した原発を本気で監視し続けるかは大変疑問。

それなのに、さらに、新規立地や増設を行おうとしている。

これから先、必ずやってくる原発の閉鎖、これは本当に大変深刻な問題。

近い将来、寿命が来て閉鎖された原発が日本国中いたるところに出現する。

《どうしようもない放射性廃棄物》

それから、原発を運転すると必ず出る核のゴミ、低レベル放射性廃棄物。

名前は低レベルだが、ドラム缶の側に５時間いただけで致死量の被曝をするようなものもある。

そんなものが全国の原発で約80万本以上溜まっている。

日本が原発を始めてから1969年までは、どこの原発でも核のゴミはドラム缶に詰めて、近くの海に捨てていた。

その頃はそれが当たり前だった。

私が茨城県の東海原発にいた時、業者はドラム缶をトラックで運んでから、船に載せて千葉の沖に捨てに行っていた。

海に捨てたドラム缶は1年も経つと腐ってしまう代物だが、中の放射性のゴミはどうなるのか、魚はどうなるのだろうかと疑問に思った。

現在は原発のゴミは、青森の六ケ所村へ持って行って行く。

全部で300万本のドラム缶をこれから300年間管理すると言っているが、一体300年ももつドラム缶があるのか。

もう一つは高レベル廃棄物、これは使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出した後に残った放射性廃棄物。

日本はイギリスとフランスの会社に再処理を頼んでいる。

1995年フランスから、28本の高レベル廃棄物として返ってきた。

これはどろどろの高レベル廃棄物をガラスと一緒に固めて、金属容器に入れたもの。

この容器の側に２分間いると死んでしまうほどの放射線を出している。

これを一時的に青森県の六ケ所村に置いて、30年から50年間くらい冷やし続け、その後どこか他の場所に持って行き、地中深く埋める予定だといっているが、予定地は全く決まっていない。

実際にこの高レベル廃棄物を処分した国はない。どこの国もみな困っている。

原発自体についても、国は止めてから５年か10年間、密閉管理してから、粉々にくだいてドラム缶に入れて、原発の敷地内に埋めるなどとのんきなことを言っているが、それでも１基で数万トンくらいの放射能まみれの廃材が出る。

日本中が核のゴミだらけになる事は目に見えている。

それには一日も早く、原発を止めるしかない。

中学生の女の子が涙ながらに訴えた。

「今、廃棄物を50年、300年監視するといいましたが、今の大人がするんですか？

そうじゃないでしょう。次の私たちの世代、また、その次の世代がするんじゃないんですか。

だけど、私たちはいやだ」

この子に返事の出来る大人はいるだろうか。

原発が動いている限り、終わりのない永遠の50年であり、300年になる。

《住民の被曝と恐ろしい差別》

日本の原発は今までは放射能を一切出していないと、何十年もウソをついてきた。

でもそういうウソがつけなくなった。

原発にある高い排気塔からは、放射能が出ている。

その周辺に住んでいる人たちは、一日中、放射能を浴びて被曝している。

23歳のある女性から手紙が来た。

便箋に涙の跡がにじんでいた。

『東京で就職して恋愛し、結婚が決まって結納も交わした。

ところが突然相手から婚約を解消されてしまった。

相手の人が言うには｢君には何にも悪い所はないし自分も一緒になりたいと思っている。

でも、あなたは福井県の敦賀で十数年間育っていて、原発の周辺では白血病の子どもが生まれる確率が高いという。

親から、白血病の孫の顔はふびんで見たくない。だから結婚するのはやめてくれ、といわれた」

私が何か悪いことしましたか』と書いてあった。

この娘さんに何の罪がありますか。こういう話が方々で起きている。

北海道の泊原発の隣の共和町で、教職員組合主催の講演をしていた時の話。

この話だけはぜひ覚えておいて欲しい。

その講演会は夜の集まりだったが、父母と教職員が半々くらいで、およそ300人くらいの人が来ていた。

その中には中学生や高校生もいた。自分たちの問題だからと聞きに来ていた。

最後に質問はないかと聞くと、中学二年の女の子が泣きながら手を挙げて、こう言った。

「今夜この会場に集まっている大人たちは、大ウソつきのええかっこしばっかりだ。

私はその顔を見に来たんだ。どんな顔をして来ているのかと。

今の大人たち、特にここにいる大人たちは農薬問題、ゴルフ場問題、原発問題、何かと言えば子どもたちのためにと言って、運動するふりばかりしている。

私は泊原発のすぐ近くの共和町に住んで、24時間被曝している。

原発の周辺、イギリスのセラフィールドで白血病の子どもが生まれる確率が高いというのは、本を読んで知っている。

私も女の子です。年頃になったら結婚もするでしょう。

私、子ども生んでも大丈夫なんですか？」

でも、誰も答えてあげられなかった。

｢原発がそんなに大変なものなら、なぜ最初に造るときに一生懸命反対してくれなかったのか。

まして、ここに来ている大人たちは、２号機も造らせたじゃないのか。

たとえ電気がなくなってもいいから、私は原発はいやだ」

ちょうど、泊原発の２号機が試運転に入った時だった。

「何で、今になってこういう集会しているのか分からない。

私が大人で子どもがいたら、命懸けで体を張ってでも原発を止めている」

「２基目が出来て、今までの倍、私は放射能を浴びている。

でも私は北海道から逃げない」

私が「そういう悩みをお母さんや先生に話したことがあるの」と聞いたら、「この会場には先生やお母さんも来ている、でも、話したことはない」と言う。

「女の子同志ではいつもその話をしている。結婚もできない、子どもも産めないって。」

担任の先生たちも、今の生徒たちがそういう悩みを抱えていることを少しも知らなかったそうだ。

これは決して、原子力防災の８キロとか10キロの問題ではない。50キロ、100キロ圏でそういうことがいっぱい起きている。

そういう悩みを今の中学生、高校生が持っていることを覚えていてほしい。

《原発がある限り、安心できない》

みなさんには、ここまでのことから、原発がどんなものか分かってもらえたと思う。

チェルノブイリで原発の大事故が起きて、原発は怖いと思った人も多かったと思う。

でも、「原発が止まったら、電気が無くなって困る」と、特に都会の人は原発から遠いから、少々怖くても仕方がないと、多くの人は考えているのではないか。

でも、それは国や電力会社が「原発は核の平和利用です」「日本の原発は絶対に事故を起こしません。安全だから安心しなさい」「日本には資源がないから、原発は絶対に必要なんですよ」と、大金をかけて宣伝をしている結果である。

もんじゅの事故の時のように、本当のことはずっと隠している。

原発は確かに電気を作っている。

しかし、私が20年間働いて、この目で見たり、この体で経験したことは、原発は働く人を絶対に被曝させなければ動かないものだということ。

それに、原発を造るときから、地域の人達は賛成だ、反対だと割れて、心をズタズタにされる。

出来たら出来たで、被曝させられ、何の罪もないのに差別されて苦しんでいる。
みなさんは、原発が事故を起こしたら怖いのは知っている。

だったら、事故さえ起こさなければいいのか。

平和利用なのか。

働く人が被曝して死んでいったり、地域の人が苦しんでいる限り、原発は平和利用なんかではない。

それに、安全なことと安心だということは違う。

原発がある限り安心できない。

今は電気を作っているように見えても、何万年も管理しなければならない核のゴミに、膨大な電気や石油が必要。

それは、今作っている以上のエネルギーになることは間違いない。

それに、その核のゴミや閉鎖した原発を管理するのは、私たちの子孫。

そんな原発が、どうして核の平和利用だなんて言えるのか。

だから、私はお願いしたい。

朝、必ず自分のお子さんの顔やお孫さんの顔をしっかりと見てほしい。

果たしてこのまま原子力発電所をどんどん造って大丈夫なのか。

事故だけでなく、地震で壊れる心配もあり、このままでは本当に取り返しのつかないことが起きてしまう。

これ以上、原発を増やしてはいけない

そして稼働している原発も止めなければならない。

原発がある限り、世界に本当の平和はこない。

優しい地球　残そう子どもたちに