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第64回勝田全国マラソンに、フルマラソン部門で参加する。
2014年にはじめて走ってから、今年で三回目の出場になる。
過去二回とも自己ベストを大幅に更新していて、去年は長らくの夢だったサブスリーでのフィニッシュを達成。東京マラソンが当たらない限り年四回ペースな最近のフルマラソンローテーションで、最も相性の良い大会と気に入っている。どの大会もエントリーフィーをじわじわと値上げする中、5000円で踏み留まってくれているのも嬉しい。交通費で相殺されちゃうけれど。
直近のフルマラソンは、昨年11月のつくばマラソン。去年の勝田以降の二大会で同水準のタイムを記録し、はやサブスリーはできて当たり前な手応えを掴んだ。この上は、更に高い壁な2時間50分切りを目指して序盤からハイペースで突っ込んだところ、後半失速。自己ベストは更新したものの、目標に100秒届かなかった。
つくばを失敗レース覚悟で臨み、そこで得た反省点を活かして二ヶ月後の勝田で取り返すのが、過去二回の成功ルーティン。前半のペースを抑えて、再び50分切りを狙いたかった。
ただ、昨年12月の筑波山トレイルラン大会で痛めた右足太もも裏の怪我は、一月半を経ていまだ退かず。二週間前の取手市新春健康マラソンでは、テーピングでハーフの距離を乗り切ったけれど、果たしてフルマラソンを耐えられるものやら。はなはだ不安なまま、当日を迎えた。

行きの電車では、3DS「鬼トレ」(2012年任天堂)をせっせとプレイして集中を高める。これも二年前からの成功ルーティンのひとつ。
東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング/任天堂


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勝田には9時前に到着、早歩きで会場へ。
見上げれば文句なしの青空が広がって、風も穏やか。結果を天気のせいにはできない。
地元名物の乾燥(完走)いもなど参加賞を受け取って、さっそく着替えと準備を整える。
いつものように、アミノバイタル パーフェクトエネルギー+アミノバイタルGOLDをそれぞれ二袋摂取。鼻水対策には、コルゲン鼻炎コーワフィルムを。
走行中に携帯するものは、5km ごとに摂取する塩熱サプリと、20km と30km で体に活を入れるべスパハイパー。これまで簡易ウエストポーチに収納していたのだけれど、今回はアームウォーマーの下にしまってみることにした。
懸念の右足太もも裏は、二週間前の取手同様テーピングでガード。少なくとも走っている最中は支障がないことを祈る。
天気は快晴で、準備していると陽射しは暑さを感じるくらい。それでもスタート待ちの間は寒いし、暑くなれば手首まで下ろせば快適で、アームウォーマーは重宝している。
アミノバイタル パーフェクトエネルギー 130g×6個/味の素



アミノバイタル GOLD 30本入箱/味の素



ミドリ安全 塩熱サプリ 30g(24粒入り)/ミドリ安全



VESPA SPORTS(ヴェスパスポーツ) VESPA HYPER 9g×12個入り/川原商会



【第2類医薬品】コルゲンコーワ鼻炎フィルムクール 18枚/興和新薬


荷物預け+トイレを済ませて、スタートの30分以上前に指定のBブロックにつく。
じっとしていると寒くて、陽射しが恋しかった。
勝田マラソンの名物と言えば、スタートするまで延々ヘビロテされるテーマソング「君よ勝田の風になれ」と、間近に迫って喋り出す、運営のおじさんの口上。「太陽という名のスポットライトを浴びて、君よ勝田の風になれ星になれというところでございます」は、今年も健在だった。

10時30分、フルマラソン部門がスタート。
勝田のBブロックともなれば、周囲はガチ志向のランナーだらけで、号砲直後の渋滞もすんなり通過できる。スタート地点を踏むまでのタイムロスは、16秒だった。去年はCブロックからスタートして、50秒かかったらしい。
前述のつくばでは、1kmラップ3m50-3m55s に収まるよう目標を設定した結果、後半の失速を招いた。いざ走り出してしまえば、周囲の選手に引きずられて、目標より早いペースになりがちで、序盤に3m40s 台を連発したことが後半に響いたと思われる。
今回の勝田では、1kmラップの目標を3m55-4m00s に設定。4m00s でも最後まで維持できれば、2時間48分台でフィニッシュできるけれど、このペースをどこまで保てるか。

最初の1km を4m19s で通過。この借金を早々に返済したいという気持ちと、四車線の大通りが序盤は下り坂傾向なこともあり、ちょい押し気味のペースになる。右足の違和感に一抹の不安を覚えつつ、1-2km,2-3km,5-6km を3m53s とやや早なラップになったが、10km 前後でようやく安定。9-13km 間の4km をいずれも3m56s と精密機器的走りで、順調な展開。
13-14km 間はジェットコースターのように下り、14-15km 間は下った分を一気に上り返す、コース中でも一番の起伏ゾーン。下り1km を3m49s と加速して、上り1km は無理せず4m02s で収めて、プラマイゼロ。

東海村の原子力科学館の先を左に折れて、コースは中盤戦へ。向かってくる風の影響を若干受けつつ、50秒台後半でラップを保っていたが、17-18km で突然4m01s とやや後退。常磐線の上を渡る次の1km では3m58s で元に戻したけれど、その先、南へ下っていく20km 手前辺りが急激に辛く感じられた。そのうち楽になってくれることを期待しつつ、こんな調子で大丈夫だろうかと不安が萌す。

20km を過ぎて、最初のべスパハイパーを摂取する準備にかかる。
過去二回とも、21km ちょいの給水所で水と一緒に摂取していて、今回も同様に。パッケージで口を切りそうなので、給水所の紙コップの中に開封して飲むようにしている。
中間地点を、1h23m54s で通過。つくばより1m52 遅かったようだが、全然気にしていなかった。
給水所が見えて、べスパハイパーをいよいよアームウォーマーから取り出した瞬間、手が滑ってパッケージを取り落とす。前後の選手の状況によっては、立ち止まってちょい引き返して拾うのも難しい。幸い、たまたま後続との間隔が開いていたので、迷惑をかけることなくピックアップできた。何とか摂取に成功するも、一秒が惜しい今回のマラソンでは痛いミスだったし、精神的な動揺も少々。
その影響で、給水の直後ゆるく左に折れて22km までの1km が、4m04s と再び4分オーバー。
これを取り返そうと25km までの3km の直線は、若干の起伏がありながら、ラップで3m56s,56s,55s,とほぼ同タイムでまとめることができた。
25km 手前で、応援の声がひときわ大きくなったことに気づくと、タイムゾーン的に男だらけな選手に混じって、高校生と思われる女子が力走していた。見た目には中学生でも通る背丈で、ストライドをピッチで補う走り方は、別のスポーツのようにすら思える。
彼女は、どれくらいのタイムでゴールしたんだろう。

再び常磐線の高架を渡って、25kmを通過。この先35km 辺りまで、1~2km 進んでは道を折れて、だんだんどっちに向かって走ってるのかわからなくなってくる(27km 地点と30km 地点は実は目と鼻だったりする)。
また、前後の選手の間隔もだいぶ開いてきて、少人数で練習しているような雰囲気が漂う。26-27km で4m00s と再び4の声を聞いて厳しい状況に苦しんだけれど、その後の数km、ふしぎと体が楽になった。27-28km 間で、スタートから1時間50分が経過。泣いても笑ってもあと一時間そこらで決着するのだからと、気持ちを切り替える。
30km を1時間59分21秒で通過。残り12.2km で残された時間は50分。

31km を越えた給水所で、ベスパハイパー二つ目を摂取。終盤への粘りを期待したけれど、3分台の死守はここまで。31-32km で4m02s、次の33km までの1km では4m01s とギリギリのところで3分台に届かない。数字の上では後退したけれど、30km を越えて前を行く選手がポロポロ落ちてきて、体感的にはそれほど走力の下落を感じていなかった。
ぼちぼち空腹感を覚えて、33km 手前の給水所のバナナに目移りしたけれど、ロスを恐れて手を出せないまま、県道31号へ。ここからの2km が、勝田マラソン後半の悪名高い三連坂。高低図以上のインパクトがあって、勝田は「比較的」平坦なコースと事前に調べた選手の心を折ってくる。坂の上りと下りで走りにメリハリをつけるように心がけて、33-34km は4m09s と後退したけれど、坂を終えて間もなくの35km は4m01s と回復。
35km 通過タイムは、2時間19分34秒、残り7.2km を30分、キロ4ちょいでの巡行が求められる。
36km を4m11s、37kmを4m10s ときわどい数字を連発しつつ、今のペースで走り続けることだけを考えていた。

そしてコースは、序盤の四車線大通りへ。一気に見通しが開ける爽快感や、さっき通った道を逆走する帰ってきた感覚が嬉しい。ラップはアップダウンの影響を受けて、38km で4m07s、39km で4m13s、40km で4m07s と上がったり下がったり。
いよいよ残り2km とフィニッシュが迫ってきたが、手首のGPS が40km を示しても、コース上の40km 地点はまだ目路に遠い。走っている最中に正確な数字は当然把握していなかったけれど、データで比較すると22秒の差がついていた。40km の通過タイムが2時間40分03秒。42km ちょうどがフィニッシュ地点ならともかく+0.195km にかかる時間を考えると、全然余裕がないことに気づいた。
41km を過ぎて、コースは四車線大通りから離れて会場方面へ。大通りのアップダウンで足を使い果たした感があって、スパートをかけられない。GPS が42km を打っても、会場はまだ見えてこない、時間がない! 
最後の角を曲がって会場内に入り、フィニッシュゲートのタイムカウンターが見えてきて、……2時間、まだ49分! 
スタート以来、あそこで力を抜いていたらダメだったろういくつもの局面が脳裏によぎる。全ての努力が、この瞬間のためにあった。
フィニッシュタイムは、グロスで2時間49分42秒。スタート地点を踏んでからのネットタイムは16秒早くなり、2時間49分26秒。二ヶ月前のつくばの自己ベストを、2分14秒更新。去年の勝田との比較では、3分17秒早い。
グロス・ネットともに、堂々のサブ50。
フルマラソンを2時間40分台で走れる日が来るなんて、数年前まで想像もしていなかった。

第35回つくばマラソン(2015.11)
5km 19:28
10km 19:21
15km 19:25
20km 19:08
中間 1:22:02
25km 19:34
30km 20:50
35km 22:06
40km 22:28
Fin 9:20
2h51m40s(グロスタイム:2h52m06s)

第64回勝田全国マラソン(2016.1)
5km 19:54 320位
10km 19:43 289位
15km 19:44 277位
20km 19:52 273位
中間 1:23:54 269位
25km 19:55 252位
30km 19:57 234位
35km 20:13 211位
40km 20:51 192位
Fin 9:17 194位
2h49m26s(グロスタイム:2h49m42s)

30km まで5km 19分台で推移、以降の10km も20分台を死守して、2.195km を9m17s は過去最速。
不調だった右足は、序盤こそ怪しかったものの、いつしか気にならず。
全てが理想通りに運んだ、最高の走りができた。
各地点の順位は、リアルタイムで選手の位置を閲覧できるウェブサイト「応援ナビ」から。スタート以後、抜きっぱなしの展開で、30km 以降は特に気持ちが良かった。最後の2.195km で二つ順位を落として、スパートを温存していた選手には敵わなかった。
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即時発行の完走証。応援ナビの順位と差が見られる。後日ランネットで発表された順位は、また差があったのだけれど、こちらが確定版だろう(↓参照)。

以下、フルマラソン過去28回の記録と当時のブログ記事リンク。
晴れて、第八期突入ということで。

第一期:初マラソン
2004年つくば・・・・・・・・・3h57m21s
2005年つくば・・・・・・・・・3h56m30s

第二期:最初のピーク
2006年荒川市民・・・・・・4h32m
2006年つくば・・・・・・・・・4h11m08s
2007年東京・・・・・・・・・・3h48m
2007年荒川市民・・・・・・3h38m

第三期:低迷期
2007年かすみがうら・・・3h58m54s
2008年かすみがうら・・・3h40m24s
2009年荒川市民・・・・・・4h01m25s
2009年かすみがうら・・・4h13m25s
2010年かすみがうら・・・4h07m06s
2011年大阪・・・・・・・・・・4h51m31s

第四期:サブ3.5
2012年板橋・・・・・・・・・・3h30m47s
2012年かすみがうら・・・3h26m50s

第五期:10分台へ
2012年つくば・・・・・・・・・3h15m17s
2013年板橋・・・・・・・・・・3h18m52s
2013年かすみがうら・・・3h16m42s
2013年つくば・・・・・・・・・3h12m06s

第六期:00分台へ
2014年勝田・・・・・・・・・・3h05m16s
2014年板橋・・・・・・・・・・3h22m43s
2014年かすみがうら・・・3h04m26s
2014年つくば・・・・・・・・・3h01m21s

第七期:サブスリー
2015年勝田・・・・・・・・・・2h52m43s
2015年東京・・・・・・・・・・3h30m08s(ファンラン)
2015年板橋・・・・・・・・・・2h55m48s
2015年かすみがうら・・・2h53m01s
2015年つくば・・・・・・・・・2h51m40s

第八期:サブ50
2016年勝田・・・・・・・・・・2h49m26s


第64回勝田全国マラソン:42km
タイム:2時間49分26秒(グロスタイム:2時間49分42秒)
総合順位:191/10990 39歳以下男子:144/3280
1km平均ラップ:4m00s
ベストラップ:3m49s
消費カロリー:2944kcal
天気:晴(気温9℃:13時)


後ろに10000人以上いたことが実感としてイメージできない。

終了後、さっさと茅屋に帰る。
サブ50 のお祝いに、そこそこ値の張るロールケーキを購入。独り占めしてクリームの甘さに酔う。


[特撮]
DVD で、「宇宙刑事シャイダー THE NEXT GENERATION」(坂本浩一監督2014年★3)
きのう見た「シャリバン」に続けて、「シャイダー」を。「シャリバン」から引っ張った事件の黒幕が明らかになり、クライマックスでは新世代宇宙刑事三人が揃い踏み。
変身するシャイダーと生身で戦うヒロインのダブルアクションはオリジナル版から踏襲して、ドラマも二人の関係性にフォーカスしている。「シャリバン」を見た後なのでどうなることかと思われたが、過激な描写は抑えられていて、シャイダーとヒロインの陽性なキャラクタも手伝って、幾らかは見やすくなっていた。
シャイダーの中の人はよほど筋肉を自慢したいようで、脱衣タイムが異常に長い。変身ヒーローがマッチョな肉体を見せびらかしても仕方がない。
オリジナル版でシャイダー沢村大を演じた円谷浩は2001年に37歳の若さで早逝しており、オリジナルシリーズからの出演者は、シャイダーの相棒アニーの森永奈緒美と三部作で主人公の市井の友人だった大山小次郎の鈴木正幸。アニーは女優を引退して長いらしく、時の流れは残酷で、台詞回しもたどたどしい。けれどパートナーの写真に語りかける彼女の姿には、芝居の巧拙を越えた思いが感じられて、この二部作で最も印象に残る場面になっていた。小次郎さんは、お巡りさんを演じた「金八先生」も完結して久しいけれど、まだまだ元気いっぱいで嬉しい。役の上でも銀河連邦警察勤務らしく、あれだけ地球外生命体と遭遇したがっていた夢が叶って良かったね。ついでに、三部作の主題歌を担当した串田アキラもカメオ出演している。
最終決戦では、ギャバン・シャリバン・シャイダーがそれぞれの巨大ロボに乗り込み必殺の連携攻撃を繰り出す。VFX で描かれたペラいCGロボが、80年代のミニチュア特撮に迫力で負けているのは悲しい。
宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION [DVD]/TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)



1月の走行距離:22+102+124+107+92+42=489km(前月+13km、2015年比較+17km)
右足の痛みが消えないのに、こんなに走っちゃって……。


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