やっとピントがあってきた組立望遠鏡 | 池袋駅北口の「ぐんまのやぼう」

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組立望遠鏡(直焦点)で写真を撮ると色が滲んでいて「1,580円じゃなあ」なんて思っていたわけですが星の手帖社さんに謝らなきゃいけません。対物レンズに関して言えば(そしてPENTAX Qで撮るのであれば)気になるほどの色収差はないようです。

これまで撮ってきたより満足度の高いお月様が撮れました (^^)
$池袋北口事情

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じゃあなぜ色が滲んでいたかというとお恥ずかしい限りなんですがピントがちゃんと合ってなかっただけみたいです (^^;;

まずこの画像を見ていただきたいと思います。
$池袋北口事情

三枚並んでいますが真ん中がピントがぴったり合ったとおもわれる状態で撮ったもの上下はそれぞれセンサー位置を前後に0.5mmくらい動かして撮ったものです。他に撮ったものもあわせて考えると直焦点(でPENTAX Qを使う場合)だとセンサー位置は0.1mm近い精度で合わせる必要があるようです。少なくとも0.2mm違っているとはっきり画質が違うように見えました。

ピントが合うと像がシャープなだけでなくコントラストもよくなっており右下の薄い黒点もちゃんと写っています。

ところでPENTAX Qだと黒点の写真を撮るとき黒点の像だけ見ているとこのレベルまでピントを合わせるのは不可能に近いです。この写真を撮ったときは太陽の縁を見ながらピントを調整しました。よく見ているとセンサー面が移動するにつれて縁の色が赤~モノクロ~緑と変化していきます。もちろん色がなくなりモノクロになったときピントがあっているわけです。太陽(黒点)の写真に関してはこれからはこの方法でピントをぴったり合わすことができそうです。

また組立望遠鏡とカメラの光軸のずれ(=センサー面の傾き)もこれで検出できそうです。センサーがレンズと平行になっていればカメラを移動したときの縁の色の変化はどの方向でも同じになるはずです。上記の数値からレンズに対するカメラの傾きは1度以下にする必要がありそうです。

補足
上記はセンサーサイズが小さなPENTAX Qに関する場合でAPS-Cだとここまでシビアではないはずです。またこれまたPENTAX Qの特殊事情かもしれませんが画像は黒点が見える範囲でできるだけファインダーの画像を明るくしておいた方がいいようです。

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撮影
  星の手帖社:組立望遠鏡(倒立・15倍) \1,580._
    対物レンズ(f=273mm)、接眼レンズ(f=18.2mm、使用せず)
  PENTAX Q
  月
    F=-- ISO200 1/80sec + 1/125sec
  太陽
    ND8+ND400
    F=-- ISO125 1/4000sec

画像処理
  GIMP 2.8.2
  月
    1/125secの方を0.3deg.回転
    1/80secに1/125secを不透明度50%、モード“標準”で重ねあわせ
    トリミング(2000x2000を切り出し)
    WaveletSharpen(Amount: 2.0、Radius: 0.5)
    リサイズ(幅を580にする)
    WaveletSharpen(Amount: 0.5、Radius: 0.5)
  太陽
    トリミング(1000x500を切り出し)
    トーンカーブ調整
    リサイズ(幅を580にする)
    WaveletSharpen(Amount: 1.5、Radius: 0.5)

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**組み立て望遠鏡
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