昨日まで北京で世界陸上選手権(以下、世界陸上)が行われていました。北京オリンピックの時と同様に、大気汚染の影響が心配されていましたが、大会中は抜けるような青空を見ることができるほどでした。
中国当局は、世界陸上が開催される直前から9月に行われる軍事パレードまでの間、北京中心部における車の通行の規制をし、北京を含めた周辺都市の工場などに対しても操業停止や一部生産停止の措置をしています。
昨秋のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の時期も同様の措置を行って青空を見ることができ、そのときは「APECブルー」と呼ばれていました。今回は、「IAAF(国際陸上競技連盟)ブルー」や「閲兵ブルー」と呼ばれるようです。
しかし、北京のリンピックやAPECのときには盛んに大気汚染対策のことが報じられていたのですが、今回の世界陸上では大気汚染への対応があまり報じられていませんでした。
オリンピックと世界陸上では、世間の注目度に差があることは確かです。しかし、北京の大気汚染は北京オリンピック当時から改善はされていませんし、むしろ酷くなっているとも言われています。
大気汚染対策についてマスコミがあまり報じないのは、中国の大気汚染が酷いという印象を少しでも持たせないようにするためではないかと勘ぐってしまいます。大気汚染対策をしていたことを知らずに世界陸上の番組やニュースを見れば、北京の大気汚染は酷いというのを感じることはありませんからね。
とにかく中国の負の面を隠したいマスコミであれば、こういうことを考えても決して不思議ではありません。
また、大気汚染対策を講じて、視界が200メートルくらいしかない状態から外で陸上競技が行えるようになったことについて、毎日新聞やTBSは「選手にとって最高のおもてなし」と伝えていました。
大気汚染によって呼吸器系へのダメージの心配がないということは、競技を行う選手にとって当たり前のことです。その当たり前というか必要最小限のことを、中国のおもてなしと伝えていました
つまり、中国のおもてなしというのは、この程度のものだと言っているようなものです。これは、非常に中国を馬鹿にした言い方ではないでしょうか。
毎日新聞やTBSは、中国を持ち上げようとしているようですが、逆に中国を貶めてしまっていることには気付いていないようです。
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