花散らしの雨 ~番外編~
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花散らしの雨、最終話。番外編です。
できれば、↓先に↓こちらもあわせてお読みくださいませ。
・『花散らしの雨 ~1~』
・『花散らしの雨 ~2~』
・『花散らしの雨 ~3~』
・『花散らしの雨 ~4~』
・『花散らしの雨 ~5~』
『平気な顔で ~花散らしの雨 番外編~』
2000年秋、地元のホテルで、高校時代の部活顧問の先生の古希のお祝い会に参加した。
先生を囲む会であるとともに、新体操部の同窓会にもなった。久々に会う仲間と楽しく談笑♪
「ねぇ、今日って、あの人、くるんでしょ?」
友人が言った。
「あぁ、あのタレントの‥」
新体操部の先輩に、芸能人が居た。先輩といっても学年がかぶってないので会った事はないけど、そういうOG(OBの女性版?)がいるのは知っていた。
彼女は、女子大時代にデビューしてグラビアを経て、司会とかコメンテイターをするタレントになっていた。
顧問の先生にとても恩があると聞いている。
彼女が格闘家と結婚する際、親の猛反対にあって、顧問の先生が親をとりなしたり、親代わりみたいな事もしたとか。
やってきたそのタレントOGは、眼鏡をかけ、かなりシックな‥地味ともとれるようなダークグレーのタートルニットとパンツスタイルだった。
芸能人はもっと華やかでキメキメな服装でくるかと思ってた。
ただ、明らかに周囲より顔が小さく、背が高いのでバランスが一般人とは違う。芸能人になる人は、こうなのあかぁ。。と関心して見ていた。
彼女には、もっと元気はつらつ!明朗快活!なイメージを持っていたが、その日の彼女は、にっこりしているが、控え目な感じ。
ごくごく普通に控えめに微笑んでいた。写真撮影にも気軽に笑顔で応じてくれていた。
芸能人だから、あえて、目立たないようにシックで控えめにしてるのかなぁ?
そんなことを思っていた。
それから、数ヶ月もたたないうちに、テレビで彼女を見ることになる。
民放各社がいっせいに報道したその記者会見は、とても哀しい内容だった。
子宮がんで子宮全摘出とともに、授かった命も妊娠16週で断念しなければならなかった事。
自分のようにならないように、若い人も婦人科健診に行くよう奨める内容だった。
この記者会見は、記憶に残っている方も多いと思う。
先輩の名前は、向井亜紀さん。そして旦那様は格闘家の高田延彦さん。
後で著書『16週 ~あなたといた幸せな時間』を読んだが、
記者会見では、手術の後で腹水がたまり普通に歩くのも厳しい時期だったから、せいいっぱい元気に見せるために黄色いニットを着ていたとのこと。
秋にホテルで会った時は、すでに1回目の手術は終わり、子宮全部摘出になるかどうか決まらないつらい時期だったことがわかった。
入院中で外出許可をとって恩師のために足を運んでいたのだ。
地味にすらみえるシックな服装も、控えめな態度だったのも、全部納得がいった。
普段は、記者会見の時のような明るい色を着る気分じゃなかったんだ。
体調もよくなくて、赤ちゃんの命の審判が下るのを不安でいっぱいで待たされていたんだ。
それでも、、控えめではあったけど、彼女は、普通に、普通に振舞っていた。
泣き出したい不安な気持ちを隠して、恩師を祝い、懐かしい部活仲間と談笑し、同窓生に笑顔で接していた。
人は、大人になると、つらいことがあっても、普段は多かれ少なかれ平気な振りをする。心で泣いてても、笑顔でがんばっていつもどおり振舞う人は多い。
そのことに気づかなかったり、そういう人がいる事を忘れてしまう人も多い。
「君は悩みがなさそういでいいね~」
とか
「意外と元気だね。立ち直り早いなぁ」
とか、
その人が、精一杯がんばって見せている“普通”や“笑顔”だけを見て、そんな無神経な事を言ったり思ったりする人もいる。
うっかりすると、私も、無神経に誰かを傷つけているかも知れない。
気をつけたいし、今までそんな事、考えた事もなかった人には、考えてみて欲しいなぁ。
今、向井亜紀さんは、代理母出産で双子の男児の親となり、その子達も小学生になり、幸せに家族の歴史をつむいでいる。格闘家の血を引く男の子が2人もいると育児も体力勝負だろうなぁ。きっと心身ともにたくましいママになってるんだろうなぁ♪
その事が、本当に嬉しい。
代理母出産については、いろいろ是非があると思うし、議論は必要だろうと思う。
ただ、子供たちは、生まれ方なんて関係なく、幸せに普通に1つの人格として育っていく。
心から望んでいる親の元に、待望の子供がやってくる。これほど幸せな事ってないんじゃないかなぁ?
児童虐待で消されていく命を思うと、なんで望んでいる所には恵まれず、なんでコウノトリはそんな親のところに赤ちゃんを運んじゃうんだろう?。。
そんなことするなら、私にちょうだい!親になれるチャンスを!
そう、思ってしまう。
あとね~、婦人科健診についてですが、抵抗はあっても命のが大事!優先順位を考えて受けましょう!
ちなみに、私、妻ねこは、昨年の健診ではなんともなかったのに今年いきなり筋腫が5cmに育ってました、たった1年で。
6月に手術です。。術後来年まで、妊娠はお預けになってしまいました。。うぅ、ただでさえ、晩婚なのに~!
年に1回だと足りないみたい。婦人科健診は、年に2回がおすすめ♪
P.S.
流産した女性に、掛けてあげる言葉ってけっこう難しいと思うんです。
「次、また産めるょ、大丈夫」という励ましは、一見やさしい言葉ですが、実は流産直後の女性には、つらく響くことがあります。
もし、今そこにいるあなたの子供が亡くなってしまった時に、誰かに「また次、産めるよ、大丈夫」って言われたら、どう、思いますか?
我が子を亡くしたのに、なんてひどいことを言うんだろう?って耳を疑いますょね?
流産直後の女性は、それと同じことを感じます。
もちろん、好意で声をかけてくれてるとわかっているから、「ありがとうございます」ってにっこり返すかもしれません。悪いから。でも、ひどく傷ついてるかもしれません。
たぶん、その本当の痛みと悲しみの深さは、経験した人にしかわからないので、どうぞ、そんな気持ちの人もいると、わかってください。
流産した女性には、どうぞ「残念だったね。無理しないでお大事にね・・」と労わりの言葉を掛けてあげてください。それで、充分です。
はいっ!全6回に渡っておおくりした『花散らしの雨』はこれでお仕舞いです~。ちゃらすちゃら~♪
最後までおつきあいいただいた方、ありがとうございました。
この記事だけ読んだ方、よろしければ『花散らしの雨 ~1~』
から見ていただけると嬉しからましでございます。
『花散らしの雨』は、私自身が流産を経験してからずっと胸にささっている想いを吐露した、自分のための記事でした。
なのに、読んでくださった皆様、ありがとうございました。
一気に描かないと、心が折れそうだったので、毎日更新したのですが、想像以上にきつかった。
うん、毎日更新は私には向いてない。そしてシリアスものも、あんまりむいてない。
すっかり燃え尽きちまったぜ。真っ白だぜ・・。
なので、ちょっと来週は更新お休みしたいと思います~。
絵日記リンクをちょっとふやしたりいじったりはすると思いますが。
今後はまた、のんきでお気楽な晩婚昭和な夫婦のお話をのんべんにゃらりときままに更新していきます~。
これからも、どぞよろしく、どぞどぞよろしく~(∩.∩)/
妻ねこ こと あかねこより
花散らしの雨、最終話。番外編です。
できれば、↓先に↓こちらもあわせてお読みくださいませ。
・『花散らしの雨 ~1~』
・『花散らしの雨 ~2~』
・『花散らしの雨 ~3~』
・『花散らしの雨 ~4~』
・『花散らしの雨 ~5~』
『平気な顔で ~花散らしの雨 番外編~』
2000年秋、地元のホテルで、高校時代の部活顧問の先生の古希のお祝い会に参加した。
先生を囲む会であるとともに、新体操部の同窓会にもなった。久々に会う仲間と楽しく談笑♪
「ねぇ、今日って、あの人、くるんでしょ?」
友人が言った。
「あぁ、あのタレントの‥」
新体操部の先輩に、芸能人が居た。先輩といっても学年がかぶってないので会った事はないけど、そういうOG(OBの女性版?)がいるのは知っていた。
彼女は、女子大時代にデビューしてグラビアを経て、司会とかコメンテイターをするタレントになっていた。
顧問の先生にとても恩があると聞いている。
彼女が格闘家と結婚する際、親の猛反対にあって、顧問の先生が親をとりなしたり、親代わりみたいな事もしたとか。
やってきたそのタレントOGは、眼鏡をかけ、かなりシックな‥地味ともとれるようなダークグレーのタートルニットとパンツスタイルだった。
芸能人はもっと華やかでキメキメな服装でくるかと思ってた。
ただ、明らかに周囲より顔が小さく、背が高いのでバランスが一般人とは違う。芸能人になる人は、こうなのあかぁ。。と関心して見ていた。
彼女には、もっと元気はつらつ!明朗快活!なイメージを持っていたが、その日の彼女は、にっこりしているが、控え目な感じ。
ごくごく普通に控えめに微笑んでいた。写真撮影にも気軽に笑顔で応じてくれていた。
芸能人だから、あえて、目立たないようにシックで控えめにしてるのかなぁ?
そんなことを思っていた。
それから、数ヶ月もたたないうちに、テレビで彼女を見ることになる。
民放各社がいっせいに報道したその記者会見は、とても哀しい内容だった。
子宮がんで子宮全摘出とともに、授かった命も妊娠16週で断念しなければならなかった事。
自分のようにならないように、若い人も婦人科健診に行くよう奨める内容だった。
この記者会見は、記憶に残っている方も多いと思う。
先輩の名前は、向井亜紀さん。そして旦那様は格闘家の高田延彦さん。
後で著書『16週 ~あなたといた幸せな時間』を読んだが、
記者会見では、手術の後で腹水がたまり普通に歩くのも厳しい時期だったから、せいいっぱい元気に見せるために黄色いニットを着ていたとのこと。
秋にホテルで会った時は、すでに1回目の手術は終わり、子宮全部摘出になるかどうか決まらないつらい時期だったことがわかった。
入院中で外出許可をとって恩師のために足を運んでいたのだ。
地味にすらみえるシックな服装も、控えめな態度だったのも、全部納得がいった。
普段は、記者会見の時のような明るい色を着る気分じゃなかったんだ。
体調もよくなくて、赤ちゃんの命の審判が下るのを不安でいっぱいで待たされていたんだ。
それでも、、控えめではあったけど、彼女は、普通に、普通に振舞っていた。
泣き出したい不安な気持ちを隠して、恩師を祝い、懐かしい部活仲間と談笑し、同窓生に笑顔で接していた。
人は、大人になると、つらいことがあっても、普段は多かれ少なかれ平気な振りをする。心で泣いてても、笑顔でがんばっていつもどおり振舞う人は多い。
そのことに気づかなかったり、そういう人がいる事を忘れてしまう人も多い。
「君は悩みがなさそういでいいね~」
とか
「意外と元気だね。立ち直り早いなぁ」
とか、
その人が、精一杯がんばって見せている“普通”や“笑顔”だけを見て、そんな無神経な事を言ったり思ったりする人もいる。
うっかりすると、私も、無神経に誰かを傷つけているかも知れない。
気をつけたいし、今までそんな事、考えた事もなかった人には、考えてみて欲しいなぁ。
今、向井亜紀さんは、代理母出産で双子の男児の親となり、その子達も小学生になり、幸せに家族の歴史をつむいでいる。格闘家の血を引く男の子が2人もいると育児も体力勝負だろうなぁ。きっと心身ともにたくましいママになってるんだろうなぁ♪
その事が、本当に嬉しい。
代理母出産については、いろいろ是非があると思うし、議論は必要だろうと思う。
ただ、子供たちは、生まれ方なんて関係なく、幸せに普通に1つの人格として育っていく。
心から望んでいる親の元に、待望の子供がやってくる。これほど幸せな事ってないんじゃないかなぁ?
児童虐待で消されていく命を思うと、なんで望んでいる所には恵まれず、なんでコウノトリはそんな親のところに赤ちゃんを運んじゃうんだろう?。。
そんなことするなら、私にちょうだい!親になれるチャンスを!
そう、思ってしまう。
あとね~、婦人科健診についてですが、抵抗はあっても命のが大事!優先順位を考えて受けましょう!
ちなみに、私、妻ねこは、昨年の健診ではなんともなかったのに今年いきなり筋腫が5cmに育ってました、たった1年で。
6月に手術です。。術後来年まで、妊娠はお預けになってしまいました。。うぅ、ただでさえ、晩婚なのに~!
年に1回だと足りないみたい。婦人科健診は、年に2回がおすすめ♪
P.S.
流産した女性に、掛けてあげる言葉ってけっこう難しいと思うんです。
「次、また産めるょ、大丈夫」という励ましは、一見やさしい言葉ですが、実は流産直後の女性には、つらく響くことがあります。
もし、今そこにいるあなたの子供が亡くなってしまった時に、誰かに「また次、産めるよ、大丈夫」って言われたら、どう、思いますか?
我が子を亡くしたのに、なんてひどいことを言うんだろう?って耳を疑いますょね?
流産直後の女性は、それと同じことを感じます。
もちろん、好意で声をかけてくれてるとわかっているから、「ありがとうございます」ってにっこり返すかもしれません。悪いから。でも、ひどく傷ついてるかもしれません。
たぶん、その本当の痛みと悲しみの深さは、経験した人にしかわからないので、どうぞ、そんな気持ちの人もいると、わかってください。
流産した女性には、どうぞ「残念だったね。無理しないでお大事にね・・」と労わりの言葉を掛けてあげてください。それで、充分です。
はいっ!全6回に渡っておおくりした『花散らしの雨』はこれでお仕舞いです~。ちゃらすちゃら~♪
最後までおつきあいいただいた方、ありがとうございました。
この記事だけ読んだ方、よろしければ『花散らしの雨 ~1~』
から見ていただけると嬉しからましでございます。
『花散らしの雨』は、私自身が流産を経験してからずっと胸にささっている想いを吐露した、自分のための記事でした。
なのに、読んでくださった皆様、ありがとうございました。
一気に描かないと、心が折れそうだったので、毎日更新したのですが、想像以上にきつかった。
うん、毎日更新は私には向いてない。そしてシリアスものも、あんまりむいてない。
すっかり燃え尽きちまったぜ。真っ白だぜ・・。
なので、ちょっと来週は更新お休みしたいと思います~。
絵日記リンクをちょっとふやしたりいじったりはすると思いますが。
今後はまた、のんきでお気楽な晩婚昭和な夫婦のお話をのんべんにゃらりときままに更新していきます~。
これからも、どぞよろしく、どぞどぞよろしく~(∩.∩)/
妻ねこ こと あかねこより