※「白血病からの社会復帰」シリーズが初めての方は、コチラ の「シリーズ連載への想い」を先にお読みください
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前回(第64話) の続きです。
「発病前のキャリア~発病~闘病~そして社会復帰」と順に、キャリアコンサルタント目線も添えてお伝えしています。
※なぜ闘病からお伝えしているかは、こちらへ
※これまでのお話の詳細は、目次1 、目次2 、目次3 へ
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(これまでのあらすじ)
1話~62話までのあらすじは、あらすじ1 、あらすじ2 、あらすじ3 をどうぞ。
そして、2002年7月、骨髄移植後、2~3日は無菌室の中の私に”嵐の前の静けさ”(第63話) のような時間が訪れた後、移植後の最初の嵐がやってきました。(第64話)
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(今日のお話)
2002年7月。骨髄バンクのドナーさんから骨髄移植。
骨髄移植は、切った貼ったではなく、移植の前処置で自分の血液工場を破壊して(第57話) 、ドナーさんから抽出した骨髄液を、点滴のように腕から入れると言うものです。(第60話)
本当に大変なのは、その後なのです。
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前処置の抗がん剤と放射線が効いてきて、移植後2~3日で白血球数はゼロ近くになり、それが10日間~2週間続きます。
そこが、第一のヤマ。
その間、私は、高熱はもちろんのこと、重度の船酔いのような極度の吐き気との闘いでした。(第64話)
お腹がいっぱいになる位の大量の飲み薬を、そのひどい吐き気の中、絶対に飲まないといけません。
飲んだ後、1時間以内に戻してしまったら、大量の薬の飲み直しです。だから、ひたすら1時間、吐き気をガマン。
1日5回。その繰り返し。
うがい、手洗い、服薬、がまん、ガマン、我慢、我慢、我慢、我慢・・・。
そして、
間もなく、ひどい吐き気に加えて、前処置の放射線の副作用で、口の中と喉の粘膜が荒れ始めました。
薬をのみ込むのも、激痛・・・。
口の中の粘膜のすべてが、口内炎のようになる患者さんも珍しくない中、私は比較的ましだったとは言え、通常の風邪の喉の痛みとは、比べ物になりません。
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極度の吐き気 と 喉の激痛。
でも、「痛いから、薬を飲まない」と言う選択肢は、その時の私にはありませんでした。
「薬を飲みますか?それとも、命を失ってもいいですか?」と言う選択でしたから。
何が何でも、薬を飲まないといけなかったのです。
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”薬を飲む”と言うミッション。
ミッション・インポッシブルと言う訳にはいきません。
この時、気づいた「どうしても果たさないといけないミッションを、どうしても辛い状況の中、どう乗り越えるのか」
それは、以前この記事 にも、昨年書かせて頂いた、この考え方。
「今、何をしなければならないか」、それだけを考える。
それができたら、「よしできた」と、がんばった自分を認めてあげる。
それを繰り返す。
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先々のビジョンを持ったり、先の事を考えることは、生きていく中で必要なことです。
でも、先の事を考えると、今を乗り切れないくらい辛い時は、まずは、「今すべきこと」だけを見つめて、それを一つ一つ重ねていったっていいんです。
「今」の積み重ねが、人生。
今できること・今すべきことを、精一杯やっていけば、やがて、光が見えてくる日がやってきます。
大丈夫
こちらへ つづく・・・
【関連記事】
◆目の前のミッションを、どうしても楽しめない時
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【シリーズ目次】
◆白血病からの社会復帰【目次1】 発病前のキャリア~緊急入院~無菌室での闘病
◆白血病からの社会復帰【目次2】移植するのかしないのか~右足の手術
◆白血病からの社会復帰【目次3】骨髄移植直前~
【あらすじ】
◆白血病からの社会復帰(あらすじ1)第1話~第45話
◆白血病からの社会復帰(あらすじ2)第46話~第54話
◆白血病からの社会復帰(あらすじ3)第55話~第62話
【幸せな就職のための具体的スキル記事】
◆就活/転職FAQシリーズ(目次)
【働くを楽しむための記事】
■どんな仕事も楽しめる♪目次集【1~67話、番外編1~54】
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幸せな就職~キャリアカウンセラー木村典子(のり)
※症状などは私の場合の経験談で、白血病の症状を説明しているものではありません。また白血病に関する内容も、元患者の私の理解の範囲で、正確なものではありません。病に関しては、専門医にご相談くださいませ。