御手洗~まずは弁天社→天満宮編  の、

 つづきですミカン


 



 若胡子屋跡(わかえびすや・あと)に、着いた私は、

 まず、こちらへ向かいました。



 上階へ通ずる 階段

 6月に、ここへ訪問した時は、

 何の予備知識もなしに来てしまいました。

 (その時の記事→大崎下島② 御手洗~5年ぶり再訪~遊郭


 ですが、

 「ここ、何だろう・・」 という感が、

 まったくしないでもなかったのです。


 この上には、昔に起きたある「事件」に、

 まつわるものがあったのです。


 今日は、それを知って来ているので、

 そういう事件に関連する場所、と、

 思っているせいか、

 息苦しさを感じます。。


 まぁ、気のせい・・だと思いますが。


 しかし、自分の家の階段の方が、

 段数が多いのに、

 息があがったことなどないのに・・


 まぁ、昔の日本の階段は急ですから、

 現代人の階段の昇り方では、

 負担がかかってしようがないのかも・・ね。


 そんな、階段を昇った先が。。





 あはは スリッパ 揃えて脱いでますね

 向きが逆ならモアベターなんですが、

 後続も誰もいなかったので、

 そのまま上がらせて頂きましたよYO。


 しかし、注目すべきなのは、スリッパではなくて、

 画像右下に写っている黒板みたいな部分。。



 若胡子屋時代の女郎鉄漿事件の遺址(←ホントはあしへん) と あります

 何だよ、事件って。

 仰々しい。

 まぁ、説明しますと。。


 「若胡屋お歯黒(鉄漿)事件


 お歯黒といえば・・



                                                   参考文献: 絵で見る江戸の女たち


 昔は、既婚女性の嗜みだそうでした。

 が、結婚しない遊女が、

 何故、お歯黒を・・


 その、結婚しない遊女に、

 一夜限りの女房、という設定で、

 お歯黒を塗ってもらうのがいいんじゃないの、

 ということみたいです。

 まぁ、そういうことをさせるだけの財力や、

 馴染みがある客でないと、

 できなかったみたいですが。

 

 が、ある時、このお歯黒がうまく塗れなくて、

 イラついた遊女が、

 自分の禿(かむろ)に八つ当たりをして・・





 煮えたぎった鉄漿(お歯黒) を、

 禿の口に注ぎこんで、

 結果・・殺してしまったそうです。


 だいぶ省略していますが、

 大体、こんなかんじです。

 


 あらためまして、

 若胡屋鉄漿(お歯黒)事件の遺址。




 画像ではわかりづらいですが、

 黒板の様なところは、

 昔の石壁です。

 硝子越しに見ることができます。


 この中に・・


 煮えたぎった鉄漿を飲まされて、

 口からはお歯黒混じりの黒い血を流し、

 断末魔の苦しみの中、

 死んでいった禿・・少女の、

 黒い血で染まってしまった掌の跡・・

 が、

 ついているのだそうですバイバイ




 しかし、手の跡なんて、

 どう見たって、私には、

 見つけられませんでした。


 ただひとつ、わかるのは、

 昔の石は何とも陰湿。

 いろいろ吸ってるんでしょうかねー・・


 これは日本に限らず、

 欧州の古い石の建物を見ても感じます。


 石は悪いものを吸うもの と、

 エネルギーを発するもの の、

 ふたつに分かれるのだとか。


 私は石を見ても、どっちの石か、わからないので、

 あんまり石には近づかない様にしていますガーン

 

 

 もうひとつ、わかるのは、

 ざわざわするかんじもします。





 まぁ、気のせい・・だと思います。


 上↑の画像を撮っている私。



 鏡に映っている自分 と、

 鏡に映っている別のものに気づき、

 撮りました。



 

 こういう場所だと、知っている誰かが、

 手の様な、らくがきをしていました。。


 死んだ禿 と、遊女の話には、

 まだ、つづきがあります。


 禿の死後、化粧をする遊女の鏡に、

 死んだ禿の影が、映る様になりました。

 そして、こう、言うのだそうです。


 「花魁、お歯黒は、つきなんしたか・・」


 



 この後、どんなにしても、

 こういう画像しか写せませんでした。


 私の撮影技術が下手だからです。



 そんな私が 件の跡地の傍らから 撮った画像


 鏡に映った禿の影と、

 何度も聞こえてくる言葉に苛まれた遊女は、

 前非を悔いて、

 四国八十八ヶ所に旅立ったとか。


 そして、ようやく、ある時、


 「花魁、それでは、ここからは、ひとりで行きなんせ」


 ・・そう、ひとこと言い残して、

 禿の影は消えていったそうです。


 花魁の中で、気が済んだんでしょうかね。


 その花魁、名を「八重紫」と言い、

 その墓は、何故か中庭にあります。

 

 あなたなら、そのお墓に、

 なんと声をかけますか・・?*


 

 私はですね、

 生きている人間の気は済んだとしても、

 殺された(死んだ)人はそのまんまなのではないか・・

 と、

 最初は、そんな風に思っていたんですよね。


 が、時代背景を知るにつれ・・


 花魁は、着飾ったヒステリックな女ではなく、

 金で買われた、

 自分の体も人生も自分のものではない、

 そんな存在の女性なんですよね。


 お金を出して、しかも多額のお金を払ってくれる、

 なじみの客は、

 花魁個人だけのものではなく、

 お店(見世?)の大事な客なワケです。


 大金(おおがね)を出して、

 花魁と一夜を、

 しかも、お歯黒迄、塗れよ、

 と、言うお客は、

 相当、恭しく対応しなくてはならなかった筈。


 早く、完璧にお歯黒を塗って、

 お客の前に現れねばならなかったのに、

 どういうワケか、この時に限って、

 お歯黒がうまく塗れない・・

 そりゃ、焦ります。


 「えーい、口惜しい・・!!」


 悲鳴の様な声を上げて、

 とっさに、傍らにいた禿に、

 煮え立った鉄漿を・・・

 ・・


 死なせるつもりはなかったのかもしれない。

 

 少なくとも、この花魁は、

 死んでしまった禿の影を常に見る程には、

 罪の意識を持っていたワケです。


 そう思うことも、自分の為、(自己憐憫)

 という側面もあるかと思いますが、

 まぁ、前非を悔いているとしてください。


 で、本当に、

 八十八ヶ所巡りに行ったとしたら、

 (旅立っただけとか、完遂はしてなかったとしても)

 気休め程度で、ふらりとでかけられる様な、

 そんな時代ではなかったと思うので

 当時にしてみれば、

 なかなか、誠意のある行動・・

 だったのではないか・・と。

 

 「花魁、それでは、ここからは、ひとりで行きなんせ」


 それが、

 許しを乞いたい自分の為に、

 無意識に、

 聞いた言葉だとしても・・


 ヒステリック花魁 禿を死なせ

 哀しいような 美しいような に

 創作された 昔話


 と、

 現代の私たちが、簡単に片付けるには、

 仕舞いきれない、もやもやがあった・・

 様にも、思えます。



 以上が、私が勝手に迫りました、

 この事件の解釈にございます。

 


 つづくつづく

 つづくんですが、

 御手洗の旅レポばっかり連載できないので、

 次回、昼めしの回を載せて、

 リンク→pk大崎下島のお好み焼き屋 KAZUKI


 連載再開は、数週間後とさせて頂きますね。

 (そしてその間、記事をせっせと作成する私❤(想像))



 NEWその後、連載再開された記事はこちら^^

 リンク→o御手洗~島のお寺の大銀杏編

 

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