第3話 ミートソース/チョコレートパフェ
感想
特に大きな盛り上がりもなく、異邦の者が異世界食堂に関わった切っ掛けと、キャラの背景が淡々と描写され、そのキャラがお気に入りの品物を「いつもの」という具合で同じメニューを注文する。
文字で説明するとこのくらいの内容なのだが、何故か面白いし視聴体感時間もあっという間である。そして視聴後にほどよい余韻を堪能でき、食欲が刺激される。作品との相性が良いようで、かなり楽しんで視聴できる。
ミートソース
一本目は少し変わった客、というよりはねこ屋の取引相手という感じに近いだろうか。ねこ屋の売上は異世界の通貨であり、どうやって日本円に両替しているのか少し気になってはいたが、通貨で両替ではなく物々交換として、この商人から素材と交換しているようだ。
作中でも言及されていたが、ねこ屋の主人からすればたいした利益にはならないが、利益を目的としているわけではないようなのでそれで満足らしい。仕入れた素材は、異世界の住人の口にあうように微調整するために使われ、従来の料理に手を加えて提供するという、主人らしい細やかな心遣いである。
美味しいものを食べて喜んでいる顔がみたい。これは何も料理人だけではなく、主婦であれ大切な家族に美味しいものを作って喜んで貰いたいという気持ちと根を同じにするものであり、とても共感ができる。
ねこ屋の料理に感激した商人は、自らの舌でねこ屋の味を盗み再現することで、異世界で商売を大成功させている。転んでもただではおきぬという感じか商人らしい逞しい様子である。もっとも最初の動機は、異世界でもねこ屋の料理が食べたかったという至極単純な原点であり、商売に繋がったのはその副産物といえる。
上質の肉と、新鮮なトマトを主体にしたミートソースに、たっぷりのパルメザンチーズとタバスコ。たまらんww 今日はランチか夜はミートソースを食べる(決意)。
チョコレートパフェ
二人目は帝国のお姫様アーデルハイド。幼少の頃に初代皇帝となった祖父ヴィルヘルムに連れられて、このねこ屋に来た事があったようだ。その祖父も間もなくして亡くなり、それ以来ねこ屋に訪問できないでいたようだ。アーデルハイドは、肺炎か喘息のような症状(作中では貧民殺しの病)を患っており、体調が芳しくないようである。
そんな元気のないアーデルハイドの前に久し振りにねこ屋へ繋がる扉が現れる。アーデルハイドが小さい頃に食べたお気に入りはクモ。予告とサブタイトルで分かっていたが、確認してなければ蜘蛛と誤解しそうであるw アーデルハイドの思い出のクモとはアイスのことで、祖父は”雪をたっぷりため込んだ冬の雲”と説明したことでアイスをクモと覚えた。
おそらくアイスは異世界には存在せず、祖父も何と説明すれば良いか困ったが、孫の質問に頑張って分かりやすく説明しようとした結果、このようなユニークな表現になったのだと思われる。おじいちゃんなりに頑張ったw 皇帝とはいえ、孫には目いっぱい優しい孫びいきのおじいちゃんの顔を見せている。そして、アーデルハイドはチョコパフェを注文。パフェの下層にあるアイスを食べて全てを思い出したようだ。
Cパート
商売とは別に、この店に通う許可を得たシリウスは、その後もミートソースを食べに頻繁に訪れているようだ。私もそのお店にいけば、お気に入りの同じメニューを注文するほうなので、この異世界食堂の人達の気持ちが良く分かる。いつもと変えたメニューを注文して外れた時のガッカリ感が怖いというのもあるが、そのお店にはその料理を食べたいから行くというのが気持ちの根底にある。
エビフライさんもメンチカツさんもそして姫様もいる。そして照り焼きチキンさんを始めいつものメンバーが入り浸っているw 姫様は病気大丈夫なのだろうか。精神性の疾患が原因であればねこ屋の料理を食べることで元気でそうだが、肺炎のような症状だったし少し心配である。
この客の入りのわりに、キッチンは少し寂しい様子で少しアンバランスに感じる( ´艸`)
突っ込まれないように、こういうとこもきちんと描いてくれると嬉しいなw
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