彫刻家 斎正弘さん 番外編 大きな羊のみつけかた | みんなの学び場美術館 館長 IKUKO KUSAKA

みんなの学び場美術館 館長 IKUKO KUSAKA

生命礼賛をテーマに彫刻を創作。得意な素材は石、亜鉛版。
クライアントに寄り添ったオーダー制作多数。主なクライアントは医療者・経営者。
育児休暇中の2011年よりブログで作家紹介を開始。それを出版するのが夢。指針は「自分の人生で試みる!」

 

みなさま、おはようございます。

 



毎週木曜日、「みんなの学び場美術館」担当の

 

彫刻工房くさか 日下育子です。

 



前回まで8回にわたり、

彫刻家で宮城県美術館創作室教育普及学芸員の
斎正弘さんにインタビューをお届けしてまいりました。






第1回
~常識にはいろいろあるというお話



第2回
~美術の技術は、運動神経による、というお話



第3回
~作品がなくなると、作品は永遠になる、というお話



第4回
~素材との対話、制作についてのお話



第5回
~『抽象絵画の始まり』



第6回
~『世の中、ナメんでないぞ!』の体験談



第7回
~軍事博物館で「ドーン!」の体験談



第8回
~学校で美術をやる理由・アートとは?







今日は番外編として、斎正弘さんの最近の著書、

『大きな羊の見つけかた』 仙台文庫 987
を紹介させて頂きます。







アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館









アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館

装丁(カバー)


アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館
(この本、カバーと帯が一体化しているという斬新なデザインです!
表紙を裏返すと第二の表紙が出てくるところもさらに斬新です!!)

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興味深いタイトル、大きな羊というのは、美術の『美』の文字のつくりを表している

言葉だそうです。



その文字の作りと歴史を踏まえて、斎さんご自身は、美術の『美』は、実はビックリの『び』ではないか?

というユニークなまえがきで始まります。(大きな羊のみつけかた 立ち読みは コチラ から)

この本が出版された経緯を斎正弘さんにお伺いしたところ、

「編集者が、お父さんのひとりごとを読んでいて、他に何か無いんですかと聞きに来た。

もちろん様々な所に書いたりメモしたりしていたものがあるよと言ったら、それを集めて

編集してくれた。本当は『おとうさんのひとりごと』 の続きを書かせたかったらしい。」


とのことでした。



(※ おとうさんのひとりごと ON THE WEB
本の内容は斎正弘さんが約30年にわたって、美術館の美術教育と学校での美術教育を

点検する中で見つけたり、考えたりされたことがたくさん盛り込まれています。
その内容の独特なことはこの目次をご覧頂くと一目了然なので以下掲載させて頂きます。

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まえがき  大きな羊のみつけかた



美術を使おう
 保育園児と大学生のための「美術を考える授業」
 小学生と中学生のための「美術って、本当のところどうなんですか」
 美大の学生のための「写真機ができても絵を描くことを続けるのはなぜか?」
 美術/図工の先生のための「美術/図工教育は何のためにあるのか?」



美術館を使おう

 美術としての教育、教育としての美術 宮城県美術館から見た美術教育

 学校と美術館の連携のために

 表現行為としての鑑賞 本物を見るということは、何を見るということなのか

 美術であるということ 障害者美術展に関わって



質問に答えて
 美術の使い方・実践編

あとがきとして   斎正弘のできかた






::::::::::::::::::::::::::::::


インタビューの中で、斎さんはご自身のことを何でも原理に立ち返って考える、原理主義者と

仰っていました。


この目次の中に出てくる問いは、実は一般の人にとっても、専門家にとっても、素朴な疑問で、

かつ難問だと思うのですが、斎さん自身の実体験や、原理に立ち返る深い考察から
『目からウロコ!』の答えを示して下さっています。

そして、こんなことをしたら、とっても有意義な美術の体験ができるのでは?という具体的な提案を

『大きな羊の見つけかた』 仙台文庫 987円 

たくさん示して下さっています。




美術の本なので、美術を学んでいる方々、教員の方々、美術が好きな人が

お読みになったら、とっても興味深いだろうと思います。斎正弘さんご自身が

「アートとは哲学なので全ての分野に通じる」、「アートとはライフスタイル」と仰っている通り、
ご自身の軸に迷いがあるような方が(・・・というのは私自身が長い間、そう感じながら

生きてきたので)お読みになっても、参考になるところが大きいのではないかと思います。

これまでのインタビュー記事を面白く感じて下さった方はぜひお読みになってみては

いかがでしょうか?


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◆斎正弘さんの本 
 『大きな羊の見つけかた』 仙台文庫 987
    仙台文庫

  ブックショップ
  『おとうさんのひとりごと』 

 

 この本の出版社、仙台文庫というのは、商業出版でも自費出版でもない「市民出版」

なのだそうです。現在、地域発の出版活動は、収益事業としてはますます困難になって

いますが、その地域に暮す人々が力を合わせることで、「自分たちがほしい本」を刊行

することは可能ではないかということで立ちあげられた出版だそうです。このことも、興味深く

感じましたので、ここにご紹介させて頂きます。


http://md-sendai.com/sendaibunko/modules/pico/index.php?content_id=2


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◆斎正弘さんのブログ

◆斎正弘さん執筆で、河北新聞夕刊に掲載されたコラムのWEB版
   美術、ほんとのところ  


宮城県美術館  


◆斎正弘さんのお話が直接お聴きできる催しです。

   美術探検―実践余話

       場 所 基本的に そあとの庭 1階
       日 程 9月~2月間毎月2回 第1第4金曜日夜
       時 程 18:00 開場。予約者サパー(要予約)
            19:00 講義開始。(1時間講義、30分質疑)

            20:30 終了
       参加料 講義前に軽食をとりたい人は予約した上で1500円。

         *講義終了後、各自がその日の話の値段を決め各自寄付。


11~12月 ○美術は本当に生活の役に立つのか具体的に考える。
       ○ 美術の始め方/始まり方。
 1~2月 ○美術を学ぶ理由/学ばなければいけない理由。
       ○そもそも美術って何ですか?を具体的に考える。
       ○なるほど、だから美術館か。








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