クイーンSでは、「千葉の進学校を出とる先生の管理馬」に注目やな | 鎌田光也(元騎手・元調教助手)のブログ

鎌田光也(元騎手・元調教助手)のブログ

中央(JRA)の乗り役(騎手)と調教助手として、40年以上も馬と関わってきたワシが、「自信を持ってお勧めできる馬」を紹介するために始めたブログですわ。

こんちは。
鎌田光也ですわ。



7月19日(日)の函館5Rに組まれとった芝1800mの新馬戦で、2着のゾディアックサインに4馬身差を付けて勝ち上がっとる、森秀行厩舎のピンクカメハメハ(牡2歳、父リオンディーズ)は、次走の予定が、8月15日(土)のコスモス賞(札幌・芝1800m)になっとります。

この馬を管理しとる森先生は、1981年の2月から戸山為夫厩舎で厩務員をやって、この年の11月から調教助手をやっとりました。

戸山厩舎は、1968年のダービーを勝ったタニノハローモアとか、1992年の皐月賞とダービーを勝ったミホノブルボンなどを管理しとったことでお馴染みですな。

1993年、調教師の試験に受かった森先生は、この年の5月に戸山さんが亡くなったんで、急遽、厩舎を引き継ぐ形で9月に開業しとります。

で、2ヶ月後には早くも、レガシーワールドを使ったジャパンCを勝って、周りをアッと言わせましたな。

それからも、シーキングザパールを使った1997年のNHKマイルCや、エアシャカールを使った2000年の皐月賞と菊花賞や、ノボトゥルーを使った2001年のフェブラリーSや、キャプテントゥーレを使った2008年の皐月賞とか、大きなレースを勝っとります。

2009年に、森先生は、それまで渡辺栄さんと山内研二さんの二人しか達成しとらんかった、「JRA全10場重賞制覇」を達成しとったし、今年は、5月2日(土)に「JRA通算700勝」を達成したんやから、ホンマに大したもんですわ。

それに森先生は、管理馬を海外のレースにどんどん挑戦させとって、1995年には、フジヤマケンザンで香港国際C(今の香港C)を勝っとりますし、1998年には、シーキングザパールでフランスのモーリス・ド・ギース賞を勝って、2000年にはアグネスワールドでイギリスのジュライCを勝って、今年は、フルフラットでサウジアラビアのサンバサウジダービーCを勝つとか、キッチリ結果を残しとりますな。

そんで、2001年には、「54勝・獲得賞金12億4585万円」っちゅう、開業してから一番の成績を残しとりました。

せやけど、それからはこの数字を超えとらんし、去年までの5年間も、

2015年→15勝・獲得賞金4億0946万円
2016年→22勝・獲得賞金4億2380万円
2017年→14勝・獲得賞金3億5125万円
2018年→18勝・獲得賞金3億9746万円
2019年→15勝・獲得賞金3億2025万円

と、昔の森厩舎を知っとる者やったら、誰が見ても物足りん数字が続いとったんや。

せやから、今年の森先生は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとる筈で、実際、先週までにJRAで「13勝・獲得賞金1億9671万円」っちゅう成績を残して、去年の同じ時期(7月まで)の「8勝・獲得賞金1億6538万円」を上回っとるし、さっき書いた通り、海外でも、フルフラットを使ったサンバサウジダービーCを勝って、48万ドル(約5184万円)の賞金を稼いどるんですわ。

もちろん、今の先生は、「この勢いでガンガン稼ぎたい」と考えとるんやろうから、1着賞金が1600万円のコスモス賞に向けて、ピンクカメハメハをどう仕上げてくるんか、注目したいと思っとります。

そうそう、もう何度も書いとるんやけど、多くの方によう知って欲しいんで、今日も改めて、ワシの今までのことを書いておきますわ。

今、このブログを読んどる方の中に、「知っとる」っちゅう方がおったら嬉しいんやけど、ワシは中央(JRA)で、1972年から1986年まで乗り役(騎手)をやっとりました。

「見飽きたわ」って言われるまでは載せ続けるつもりやけど、これは、ワシが障害の重賞(1979年の阪神障害S・春)を勝った時の写真やな。



そんでワシは、1986年に乗り役を辞めてから、調教助手として、

松田博資厩舎
田島良保厩舎
新川恵厩舎
浜田多実雄厩舎

で働いとって、2013年の6月に調教助手を辞めたんや。

なんで辞めたか言うたら、「馬券を買いたい」と思うようになったからなんですわ。

正確に言うたら、「馬券で食っていける自信」を持てるようになったんや。

そんでもって、自信だけやなくて、ちょこちょこ結果も出とるんやから、乗り役やった頃の経験と、調教助手やった頃の経験は、意味があったちゅうことやな。

で、ここからは、手短に「今週のお勧め」を紹介しとくで。

今回、ワシがお勧めするんは、美浦の斎藤誠厩舎がクイーンSに登録しとるシャドウディーヴァや。

この馬について、ワシがお世話になっとる「元調教師のNさん」から届いた報告を紹介しときます。

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千葉県出身の斎藤誠君は、県内では有名な進学校の市川高校を卒業した後、大学には進まないで、1993年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後、前田禎(ただし)さんの厩舎で厩務員をやって、1997年から2005年までは調教助手をやっていましたね。

ちなみに、栗東の安田隆行厩舎に所属している乗り役の斎藤新(あらた)君は、斎藤君の長男です。

斎藤君がいた頃の前田厩舎には、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなど、走る馬が何頭もいましたから、彼はその時に、どういう馬がよく走るのかをしっかり学んだのでしょう。

でも、2005年の10月に前田さんが亡くなってしまい、厩舎が解散することになったので、その後は、相沢郁(いくお)厩舎と清水英克厩舎で調教助手をやって、2005年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に、35歳の若さで厩舎を開業しています。

最初の年は、「4勝・獲得賞金7697万円」という成績でしたけど、2年目の2007年には、サンツェッペリンを使った京成杯で初めて重賞を勝って、ゴスホークケンを使った朝日杯FSで初めてGIを勝つなど、「18勝・獲得賞金4億0317万円」という成績を残していましたね。

それに、2017年までの5年間も、

2013年→20勝・獲得賞金3億7065万円
2014年→21勝・獲得賞金6億3518万円
2015年→34勝・獲得賞金6億4029万円
2016年→25勝・獲得賞金5億2467万円
2017年→39勝・獲得賞金7億5598万円

という成績を残していて、特に2017年は、勝ち星と賞金のどちらも開業してから一番の数字でした。

ただ、一昨年と去年は、

2018年→24勝・獲得賞金4億2459万円
2019年→38勝・獲得賞金6億3290万円

と、2017年の賞金を大きく下回っていましたし、今年に入ってから先週までは「13勝・獲得賞金2億8282万円」という成績で、去年のペースを大きく下回っていますから、今の斎藤君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えている筈です。

こういった中、今週は、1着賞金が3600万円のクイーンSにシャドウディーヴァを登録していますので、「勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

それに、斎藤君の厩舎は、トーキングドラムを使った2017年の阪急杯から、3年以上も重賞をご無沙汰していますので、今回は、「ここで久々の重賞勝ちを」という思いも込められているのでしょう。

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斎藤誠厩舎がクイーンSに登録しとるシャドウディーヴァについて、「元調教師のNさん」から届いた報告は以上ですわ。

そんで、ワシは今、「パーフェクトホースマンズ」の一員として活動しとって、ここのホームページや、ブログなどでは、エエ情報をぎょうさん公開しとるんや。

せやから、このブログを読んどる皆さんには、「パーフェクトホースマンズ」のホームページや、元JRA馬主の小栗範恭(おぐりのりやす)さんや、元JRA調教師の山田要一(やまだよういち)さんや、元JRA厩務員の小西聖一(こにしせいいち)さんのブログも、絶対に読んだ方がエエとお勧めしとくで。

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ほなまた。