函館記念を勝って、「矢作厩舎との差を詰めなアカン」と考えとるんやろ | 鎌田光也(元騎手・元調教助手)のブログ

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中央(JRA)の乗り役(騎手)と調教助手として、40年以上も馬と関わってきたワシが、「自信を持ってお勧めできる馬」を紹介するために始めたブログですわ。

こんちは。
鎌田光也ですわ。



先週の土曜日、西村淳也君が、タガノアスワドに乗った阪神11RのマレーシアCを勝って、節目の「JRA通算100勝」を達成したんや。

阪神競馬場の乗馬苑で、小学校5年の時から乗馬をやっとった彼は、同時にサッカーもやっとったんやけど、中学校1年の時からは、サッカーをやめて、「筋肉を増やして、下半身を強化するために」っちゅう考えでキックボクシングをやっとったそうですわ。

そんで西村君は、2015年に「第34期生」として競馬学校の騎手課程に入って、卒業する時には、優秀な生徒に贈られる「アイルランド大使特別賞」を受賞しとって、一昨年の3月に田所秀孝厩舎からデビューしとります。

そうそう、同期には、服部寿希(としき)君と山田敬士(けいし)君がおるんや。

一昨年の3月31日(土)に、同期の中で一番早く初勝利を上げとった西村君は、それから年末までに13勝を上げとって、これは同期の中で一番エエ成績やったし、去年は一気に55勝まで勝ち星を伸ばしとったんですわ。

で、今年は先週までに32勝を上げとって、去年の同じ時期(7月2週目まで)の33勝とほとんど変わらんのやから、きっと今の彼は、「節目の100勝を達成した勢いでもっと勝ちたい」と考えとるんやろう。

ずっと栗東で乗り役と調教助手をやっとったワシにとって、栗東の騎手が活躍するんは、自分のことのように嬉しいもんやから、西村君には、これからも頑張って欲しいもんやな。

そうそう、もう何度も書いとるんやけど、多くの方によう知って欲しいんで、今日も改めて、ワシの今までのことを書いておきますわ。

今、このブログを読んどる方の中に、「知っとる」っちゅう方がおったら嬉しいんやけど、ワシは中央(JRA)で、1972年から1986年まで乗り役(騎手)をやっとりました。

「見飽きたわ」って言われるまでは載せ続けるつもりやけど、これは、ワシが障害の重賞(1979年の阪神障害S・春)を勝った時の写真やな。



そんでワシは、1986年に乗り役を辞めてから、調教助手として、

松田博資厩舎
田島良保厩舎
新川恵厩舎
浜田多実雄厩舎

で働いとって、2013年の6月に調教助手を辞めたんや。

なんで辞めたか言うたら、「馬券を買いたい」と思うようになったからなんですわ。

正確に言うたら、「馬券で食っていける自信」を持てるようになったんや。

そんでもって、自信だけやなくて、ちょこちょこ結果も出とるんやから、乗り役やった頃の経験と、調教助手やった頃の経験は、意味があったちゅうことやな。

で、ここからは、手短に「今週のお勧め」を紹介しとくで。

今回、ワシがお勧めするんは、美浦の藤沢和雄厩舎が函館記念に登録しとるランフォザローゼスとレイエンダとレッドサイオンや。

この馬について、ワシがお世話になっとる「元調教師のNさん」から届いた報告を紹介しときます。

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藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬の仕事をする」と決めたそうです。

それから藤沢君は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)の調教助手をやっていましたね。

そして、1983年からは、3冠馬のシンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。

調教師になってからの藤沢君の活躍は、競馬ファンなら誰でもよく知っていると思いますけど、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、サトノアレスを使った2016年の朝日杯FS、レイデオロを使った2017年のダービーと一昨年の天皇賞・秋、グランアレグリアを使った去年の桜花賞や、など、今までに、GIの31勝を含めて重賞を121勝もしています。

それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていましたし、先週までに、現役で1番の「通算1503勝」という素晴らしい実績を残していて、現役で2番目に勝ち星が多いのは、国枝栄君の「913勝」ですから、どれだけたくさん勝っているのかがよく分かりますね。

賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、60勝を上げて、今までで一番の「23億1700万円」という賞金を稼いでいます。

それに、去年までの4年間も、

2016年→51勝・獲得賞金10億9272万円
2017年→44勝・獲得賞金14億2548万円
2018年→52勝・獲得賞金13億6944万円
2019年→46勝・獲得賞金13億1871万円

と書けば分かる通りで、4年続けて10億円以上の賞金を稼いでいました。

ただ、今年に入ってから先週までは、「24勝・獲得賞金6億5146万円」という成績で、今、31勝でリーディング1位の矢作芳人厩舎に7勝の差を付けられていますし、賞金も、先週までに「11億1365万円」を稼いで1位の矢作厩舎に、「4億6219万円」の差を付けられているんですよ。

もちろん、今の藤沢君は、「賞金の高いレースを勝って、矢作厩舎との差を詰めたい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、1着賞金が4100万円の函館記念にランフォザローゼスとレイエンダとレッドサイオンを登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

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藤沢和雄厩舎が函館記念に登録しとるランフォザローゼスとレイエンダとレッドサイオンについて、「元調教師のNさん」から届いた報告は以上ですわ。

そんで、ワシは今、「パーフェクトホースマンズ」の一員として活動しとって、ここのホームページや、ブログなどでは、エエ情報をぎょうさん公開しとるんや。

せやから、このブログを読んどる皆さんには、「パーフェクトホースマンズ」のホームページや、元JRA馬主の小栗範恭(おぐりのりやす)さんや、元JRA調教師の山田要一(やまだよういち)さんや、元JRA厩務員の小西聖一(こにしせいいち)さんのブログも、絶対に読んだ方がエエとお勧めしとくで。

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ほなまた。