ブログネタのテーマに合わせて
物語仕立てに展開する
ブログネタショートストーリー
初の連載ものとして
真（まこと）と妙（たえ）の物語
の続きを書いています
基本的に即興でテーマから
物語を作っていますので
書いてる本人も結末は分かりません
「目黒川の夕暮れ」
作：macoto
「さぁくら～さぁくら～…ふふふんふふ～♪」
妙はよく覚えてない歌詞を適当に
口ずさみながら跳ねるように前を歩く
すっかり春色の街並みをこうして二人で
散歩するのも何回目だろう？
「なぁ…妙～もう買い物はいいだろぉ…」
「ん～～～…あと１軒だけっ♪
お・ね・が・い…うふ♪」
「………で、でた………はいはい＾＾；」
買い物モードに入った妙は止められない
これと言って買うわけでもないのに
どうして女は何軒もハシゴするんだろう…
これだけ歩き回って結局買わないときもあるし＾＾；
「女に妥協はないのよ～ん♪」
そう言うとForever Loveという店に
さっさと一人で入って行こうとする
「ちょ、ちょ待てよ」
とどっかのイケメンのセリフっぽく
なってしまう気持ちが今わかった（笑）
せめて一緒に入らないと
男一人じゃ恥ずかしいので
急ぎ足でついて行く
ひと通り店内を回った後、妙は
「…よし！これで終わりっと♪」
そう言って袋を僕に渡すと
「じゃあ、目黒川の桜でも見て帰ろっか♪」
いい買い物ができたようで
妙は上機嫌でまた鼻唄交じりに
今度は僕の隣をゆっくり歩く
「そうだな、まだ散ってなけりゃいいな」
もう桜の花は満開情報から少し経ってたけど
桜吹雪のなかの散歩も乙なもんだ
「さぁくら～さぁくら～ふふふんふふ～♪」
調子外れな歌をBGMに
目黒川沿いの桜も緑と混じり合って
これはこれで綺麗な景色だ
「やっぱ気持ちいいな」
歌っている妙の返事は期待しないで
独り言のようにつぶやくと
「うん、今日はありがと…ね(〃∇〃)」
歌うのを止めて妙は僕の左下から見上げて
少しだけ耳を赤くしてしおらしく笑った
少し女っぽい仕草に
妙の新しい表情をみつけて
やっぱり妙と出掛けると
新しい発見があるなぁ…と
暮れゆく目黒川のほとりで僕は
オレンジ色に染まる頬に
ピンクの花びらが舞う景色を眺めていた
つづく …
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