から続きまして。。。
果たして、エホバの証人の「避け」は本当に聖書的なのかどうか、エホバの証人の「避け」の根拠となっている聖句について考えてみたいと思います。
このように書くと、
「きちんと聖書の引用を明らかにしているのだから、聖書的なのは当然だろう。」
というご意見もあるかと思います。
確かに、それぞれの教義には聖書の引用がどこから行なわれているのかがきちんと書かれています。
しかし、聖句というものは、それだけを切り取って読むのじゃなく、やはりその前後の文脈からその意味するところを推し量らないといかようにも解釈ができてしまうものなんじゃないかと思います。
ましてや、私は一般人です。
聖書に詳しいわけでもないので、聖句だけを切り取られてもそれが意味するところはわかりません。
そこで、その文脈から考えていこうと思います。
まず。。。
に書いたように、「避け」の根拠となっている聖句は
「コリント第一5:9-13」
「ヨハネ第二9-11」
です。
コリント第一5:9-13には以下のように書かれています。
(オンライン新世界訳聖書より引用)
「わたしは自分の手紙の中で,淫行の者との交友をやめるようにとあなた方に書き送りましたが,10 それは,この世の淫行の者,あるいは貪欲な者やゆすり取る者,また偶像を礼拝する者たちと全く[交わらないようにという意味]ではありません。
もしそうだとすると,あなた方は実際には世から出なければならないことになります。
11 しかし今わたしは,兄弟と呼ばれる人で,淫行の者,貪欲な者,偶像を礼拝する者,ののしる者,大酒飲み,あるいはゆすり取る者がいれば,交友をやめそのような人とは共に食事をすることさえしないように,と書いているのです。
12 というのは,わたしは外部の人々を裁くことと何のかかわりがあるでしょうか。
あなた方は内部の人々を裁き,13 外部の人々は神が裁かれるのではありませんか。
「その邪悪な人をあなた方の中から除きなさい」とあります。」
ところでここでここでパウロが何に怒ってコリント会衆にこのような手紙を書き送ったのかと言えば。。。
コリント第一5:1-2に書かれているように
「現に,あなた方の間では淫行のことが伝えられています。しかも,諸国民の間にさえないほどの淫行で,ある人が[自分の]父の妻を有しているとのことです。
2それなのにあなた方は思い上がっているのですか。むしろ嘆き悲しんで,この行いをした人があなた方の中から取り除かれるようにしなかったのですか。」
つまり、
「諸国民の間にさえないほどの淫行」
をした人が会衆の中に居たことに対して怒っているわけなんですよね。
これって、例えば。。。
JWの中で隠匿されてきたような
「児童性虐待を行なう者」
が居たことに対するようなものでしょうね。
児童性虐待を行なっているのに、知らん顔してその人たちが会衆にとどまり、おまけに長老や僕を務めていたことをパウロが知ったら、
「その邪悪な人をあなた方の中から除きなさい。」
と、叱責するのは想像つきます。
また、このコリント第一5:9-10に書かれているように、パウロはこのような人たちが「世の人」である場合には避ける必要がないと書いています。
ここで、素朴な疑問です。
エホバの証人を排斥、もしくは断絶した人たちに対しては以下のような発表がなされるとか。。。
「[その人の名前]さんはエホバの証人ではなくなりました。」
(エホバの証人の「避け」について ⑤ 参照)
そうなると。。。
排斥・断絶者は、発表の時点で「エホバの証人」ではなくなり、「世の人」になります。
「兄弟・姉妹」
という呼称がなくなりますからね。
では。。。
発表があり、その人たちが「世の人」になった時点で、彼らを避ける理由もなくなるのではないでしょうか(・・?
罪多き「世の人」と等しく、彼らも「外部の人」となったのです。
コリント第一5:12-13に書かれているように
「というのは,わたしは外部の人々を裁くことと何のかかわりがあるのでしょうか。あなた方は内部の人を裁き,13外部の人々は神が裁かれるのではありませんか。「その邪悪な人をあなた方の中から除きなさい。」とあります。」
コリント第一5を通して読むと、パウロが求めているのは
「邪悪な人をあなた方の中から除きなさい。」
つまり、悪行者を会衆から追放することのみであって、その後にわたっても無視するようにとは書かれていません。
これまた長くなりました(^^ゞ
「ヨハネ第二9-11」
については、またもや次回に☆