黒人奴隷貿易が影響についてシリーズ化してブログに書いていますが、今回は最終回、11項目で、その最終回を飾るのはイレブンにちなんだ、サッカー(フットボール)です。
 
 以前の記事に黒人奴隷貿易の利益は産業革命に資本投資されたことを説明しました。
 詳細は下記から見てください。

 http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-11699120576.html

 
 その産業革命を実質的に発展させるためには、原料輸入・商品輸出のための港と工場が必要となります。
 
 イギリスの産業革命の発展で活躍した港はリバプール(リヴァプール)、工場地帯はマンチェスターです。
 
 これって、世界でも最も有名なサッカークラブがありませんか?
 
 話は少し見えてきたと思います。もう少し詳しく説明します。
  
 以前、リバプールとマンチェスターの原料と商品の輸送は川で船が運ばれてましたが、非常に効率が悪かったのです。
  
 産業革命の中、1804年にトレヴィシックが実用蒸気機関を発明し、鉄道によるモノ・人の輸送が容易になったのです。
 
 その実用蒸気機関の発明が世界で初めて実用的に使われたのが、リバプールとマンチェスターを結ぶ「リバプール・アンド・マンチェスター鉄道」なのです。
 
 産業革命がおこり、その発明により産業革命がどんどん進んでいったこともおわかりになると思います。
 
 その詳細は交通革命として下記の記事に書いています。
http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-11723792253.html
 
 この鉄道によって。マンチェスターは世界の工場として、リヴァプールは帝国第二の都市(第一はロンドン)として地位を築いていったのです


 リバプール・アンド・マンチェスター鉄道の鉄道員は過労働のため、息抜きやストレス発散が必要となりました。その息抜きがサッカーだったのです。

  
 この鉄道員のサッカーチームが1878年にニュートン・ヒース・ランカシャー&ヨークシャー・レイルウェイズFCとして設立され、1902年にマンチェスター・ユーナイテッドFCに改名されます。
 
 リヴァプールは帝国第二のとして繁栄を極め、実業家ジョンホールディングが1892年に船乗りを含む港湾労働者などを中心としてリヴァプール
FCを設立しました。
 
 ちなみに、アーセナルFCは1886年、ロンドン南東部ウーリッチ地区にある労働者8万人が働いていた王立兵器工場ロイヤル・アーセナルの労働者
によって結成されました。
 
 このように奴隷貿易を中心とした三角貿易で莫大な利益をあげ、実業家や工場、港などの従業員が増える中、イングランドサッカーは発展して
いったといえると思います。
 ※三角貿易については下記の記事をみてください。
http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-11614525438.html
 
またサッカーが他のスポーツよりも圧倒的に世界中に広まったのも、奴隷貿易を中心とした三角貿易が大きな影響しています。

三角貿易の貿易先と主な貿易品は下記の通りです。
①英国→酒・銃火器・綿製品→西アフリカ
 
②西アフリカ→奴隷→北中南米
 
③北中南米→綿花、コーヒー※1、砂糖、タバコ※2→英国

※1 世界最大コーヒー生産量はご存じブラジルで、世界高級豆ベスト10には下記のとおりで、中南米が6つも占めています。
2位パナマ(Hacienda La Esmeralda)– $104/lb.
4位グアテマラ(El Injerto)– $50/lb.
5位ブラジル(Fazenda Santa Ines)– $50/lb.
6位ジャマイカ(Blue Mountain Coffee)– $49/lb.
7位エルサルバドル(Los Planes Coffee)– $40/lb.
10位プエルトリコ(Coffee Yauco Selecto AA) $24/lb.
参考1:1位インドネシア(Luwak Coffee) – $160/lb.
参考2:価格はすべて1ポンド(約453.6グラム)あたりで、
引用:http://www.therichest.com/luxury/most-expensive/top-10-most-expensive-coffee-in-the-world/
 
※2世界三大葉巻はコイーバ、モンテクリスト、ロミオ・イ・ジュリエッタと言われ、すべてキューバ産です。


奴隷貿易の影響がサッカーだけでなく、現代各国の主要産業になっていることもお分かりになると思います。
 
 
話を戻して、イギリスによってサッカーが世界に広まった理由は下記のとおりです。
①自由貿易で莫大な利益をあげるため、世界中の植民地に赴いたイギリス人がサッカー好きで現地で遊びたかった(見たかった)ため、現地人にサッカーを教えた。
 
②サッカーを通しての国家をまとめるため、植民地の支配者層は現地人にサッカーを奨励した。
効果は次のとおり。

・現地人との交流にも役立つことで、商売がしやすくなる。

・現地人がサッカーに夢中になることで、植民地政策の不満をそらせる。


③簡単なルール・最小限の用具でできる。

 
④一流選手になれば富や地位が手に入る。
 
以上、こうしてルールが簡単なサッカーは、植民地の民衆に広まり、国民統合のために支配者に利用され、サッカーの普及は、19世紀末のイギリスの経済力や支配力と密接に関係しています。
 
こうみれば、三角貿易で関係する国々は、中南米ではブラジル、メキシコなどで、アフリカは奴隷の輸出されていたのは西アフリカ・周辺国でガーナ、ナイジェリア、セネガル、カメルーンになります。
 
アフリカのワ-ルドカップ最多出場国はカメルーン(7回、参考でロナウドのポルトガルでも6回)で、過去の最高順位はベスト8でカメルーン、ガーナ、セネガルの三カ国で、すべてが奴隷輸出国です。
 
2014年ワールドカップのアフリカ代表はガーナ、コートジボアール、ナイジェリア、カメルーン、アルジェリアで、アルジェリア以外はすべて黒人奴隷が輸出された国ですね。
 

このように黒人奴隷貿易はサッカーの世界普及に影響したことがうなづけると思います。
 

◎奴隷貿易の最初(奴隷貿易その1)から見られたい方は下記をクリックしてください。

 http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-11613793711.html


◎奴隷貿易が世界に与えた影響の最初(奴隷貿易その4)から見られたい方は下記をクリックしてください。

 http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-11644847378.html



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 http://ameblo.jp/la-luna-sarah/entry-11076468738.html


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