エゾウコギ Q&A (後半) | kyupinの日記 気が向けば更新

エゾウコギ Q&A (後半)

Q5 エゾウコギには毒性はありませんか?

鋭い質問です。
確かに、植物系の滋養強壮薬は少量の毒物を取る結果、効果を発現するパターンが多いです。ウコギ科の植物は毒性を持つものもありますが、エゾウコギと高麗人参に限れば、毒性は極めて微弱と言われています。いくつかの動物実験でも確かめられており、膨大な量をとらない限り、悪影響はないとされています。


Q6 エゾウコギは過食になりませんか?

エゾウコギは食欲増進作用を持ちますが、衰弱していて食欲が低下している人には増進作用がありますが、一般の人への積極的な増進作用はないと思われます。少なくとも、自分には経験がありません。


Q7 エゾウコギは時々休薬した方が良いと聞いた事がありますが、本当ですか?

エゾウコギですが、飲みっぱなしより、時々休薬した方が良いです。過去ログでは、時々、他のメーカーに替えることも推奨しています。

サプリメントなどでは、3~6ヶ月くらい飲んで1ヶ月休むくらいが良いでしょう。(インターバルがどの程度が適切かは不明。休薬するのは効果をリフレッシュするためと思われる)。

休薬時期を何月にするかは思案のしどころですが、その人が最も精神面が安定する時期が良いでしょう。


Q8 エゾウコギのサプリメントには副作用はありませんか?

確かに、一部の人で、エゾウコギのサプリメントで不快感や食欲不振、服薬しにくさを訴える人がいます。たいていの場合、そのような人は西洋薬にも極めて弱いです。

不快感などの理由は謎ですが、ひょっとしたら、サプリメントの元のエゾウコギの選別の悪さや製法に原因があるかもしれません。(Q3及びQ5参照)

基本的に、薬に弱く酒も飲めないような人は、サプリメントのエゾウコギはやや重い印象です。



Q9 エゾウコギ酒を造る際に、梅酒のように氷砂糖入れて甘くして飲みやすくするのはどうでしょうか?


これは問題ないらしいです。しかし、そういう風にしたとしても梅酒に比べ服用しにくいでしょう。エゾウコギ酒は「不味い酒」という定評です。なお、氷砂糖を入れる際には、カロリーがやや高くなるため、糖尿病の人は注意が必要です。


Q10 西洋薬を服用中にエゾウコギを併用するのは良くないのでしょうか?

はっきりわかっていないですが、薬物代謝酵素阻害作用により他の薬物の血中濃度に影響を与える可能性があります。

一般に向精神薬の場合、薬物代謝酵素を阻害することにより、他剤の血中濃度を中毒域まで高めるものは併用禁忌とされています。特にデプロメールは有名です(SYP阻害)。精神科関係では、概ね併用薬はSSRIを中心に注意喚起されており、その理由もありセントジョーンズ・ワートもSSRIに似た作用を持つことから、注意するように言われています。

エゾウコギは抗疲労、抗ストレス、抗ウイルスなどの作用なので、SSRIの作用とは似ていませんが、近年の調査で、薬物代謝酵素を阻害を持ち、併用が好ましくない薬物が挙げられていることがあります。

ただ、一般に使われる量での影響がどの程度かははっきりせず、問題にならないという意見と、いくつかの薬は併用を控える方が良いと注意喚起がされているケースなど色々です。(過去ログに、サプリメントは大規模の調査が行い難いので、安全性がわかりにくいと言う記事がある)

経験的には、エゾウコギを併用することで、他の向精神薬の効き方が大きく変わっているようには見えません(確証はないですが)。

感覚的には、コンプロマイズドホスト(易感染宿主)、例えば抗癌剤で治療中とか、免疫抑制剤を使っている人にはエゾウコギの効果は強すぎると思われます。(過去ログに、エゾウコギは抗癌作用を持つが、既に発病した人には良くないのではないか?と言った記事がある。)

易疲労、慢性倦怠のケースでも、十全大補湯レベルの証の人には、エゾウコギはきつい薬と考えられます。

参考
エゾウコギ
エゾウコギの煎じ茶
エゾウコギの銘柄と効果について
エゾウコギ Q&A (前半)