リエゾンでのリフレックスは成功率が高いNEW!
似たようなリエゾンのエントリがあるのでNEW!としたが、深い意味はない。
リフレックス(レメロン)は若い人にはからっきしだが、リエゾンでお年寄りに処方すると成功率が極めて高い。
その理由だが、リエゾンでは相対的に高齢者が多いことと、うつ状態に加え、はっきしりない疼痛や食思不振がよくみられるからだと思う。
リフレックスはこの3つ(うつ状態、疼痛、食思不振)を一度に改善する。また糖尿病に禁忌ではないのもよろしい。
老人は15㎎から始めないのがポイントで、15㎎錠の半分(つまり7.5㎎)から始めると、薬代の節約にもなるし、適切な用量もわかりやすい。
実際、老人の場合、7.5㎎で十分なことがあまりにも多い。しかし、たまに7.5㎎ではやや不十分で15㎎の増量したところ劇的に改善する人もいる。しかし、7.5㎎も15㎎も全然変わらない老人が結構多いのがポイントだと思う。未だかつて30㎎必要だった人が過去にはいない(リエゾンの場合)。
また妙な副作用が出にくいので、家族にも好評である。
老人に考慮なくSSRIを使うと、リストカットが生じることがあるらしい。これは友人から聞いた話だが、新発見だと思った。(過去ログで、老人であれば、SSRIでリストカットを選択することはほとんどないのではないかと書いている。)
老人に対し3環系、4環系はやや使い辛いので、SSRIを使いたくなるのはわかるが、妙な事故が生じる確率を高める(自傷行為、自殺未遂)。またこれらはSSRIだけではなく、ジプレキサでも危険性があるので、注意を要する。
つまり、うつと拒食状態を改善する目的では、リフレックスの少量の方がジプレキサの少量より合理的だし気が利いている。良くない経過になるにしてもリフレックスの方が悔いがない。もちろん、ジプレキサは適応外処方ということもある。
リフレックスであまりにカリカリするようなタイプの老人は、もともとのうつ状態がピュアな内因性ではないことが多い。うつにしては活動的な老人である。例えばウェールズの人。このタイプの人にリフレックスを避け、SSRIを使うのはアホであろう。根本的なリスク軽減にならない。
このタイプの人でゆっくり治療できる状況であれば、いったん抗うつ剤を中止し、気分安定化薬などで様子を診る(やや非力だがリボトリールなど)。バッチフラワーくらいでも良い。ウェールズの人はバッチフラワーなどの反応性は、そうでない人たちより高い。
じわりと活動性が低下し、どうしてもこの人は抗うつ剤が必要と思われた場合は、仕方なくアンプリットくらいを処方する。ルジオミールなどでも眠さが酷くなければよい。それで改善すればそのままで良いが、困るのは忍容性に問題がある人たちである。
そういう人は、もう一度リフレックスにトライするのである。
あら不思議、今回はピッタリだったりするのであった。
これが結論だが、内科、外科、整形外科病棟でのリエゾンでは、リフレックスは極めて有用である。
参考
若い人へのリフレックスは定着率が低い
希死念慮の謎
統合失調症とラミクタール
リフレックスのテーマ
リフレックス(レメロン)は若い人にはからっきしだが、リエゾンでお年寄りに処方すると成功率が極めて高い。
その理由だが、リエゾンでは相対的に高齢者が多いことと、うつ状態に加え、はっきしりない疼痛や食思不振がよくみられるからだと思う。
リフレックスはこの3つ(うつ状態、疼痛、食思不振)を一度に改善する。また糖尿病に禁忌ではないのもよろしい。
老人は15㎎から始めないのがポイントで、15㎎錠の半分(つまり7.5㎎)から始めると、薬代の節約にもなるし、適切な用量もわかりやすい。
実際、老人の場合、7.5㎎で十分なことがあまりにも多い。しかし、たまに7.5㎎ではやや不十分で15㎎の増量したところ劇的に改善する人もいる。しかし、7.5㎎も15㎎も全然変わらない老人が結構多いのがポイントだと思う。未だかつて30㎎必要だった人が過去にはいない(リエゾンの場合)。
また妙な副作用が出にくいので、家族にも好評である。
老人に考慮なくSSRIを使うと、リストカットが生じることがあるらしい。これは友人から聞いた話だが、新発見だと思った。(過去ログで、老人であれば、SSRIでリストカットを選択することはほとんどないのではないかと書いている。)
老人に対し3環系、4環系はやや使い辛いので、SSRIを使いたくなるのはわかるが、妙な事故が生じる確率を高める(自傷行為、自殺未遂)。またこれらはSSRIだけではなく、ジプレキサでも危険性があるので、注意を要する。
つまり、うつと拒食状態を改善する目的では、リフレックスの少量の方がジプレキサの少量より合理的だし気が利いている。良くない経過になるにしてもリフレックスの方が悔いがない。もちろん、ジプレキサは適応外処方ということもある。
リフレックスであまりにカリカリするようなタイプの老人は、もともとのうつ状態がピュアな内因性ではないことが多い。うつにしては活動的な老人である。例えばウェールズの人。このタイプの人にリフレックスを避け、SSRIを使うのはアホであろう。根本的なリスク軽減にならない。
このタイプの人でゆっくり治療できる状況であれば、いったん抗うつ剤を中止し、気分安定化薬などで様子を診る(やや非力だがリボトリールなど)。バッチフラワーくらいでも良い。ウェールズの人はバッチフラワーなどの反応性は、そうでない人たちより高い。
じわりと活動性が低下し、どうしてもこの人は抗うつ剤が必要と思われた場合は、仕方なくアンプリットくらいを処方する。ルジオミールなどでも眠さが酷くなければよい。それで改善すればそのままで良いが、困るのは忍容性に問題がある人たちである。
そういう人は、もう一度リフレックスにトライするのである。
あら不思議、今回はピッタリだったりするのであった。
これが結論だが、内科、外科、整形外科病棟でのリエゾンでは、リフレックスは極めて有用である。
参考
若い人へのリフレックスは定着率が低い
希死念慮の謎
統合失調症とラミクタール
リフレックスのテーマ