リフレックスの副作用について | kyupinの日記 気が向けば更新

リフレックスの副作用について

リフレックス(ミルタザピン)の副作用であるが、

うつ状態・うつ病の患者を対象とした国内臨床試験において。総症例330例中273例(82.7%)、914件に臨床検査値を含む副作用が報告された。その主なものは、傾眠165例(50.0%)。口渇68例(20.6%)、倦怠感50例(15.2%)、便秘42例(12.7%)、アラニン・アミノトアンスフェラーゼ増加41例(12.4%)であった。(承認時)

重大な副作用として
セロトニン症候群
② 無顆粒球症、好中球減少症(頻度不明)
③ 痙攣(頻度不明)
④ GOT、GPT上昇を伴う肝機能障害、黄疸
SIADH

が挙げられている。一般的な副作用では傾眠の頻度が高いが、まあ眠い抗うつ剤なので眠前に飲んどけ、といった感じでしょうなあ。眠いという定評の薬だが、半数の人はそこまで眠くないとも言えるので、これ自体は過去の4環系っぽい特性だと思う。

一般に、抗うつ剤は痙攣の副作用は出ておかしくない。そうそう見られるものではないが(ルジオミールのエントリを参照)、僕はデプロメールでとてつもない重積発作を経験している。(その後なぜか精神疾患自体が完治。あの人はああいう展開にならないと完治はしなかったと思う。)

また、旧来の抗うつ剤はわりとGOT,GPTの異常が出る傾向はある。少なくとも、抗不安薬よりはずっと出やすい。

この眠さというのが、たぶん過食、食欲増加、肥満などの副作用に関係があるんでしょうなぁ・・

過去ログをみてほしいが、リフレックスは効果の点で新しいタイプの抗うつ剤では1位になっているが、忍容性の指標では差をつけられての6位である。(参考

たぶんこれらの副作用のためこの順位になっていると思われるが、過去にルジオミールやテトラミドで多く治療してきた経験からすると、日本人にはSSRIよりは服用しやすいような気もする。

副作用の点でリフレックスの1つの特性は性機能障害がないこと。これがSSRIとの大きな違いである。

SSRIを服用している日本人は恥ずかしいのか、診察時にこの副作用を言う人が少ないため、その実態がわかりにくくなっている。(副作用が出ている割に問題に挙げられない)。この点ではリフレックスはメリットが大きい。

参考
ルジオミール
テトラミド
テトラミド120mgの謎
トリプタノール
薬剤性肝障害