探検隊一行が阿寺渓谷を再訪したのは、以前にご紹介した隠れ滝 や定勝寺 、岩出観音 を調査した11月の中旬のとある日のこと。里の紅葉もそろそろピークを過ぎようかというころで、阿寺渓谷の紅葉はもう終わっているだろうと思いながらも、とにかく行ってみることにしました。
渓谷の入口付近。色付いた葉を残す木もところどころに見えるものの、紅葉もそろそろ終わりといったところでしょうか。
対岸には木曽森林鉄道阿寺線の橋梁跡も見えます。
程なく差し掛かったのが「阿寺川第1橋梁 」。歩いて対岸に渡ることができ、転落防止のためのフェンスが取り付けられています。近くの河床の岩には甌穴 も見られます。
季節は移り変わっても、川面は変わらぬ「碧さ」を湛えていました。
亀石 の近くで青々と葉を茂らせていた木も、燃えるような紅に染まり、川の青さとのコントラストがとても印象的です。
さらに遡行を続けますが、阿寺川はなおも変わらぬ「碧さ」で隊員一行を迎えてくれました。
阿寺渓谷の白眉、牛ヶ淵 。両岸は色を失っていささか殺風景ですが、そんな中でも滔々と流れる水の碧さは見る者の目を惹き付けて已みません。
その先の砂小屋キャンプ場で、「信州の名水・秘水」に選定されている「美顔水 」で喉を潤していこうと一行が訪れてみると、確かに幾つか設けられていたはず水舟がきれいさっぱり消え失せているではありませんか。さては「狐ヶ淵 」の狐か「狸ヶ淵 」の狸にでもたぶらかされたかといぶかりながらも、隊員たちは阿寺渓谷を後にするのでした。美顔水の水舟はいったいいずこへ!?(aki)
(追記)後から分かったのですが、砂小屋キャンプ場が指定管理制度に移行するに当たり、水舟も一新されるとか。どんな装いになって我々の前に現れるのか、今から楽しみです。