君の名は。(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

君の名は。(ネタバレ)

※今回の記事は、「半分の月がのぼる空」「陽だまりの彼女」のネタバレに触れているんですが、両作品ともネタバレを知っちゃうと面白味が半減する映画なので、未見の人は読んじゃダメ!m9`Д´) ビシッ
※今回の感想は、下品な下ネタが書かれていたりするので、そういう文章が苦手な人は読まない方が良いし、この映画が好きな人はカゲヒナタさんのブログとかオススメじゃないかな。



<どうでも良い気がする前置き>

「君の名は。」については、「2016年8月公開で観たい映画の覚え書き」を書いた時点では、ちょっと観ようかなと思っていたんですよ。監督諸々は違うけど、昨年観た「ここさけ」が結構良かったし、予告編も何か良さげだったしね。ただ、仕事が忙しかったり、映画の感想が溜まったりしてくると、それどころじゃないなと。最近は「43歳のオッサンが『若者が主役の青春恋愛映画』なんて観ても詮無きこと ( ´_ゝ`)」と考えるようになってきたこともあって、やっぱりスルーしようと思いまして。相互フォローしている方に「観ないんですか?」なんて聞かれても、「観ません (´∀`=)」と笑顔で応えていたのです。

ところが、先日の話。親友との飲みで深酒をした挙げ句に終電を逃してしまい、1人カラオケで泣きながら大江千里さんの歌を歌って醜態を晒したんですが…。その後、相互フォローしている方から、「私は断然、『言の葉の庭』が好きです」なんてリプをもらいまして。「そんな曲、あったっけ?」なんて思って検索したら、新海誠監督の映画「言の葉の庭」で大江千里さんの名曲「Rain」がカバーされていたというね。

秦基博さんのカバーバージョンを貼っておきますね↓



「僕が大江千里さんを好きになった理由」については、この痛い記事を読んでいただくとして。ちょっと興味が湧いたので調べるとNetflixにあったので、いそいそと観てみたら、これが非常にストライクな映画でしてね… (ノДT) ウェェェェェ というか、新海誠監督といえば、「ほしのこえ」が話題になった時に友人とDVDを観て、「これをほぼ1人で作ったなんてスゴイけど、なんか面倒くさい話だな… (´・ω・`)」と思ったのを思い出したりもして。で、現在大ヒット中の「君の名は。」も新海誠監督作なんだなと思っていたら、なんと愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画にもなったという素敵なタイミング「運命なのね (´∀`)」と思い、“木割り”を活用してTOHOシネマズ新宿で鑑賞いたしました。

劇場には監督のサイン入りポスターがありましたよ。
監督のサイン入りポスター

7番スクリーン、満員でした。公開から1ヵ月以上経つのに、スゴイね… (・ω・;)
7番スクリーン










君の名は。

君の名は。

2016/日本 上映時間107分
監督・原作・脚本:新海誠
製作:市川南、川口典孝、大田圭二
共同製作:井上伸一郎、弓矢政法、畠中達郎、善木準二、坂本健
企画・プロデュース:川村元気
エグゼクティブプロデューサー:古澤佳寛
プロデューサー:武井克弘、伊藤耕一郎
制作プロデューサー:酒井雄一
音楽プロデューサー:成川沙世子
キャラクターデザイン:田中将賀
作画監督:安藤雅司
音響監督:山田陽
音響効果:森川永子
音楽:RADWIMPS
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
声の出演:神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子、成田凌、悠木碧、島崎信長、石川界人、谷花音
パンフレット:★★★(720円/しっかりした作りの正統派パンフ)
(あらすじ)
1,000年に1度のすい星来訪が、1か月後に迫る日本。山々に囲まれた田舎町に住む女子高生の三葉は、町長である父の選挙運動や、家系の神社の風習などに鬱屈(うっくつ)していた。それゆえに都会への憧れを強く持っていたが、ある日彼女は自分が都会に暮らしている少年になった夢を見る。夢では東京での生活を楽しみながらも、その不思議な感覚に困惑する三葉。一方、東京在住の男子高校生・瀧も自分が田舎町に生活する少女になった夢を見る。やがて、その奇妙な夢を通じて彼らは引き合うようになっていくが……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




70点


微笑ましい青春恋愛映画でしたヨ (´∀`=) ヨカッタワネー


なんとなく映画主題歌の「前前前世」を貼っておきますね↓




雑に話を書いておくと、東京暮らしの高2男子・立花瀧と飛騨の田舎町に住む高2女子の宮水三葉が、1週間に2〜3回の頻度で寝ると意識が入れ替わるようになりまして。で、乳を揉んでみたり、陰茎を確かめてみたりする中、お互い「なによアイツ!ヽ川`Д´)ノ ンモゥ!」的な関係から「気になるアイツ… 川´・ω・`) スキカモ」みないな精神状態になってきたんですが、しかし! 突然入れ替われなくなったので、不審に思った瀧がおぼろげな記憶を頼りに岐阜県・飛騨の田舎町を訪れてみれば、実は三葉との入れ替わりには3年間のタイムラグがあって、彼女が住んでいた糸守町3年前にティアマト彗星のかけらが落下して壊滅状態&500人死亡しており、彼女もすでに死んでいたことが発覚しましてね。

「夢の記憶は薄れる」的な理屈で、どんどん三葉の名前も思い出せなくなっていく中、宮水神社の御神体にある「三葉が作った口噛み酒を飲むことでもう一度入れ替わると、変電所を爆破したり、町長の父親を説得したりして、町民の避難に成功!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタネ! 2人の記憶はすっかり薄れたものの、5年後、喪失感を抱えながら生きてきた2人は東京の併走する電車の中でお互いを認識→探し回ってやっと出会うと、「君の名は? 川T∀T)人(T∀T )」ってな調子で終わってましたよ、たぶん。


なんとなく口噛み酒のシーンを観て連想したジャック・ハンマーを貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-大量嘔吐


まず、キャラたちの動きが気持ちいいし、背景もキレイだし、声をあてた神木隆之介さんや上白石萌音さんが完璧だし、アニメとしてスゲー良かったですよ。特に「2人が入れ替われなくなるまで」の前半はコミカルな展開が愛らしくて。ハッキリ言って、現実的に「入れ替わり」を考えると、お互い思春期全開の高校生なワケですから、確実にエロいことになるというか。男側はもちろんのこと、女性の方だって、「あら、このジョイスティックをいじっていたら、変な気持ちに… (´Д`;し イヤーン」なんてことがあると思うんですけど、そんな内容だったらこんな規模で公開されませんからな(苦笑)。「胸を揉む(でも乳首はいじらない)」というギリギリ不快にならない落としどころは見事だと思いました(多くの読者がブログから去った気がする段落)。


瀧が入った三葉。最後の緊迫した入れ替わりの時まで胸を揉むギャグをやったのは素晴らしかった!
瀧が入った三葉

三葉が入った瀧がまた超可愛くて、「男でもイケるかも…(ただしイケメンに限る)」と思ったり。
三葉が入った瀧


パンフのコラムで氷川竜介さんが時をかける転校生なんて書かれていて笑ったんですが、確かにそんな話だなぁと。とにかくキャラが活き活きしていて、僕が気付いたのは「勅使河原は『月刊ムー』を愛読してた→だから彗星が落ちる話も信じられた」ぐらいですけど、設定とかいろいろ練られているんだろうなぁと。あと、三葉がカフェでパンケーキの写真を撮りまくるのは可愛かった&共感したし、三葉のイヤな同級生を黙らせるくだりは気持ち良かったし、ちょうど「言の葉の庭」を観たばかりだったので、三葉の高校でユキちゃん先生が元気に授業をしていたのはね、「良かったね… (ノДT)」と涙が出ました。


「言の葉の庭」のユキちゃん先生。時系列的におかしくても「君の名は。」の彼女は立ち直った後だと思ってる。
ユキちゃん先生


とは言え、ちょっと後半の展開に好きになれないところがあって。「いくら『入れ替わりの時は夢っぽい』なんて設定があっても、あの世界では現実的に入れ替わって行動してるんだから、3年のタイムラグには気付くだろ」とか「お互いの住んでる場所をネットで検索しないかね」とか「彗星が落ちて500人死亡するレベルの災害が3年前に起きてたら、糸守町という名前だけでピンとくるだろ」とか「電車内で見知らぬ美少女に話しかけられたら、見覚えがなくても『ぼっ、僕なんかに用ですかぁ… (´∀`;) セックスデキルカナ...』って対応になるだろ(決めつけ)」とか「3年のタイムラグに気付いてから入れ替わったなら、町を救うために奔走しながらもロト6の番号などをチェックしたりしても良いのでは…?(クズの発想)」とか、そこら辺はまだスルーできるんですよ(いちいち書いたけど)。あの「手に書かれた名前を読もうとしたら『すきだ』って書いてあったくだり」も、「手のひらなんてすぐ見るだろ ( ゚д゚)、ペッ」と思わなくもないですが、僕は「半分の月がのぼる空」での「ずいぶん昔に渡された『銀河鉄道の夜』のカバーに里香のメッセージが込められていた」という“超あざといオチ”だって美味しくいただきましたから、ノー問題だったんですけれども。


「半分の月がのぼる空」の主題歌。聴くと涙が出てきます… (ノω・、) グスン




少し乗れなかったのが、「時間が経つと記憶が薄れる」ぐらいだったらまだ許せたんですが、スマホにメモした文字まで消えてしまう展開。いや、人によって乗れるフィクションラインのレベルがあると思うんですけど、僕はダメでしたねぇ…。たぶん三葉側のノートの文字とかも消えてるんだと思うんですが、これは「陽だまりの彼女」での「ババアが魔法で猫を人間に変える→その猫が寿命で死ぬと記憶&痕跡がすべてなくなる」という“物語のためのご都合魔法”っぽく見えて、正直、萎えました。もうね、主人公2人は好きだから早く結ばれてほしいものの、互いがその存在を思い出せないことが、単に過去に作られた「君の名は」みたいに「恋人同士のスレ違い」をやりたい製作者の都合で振り回されているだけに感じちゃって、ごめんなさい、終盤は監督にイラッとした次第。


こういう文字まで消えちゃうのはなぁ。「どこまで“フィクション上のご都合”が許せるか」ってことなんですが。
ノートに絵&文章が!


ただ、「無理が通れば道理は引っ込む」という言葉があるように、気になる部分は本作が持つノリと勢いで誤魔化されたというか、「若者の恋愛」を微笑ましく堪能いたしました (´∀`=) ヨカッタワネー 新海監督、本作はエンタメに徹したそうですけど、それでキッチリ結果を出したのはスゴイなぁと。所詮、僕は43歳のオッサンなのでね、若者同士の色恋沙汰にはそれほどハマらなかったけど、普通に楽しい映画だと思うので、興味がある人は劇場に足を…って、もうほとんど観てるんですかね。




新海誠監督作では、こっちの方が好きです。僕の感想は、ここの5番目



監督自ら執筆した小説版。映画の疑問点が補完できるっぽい。それをさらに補完する小説もありますぞ。



サントラの初回限定盤なんですが、凄まじい値段に… (`Δ´;) ヌゥ



こちらは映画のコミカライズだとか。



公式ビジュアルガイドも貼っておきますね。



新海誠監督の入門本として良さげな一冊。つーか、いろいろ出てますな〜。



なんとなく連想した映画、その1。僕の感想はこんな感じ



なんとなく連想した映画、その2。僕の感想はこんな感じ