先日はIPO投資の終焉(詳しくはこちら )について書きましたが、今回は「公募増資の美味しい投資はいつまで続くのか?」について書きます。
相当に私の主観が入っていますし、特別な情報源を持っているわけではありませんので、適当に読んでください。ちょっと長いです。(=⌒▽⌒=)


(1)公募増資の減少がくる!


昨年から超大型公募増資ラッシュが続いています。

過去を振り返ると、この十数年の間に増資ラッシュは3回きています。(下図を参照してください)
1回目は1999年頃、2回目は2006年頃、3回目は昨年~今年です。
いずれも不景気(株価低迷)の後、景気(株価)が上昇局面に入ってから増資ラッシュとなっています。


神奈川IPO ~ ローリスク投資での必勝法日記 ~

今回は「100年に1度」と言われる世界的経済危機(リーマンショック)の後、景気が少し持ち直した頃(昨年始め頃)から増資ラッシュになっています。
不景気によって企業の自己資金が不足し、株価の底打ちによって投資家の投資意欲が回復してから増資に踏み切ると言ったところでしょうか?
しかし、この状態もいつまで続くかわかりません。(これまでの傾向では2年くらいで終わりそう)



(2)PO投資家の増加と競争激化


数年前までローリスク投資として人気のあったIPO投資は残念ながら儲かる投資ではなくなってしまいました。
今ではPO投資がローリスク投資として人気が出ています。


公募増資人気化の理由は、以下のような感じです。(他にありますか?)
・各種手数料が安くなった。(大手証券会社・ネット証券)
・大手証券の口座開設・ネット入金・ネット取引などが容易・便利になった。
・PO投資の情報がブログなどで得られ易くなった。
・一般信用取引やCFD取引が充実してきた。


ただ、それなりの資金(数千万円くらい?)がないと美味しさがないので、同じローリスク投資として知られているIPOや優待クロス取りのようには参加者が激増してないです。
その代わり、IPOや優待クロス取りと違ってある程度は投資資金に利益が比例する投資なので、資金が数億円以上の大口が徐々に参加してくると数千万円級の人達も厳しくなります。


ブログ村にIPO投資のカテゴリーがあります。
いつからあるのかは知りませんが、すでに参加ブログは242です。
そして、1年前まではPO投資は投資としてそれほど認知されていなくてカテゴリーはありませんでした。しかし、今では雑誌やブログなどで宣伝されてきたためか、カテゴリーが新設されて参加ブログは42と徐々に増えています。


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参加する人が増えると競争激化で公募が取りにくくなり、売り禁逆日歩が増えてしまいます。
昔はこれほど売り禁や逆日歩が多くなかったと思いますが、ヘッジをするPO投資家が増えたのでしょうね。
最近では超大型のみずほFGや東電でも普通に逆日歩が付いています。これは以前ではなかった事です。
売り禁に関しては超大型優良銘柄ではまだないですが、帝石やマネックスなどの例のように最近は徐々に増えているため、事前の両建をしないといけない事態になっていて、その分の資金が必要だったり、利益を削る事になります。


株主優待クロス取引でも現物買いと信用売りを組み合わせますが、人気が出るに従って売り禁や逆日歩などが増えたため、徐々に簡単でローリスクな投資ではなくなってきています。



(3)ディスカウント率減少が来る?


(2)の「PO投資家の増加と競争激化による変化」とも関係してくるのですが、POに応募してくる投資家・資金が増えるとディスカウント率が小さくなる可能性があります。(競争激化でディスカウント率が低くてもPO株を引き受けてくれる!)
IPOの場合は人気が出て競争率が上がってくると、公募価格がUPして割高になりましたね。


大昔には12~15%もディスカウントされた事もあったそうですが(東急不動産&横河電機)、今では3%程度に落ち着いています。
そして、数年前はディスカウント2%なども普通にありました。
最近、公募増資が噂されている楽天も2004年と2006年の増資はディスカウントが2%です。
今、ディスカウントが2%で増資をしたら皆さんは申し込みますか?(手数料などで1%が引かれるとして、利益は1%!)


ちなみに、2008年は公募増資が29件(中止を除く)ありましたが、仮条件の段階でディスカウントの下限が2%という銘柄が9銘柄もありました。そしてその全てが2%程度で決まっています。
今年は60件近く公募がありましたが、ディスカウント率が2%という銘柄は1つもありません。(最低で2.5%)


もっとディスカウントが減って、もしかしたら1%になるかもしれません。
私は知らなかったのですが、調べてみると、2005年11月に公募増資をしたイビデン(東証1部)は終値6440円に対して、公募価格は6375円(-65円)でした。ディスカウント率はなんと1.01%です。
企業はできるだけ安いディスカウント率で多くの資金を得たいと思っているはずです。
1%はなくても、2%くらいなら十分にありえます。



(4)既存株主の保護


昨年末に「ライツイシュー(株主割当増資の一種)による増資が増える?」というニュースが出てきて、話題になりました。
今年のみずほFGの増資でも検討されたということですが、今のところライツ・イシューを実施したのはタカラ・レーベン1社だけです。

東証の斉藤惇社長が昨年12月22日の記者会見で「わが国でもライツ・イシューを普及させていきたい。イギリスを中心に行われているが、ダイリューション(希薄化=株価の下落)による既存株主の損害をできるだけ少なくすることができる」と言っていますが、ライツ・イシューでは証券会社が儲からないのでしょう。(‐^▽^‐)

幹事会社の証券会社は、POの引き受けまたはPO株の売却手数料でもそこそこ儲かりますが、それ以外にPO配分をエサに投信や社債なども投資家に取引して貰えるので、2重3重に美味しい商品となっています。
大手証券会社が公募増資でどれだけ儲かっているかは、こちら の記事を参照してください。

昔は人気だったCBIPOが激減または不人気になっている現状では、大手証券会社は儲からないライツ・イシューは避けるはずです。(増資額が読めなかったり、時間がかかったりするデメリットもあり)
しかし、既存株主保護の動きはなくなったわけではないので、何らかの規制や新しい増資制度などが出来るかもしれません。


【追記 (2010/11/11) 】

この記事を書いた1ヵ月後に公募増資銘柄の空売り規制報道が流れました。
詳しくは、「公募増資での繋ぎ売りが出来なくなる!? 」を読んでください。



さいごに


ダラダラと書いてきましたが、一応まとめを書いておきます。
残念ながら、ローリスクで儲ける事ができるPO投資はいつまでも続くとは思えません。
そのうち、IPOやその他の必勝法と言われた投資(詳しくは書きません)と同じく、美味しい投資ではなる可能性があります。


そして、PO投資は過去にいくつか大きな地雷があったという事も知っておいてください。(ここ2年くらいはないです)
帝石やマネックスの公募増資は「非常に難しかった」と言われていますが、過去にはもっと難しい銘柄がありました。
コツコツ稼いでいるのに、大きく賭けて大きく負けないように注意してください。



拙い文章をここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。m(u_u)m



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