PO(公募増資)の投資方法を詳しく解説します。


■はじめに


PO投資は数%のサヤ(利益)を取りに行く投資方法です。ローリスクな投資が可能ですが、2倍・3倍の大儲けする方法ではないです。
それなりの利益を得るためには、それなりの資金が必要ですが、同じ資金で年間に何度もチャンスがありますので、IPO投資のついでに余っている資金を使って参加するのも悪くないです。


あと、PO投資は「リスクゼロの投資」ではないです。
私はいくつかの条件で参加POを絞り込んでリスクをほとんどゼロにしています。



■PO(公募増資)とは?


公募増資とは、現在上場している会社が、新しい株式の発行に当たり、不特定かつ多数の投資家に対して取得の申込を勧誘することです。

公募増資の目的は、設備投資などの資金を広く一般投資家から集めるためであり、同時に株主層の拡大、株式の流通量の増加というメリットがある。公募価格は、通常、時価よりも多少割安な水準に決められ、既存株主の利益を損なわないように配慮されている。

簡単にいえば、「上場している企業が資金調達のため、新たに株を発行して、投資家に少し安い価格で配る」という事です。(;^_^A



■準備する証券会社


●POに応募する証券会社

POは応募できる証券会社が限られています。

取扱いが多いのは、大手証券会社(野村・大和・日興・みずほ・みずほインベなど)です。

一部のネット証券でも取り扱っている場合がありますが、取扱い銘柄は少なく、当選も難しく、当選しても1~2単位程度なので、あまりおすすめはできません。


●信用取引をする証券会社

リスクを抑えて投資をするためには、繋ぎ売り(信用売り)が必須です。手数料の安い大手ネット証券をおすすめします。

SBI証券 ,楽天証券 など手数料が安いところならどこでもOKです。


●一般信用が使える証券会社

繋ぎ売りをするにあたり、逆日歩(品貸料とも言います、金利みたいなものです)が高くつく可能性があります。

信用取引で一般信用が使える証券会社もおすすめです。ちなみに通常の信用取引は制度信用と呼ばれていいます。

松井証券 ,カブドットコム証券 などがオススメです。


●CFD取引が使える証券会社

公募増資期間中に突然、証券取引所によって「信用売り禁止(売り禁)」になる事があります。

こうなると、繋ぎ売りでのリスクヘッジができません。

その場合でもCFD取引で空売りできる場合があるので、あらかじめ口座開設しておくことをおすすめします。

2009年の例ではGSユアサアルフレッサなどがPOの時に売り禁になりましたが、CFDでは空売り可能でした。

CFD取引についてはこちらの日記 をみてください。

FXオンライン ,CMC ,ひまわり

■投資をするPO銘柄の選択


公募増資を行う銘柄(企業)であれば、どれでも参加OKというわけではありません。

リスクを抑えるためには取捨選択をする必要があります。


(1)信用売り可能であること(貸借銘柄)

あとで詳しく書きますが、公募株を得ると同時に繋ぎ売りをします。

ですので、信用売り可能な貸借銘柄であることは必須です。

CFD取引が可能な銘柄なら更に安心です。レバレッジを大きくかけられて、逆日歩なしの空売りができ、売り禁にも対応できる事があるので、たいへん便利です。CFD取引についてはこちらの日記 をみてください。


(2)大型増資であること

小さい数量・金額の公募増資だと、当選確率が減ります。また逆日歩売り禁の可能性が高くなります。

CFD取引が使えるような大型銘柄(日経225銘柄など)だと安心です。



■PO投資の流れ


PO投資の流れとして、大雑把に以下のような流れになります。


1、ニュース(POの発行登録)が流れる
2、POの詳細が正式に発表される
3、各証券会社にPOの応募申込をする
4、価格決定
(公募価格が決定されます)

5、申し込んだ公募株の配分数決定
6、POの購入申込
7、公募株の受け渡し
(公募株を売れます)


POのニュースに関しては、このブログで随時報告させていただきます。



■PO投資の投資方法


さて、実際の投資方法です。

POは価格決定日までに申し込んでおけば、価格決定日の終値から3~5%程度のディスカウントされた株値で公募株を購入することができます。
しかし、購入したとしても受け渡し日まで売ることはできません。その間に株価が下がる事があるので、何もしなければ損する事もあります。

ですので、信用取引を用いて価格決定日の引け(終値)で信用売りをすれば、それだけで数%の利益が得られるということになります。(別に売買手数料と税金がかかります)

【注意】公募株をもらうのは店頭証券、信用売りするのは手数料の安いネット証券です。移管をすると次から公募株をもらえなくなるのでオススメしません。


しかし、POに応募しても、どれだけの株数が配分するか分からなければ、売りようがありませんね。

そこで、次の方法があります。


(1)証券会社からの当選連絡があってから当選株数を繋ぎ売りをする。(店頭証券で申し込んだ場合、通常は価格決定日の夕方か次の日の朝に連絡があります)


(2)価格決定日の引け、または翌日の寄りで、当選数量を予想して繋ぎ売りする。


当選数量の予想は難しいので、最初は(1)をおすすめします。
価格決定日後の数日間は購入期間となっていて、その間は終値で公募価格よりも株価が下回る事は絶対にありません。(安定操作といわれています)

ですので、最悪の場合でも手数料分の損失で済みます。

公募をキャンセルするという手もありますが、それは最終手段としてください。(次から当たらなくなる可能性があります)


あと、価格決定日は数日の期間が設定されていて、いつになるかわかりません。

9割以上は初日になりますが、絶対ではありません。

そういう理由からも、最初は(1)をおすすめします。


そうして、繋ぎ売りをすれば、後は株価が上がっても下がっても利益は確定できます。

公募株が売りに出すことのできる引き渡し日以降に、公募株の売り信用売りの買い戻しを同時に行ってください。(寄り付きで「成り行き」売買すればOKです。)

公募株が当選した証券会社以外で繋ぎ売りをした場合はそれぞれ違う証券会社で取引する事になります。



■注意点


いくつか注意すべき点を書いておきいます。


●突然の売り禁

 → 東証1部でもよくあります。(2009年のアルフレッサ、GSユアサ、曙ブレーキ) 事前に信用クロス取引(両建て)、またはCFD口座を用意しておきましょう。


●ザラ場引け(引けで売買不成立)

 → 売買の少ない小型銘柄は避けましょう。売り禁にならなければ、翌日の寄りで繋ぎましょう。


●公募価格決定日の予想外れ

 → 通常は初日に公募価格が決まる事が多いので、引けで成り売り(繋ぎ売り)すれば良いのですが、2日目以降になることもたまにあります。(例:2009年11月の曙ブレーキ) その場合、株価は上がって損をすることが多いです。


●逆日歩発生

 → 大型銘柄ならたいした逆日歩は付きにくいです。特に注意喚起が出た銘柄は要注意です。あらかじめ一般信用口座やCFD口座を用意しておきましょう。


●当選予想が外れてオーバーヘッジ、そして株価は上昇

 → 人気銘柄でよくあります。(例:2009年7月のみずほFG) 事前の繋ぎ売りは確実に貰える分だけにしておきましょう。もしくは配分が確定してから繋ぎ売りをしましょう。


●繋ぎ売りをした後、予想以上に株価が上がって追証発生

 → たまにあります。資金には余裕を持って投資をしましょう。(例:2009年10月の野村HD)


●「信用売りは50単位まで」という規制がある。

 → 度に51単位以上の信用売りはできないので、以下の方法を使います。

 ・複数の証券会社で信用口座を開ける。

 ・事前にクロス取引で数回に分けて両建てをして、価格決定日の引けで買いを外す。
 ・価格決定してから(安定期間中に)間隔をあけて順次売り建てをする。


●購入申込後(繋ぎ売り後)に突然の公募中止、株価は急上昇&S高

 → 滅多にないですが、最悪のパターンです。すぐに清算を!



■最後に


いかがでしょうか? PO投資に興味が出てきましたか?


中上級者になりますと、当選数量も担当者の情報や経験から大きく外すことはありませんので、リスクを大きく減らすことができます。店頭証券での取引についてはこちら を参照してください。
更に逆指値の空売りを設定する事で、リスクをほぼゼロに抑えつつ、利益をより大きくする事も可能です。


このブログでは公募増資(PO)について、随時、情報を発信していますので、また見に来てください。

POに関しての最新記事はこちらをクリック してください。


【一般信用が使える証券会社】

一般信用取引は株取引で逆日歩が付かない空売りができます。制度信用取引は逆日歩が付く可能性があります。一般信用がまともに使える証券会社は数社しかありません。私は以下の2社をおすすめします。


【松井証券】 ←詳細はこちら
【カブドットコム証券】 ←詳細はこちら

カブコムの一般信用取り扱い銘柄はこちら



【PO投資に便利なCFD口座】

CFD取引は株取引で逆日歩が付かない空売りができます。さらに株式市場が売り禁になってもCFDでは取り扱っている時がよくあります!


【FXオンライン CFD】 ←詳細はこちら

日本株の取扱銘柄数はなんと500銘柄

他のCFD会社が取り扱っていない銘柄も数多く取り扱っています。日本株の取扱銘柄はこちら


【CMC Markets CFD】 ←詳細はこちら

日本株は日経225銘柄 が取引可能!

他社よりもオーバーナイト金利が有利で優待タダ取りに有利です。携帯取引も可能です。


【ひまわり証券 CFD】 ←詳細はこちら

日本株の取扱銘柄数は280銘柄

運営が日本の上場会社なので安心です。日本株の取扱銘柄はこちら

CFD取引の詳細に関しては以下の日記を参照してください。 CFD取引まとめ



PO投資についてもっと詳しく知りたい方はこの記事のコメントにあなたのメルアドを書いて送ってください。(コメントは私が承認しないと表示されないようになっています。メルアドが書かれたコメントは表示しないので、安心してください)

もう少し詳しいデータ付きの説明を送付します。もちろん、お金を取ったりはしませんよ (;^_^A
ここ数日はPOに関してデータを集めて表やグラフにして見直したり、POの攻略方法に関してまとめていましたが、なかなか面白いデータになりました。年間に数十の銘柄がPOをしますが、どれに参加すれば良いか、その結果はどうだったかわかるようになっています。情報商材として売るまでではないですが、ブログで全て公開するのは控えます。

【重要なお知らせ】この企画は終了しました。ただし、面白い情報があれば、交換OKです。交換方法はこちら



【おすすめの日記】

CFDを使った株主優待タダ取り方法!

TOBを利用した株主優待タダ取り作戦!

端株取引での裏ワザ!
投資資金を増やしましょう!