三角比の測量への利用 | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

履修学年:高校1年

「三角比・三角関数の基本的定義」「三角比・三角関数の性質と相互関係」
「正弦定理とその証明」及び「余弦定理とその証明」の続きです。

今までご紹介した三角比を活用して、三角形の面積を求めたり、三角形がひとつに特定できるか否かを判定したりすることもできるのです。

sinθは直角三角形の(高さ)÷(斜辺)なので、仰角θと斜辺がわかれば、高さも求まりますね。
と、いうことは、あと三角形の底辺がわかれば、(底辺)×(高さ)÷2で面積もしっかり出せます!!

「直角三角形じゃないかもしれないじゃない?」
そうですね、面積を求めたい直角三角形が直角三角形でない場合は…。
何のことはありません、仰角が残るように垂線を引くことで、直角三角形2個に分けて、そのことで三角比の考え方が使えるのです!!
この考え方は「余弦定理の証明」でも使ったとおりですね。
もちろん、最初から直角三角形とわかっている場合は、そんなことも必要ありません。


ところで余弦定理の証明をご紹介した際、「3辺の長さが全て明らかな場合、2辺の長さとそれにはさまれている角の大きさが明らかな場合、1辺の長さとその両端の角の大きさが明らかな場合、のいずれかを満たす三角形は特定される。」ということをお話しましたね。

では、どれも満たしていない場合は、三角形は1つに定まるのでしょうか…?
結論としては、「定まる場合もあれば、定まらない場合もある。」ですね。
こればかりは、可能性を手探りしつつ、検証していく地道な作業が最適です。
焦らず、粘り強く取り組んでみましょう!!