履修学年:高校1年・高校2年
「三角比・三角関数の基本的定義」の続きです。
直角三角形を縮小して、仰角(高さの対角、本題ではθと表します。)にあたる頂点を単位円の中心に、俯角(底辺の対角)にあたる頂点を単位円の周上に、底辺をx軸正部分にそれぞれ重ねることで、単位円周上の座標とsinθ、cosθの関連性(こじつけ)が導出でき、θが90°を超えて直角三角形が作れない場合についても、単位円周上の座標を導出できます。
ここまでが、前回の解説でご紹介したことですね。
本題では更に!!
この「単位円とのこじつけ」のおかげ(?)で導出できる性質をご紹介します。
座標平面上の軸平行な線分の長さは、線分の両端を見て、
x軸に平行な線分の場合、(右側にある一端のx座標)-(左側にある一端のx座標)で、
y軸に平行な線分の場合、(上側にある一端のy座標)-(下側にある一端のy座標)で、それぞれ算出できます。
いずれの場合も、確実に「長さ」を示す正の値になりますからね。
これによって、θが90°を超えて直角三角形が作れない場合についても、仰角に関連した角を内角とする直角三角形が作れて、0°<θ<90°の範囲に換算できるのです!!
tanθの0°<θ<45°換算について、具体的にご説明していなかったので最後に加筆します。
tan60°=tan(90-30)°=1/tan30°
※内角60°を仰角とする直角三角形は、底辺1、斜辺2、高さ√3なので、tan60°=√3
一方内角30°を仰角とする直角三角形は、底辺√3、斜辺2、高さ1なので、tan30°=1/√3
確かに、合っていますね。
tan165°=tan(180-15)°=-tan15°
tan280°=tan(360-80)°=-tan80°=-tan(90-10)°=-1/tan10°