ゴジラvsメカゴジラ | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:Godzilla vs. Mechagodzilla 2
監督:大河原孝夫(本編)/川北紘一(特撮)
キャスト:髙嶋政宏/佐野量子/小高恵美
配給:東宝
公開:1993年12月
時間:108分




シリーズ第20弾は“ゴジラ生誕40周年記念作品”。実はこの年の夏にCGを使った『ジュラシック・パーク』が公開され,世界的に大ヒットしている。これに対しゴジラシリーズでは,ミニチュアでの実写で“味”を出すことにこだわる。ある意味で“日本人らしい“とも言えるが,CG技術がハリウッドに追いつかないからという理由もあっただろう。

さて,過去のキャラクターを次々と復活させた“平成ゴジラシリーズ”に,ついに『メカゴジラの逆襲』以来18年ぶりとなるメカゴジラが登場。監督は前作に引き続き大河原孝夫&川北紘一。

1992年,度重なるゴジラ被害に対応するため,国連はG対策センター(U.N.G.C.C: United Nations Godziila Countermeasure Center)および対ゴジラ部隊Gフォース(G-FORCE)を筑波に設置。G対策センターは海底からメカキングギドラを引き揚げ,23世紀のテクノロジーを解明・分析し,そのテクノロジーを元に究極の対ゴジラ兵器“メカゴジラ”が完成する。その前身である試作機“ガルーダ”の開発チームにいた青木一馬(髙嶋政宏)はGフォースに出向となり,隊員となるための厳しい訓練を受けていた。

一方,ベーリング海のアドノア島に赴いた国立生命科学研究所の古生物学者・大前博士(川津祐介)たちは,孵化前の卵を発見し,ゴジラとラドンの闘いに乗じて京都の研究所に持ち帰る。卵の表面に付着していた太古の植物“シプニオキス”が発する音楽を再生すると,突然孵化を始めた卵。誕生したのは翼竜ではなく,ゴジラザウルスの幼獣“ベビーゴジラ”たった。ゴジラは自分の卵を,ラドンの巣に託卵していたのだ。ベビーゴジラに懐かれる研究員の五条梓(佐野量子)。そしてついに,ベビーゴジラを探して伊勢湾にゴジラが出現するのだったが…。

“ゴジラ誕生20周年記念”の『ゴジラ対メカゴジラ』でデビューしたメカゴジラ。20年前は“ブラックホール第三惑星人”の操る地球征服の兵器だったが,この作品では前作『ゴジラvsキングギドラ』で海中に沈んだメカキングギドラを解析し地球人が作った対ゴジラ兵器。しかし,『ゴジラ』や『ゴジラvsビオランテ』に登場した“スーパーX”と同様,とにかく役立たず。

佐野量子とベビーゴジラのやり取りなんて,やはり同年に公開された『REX/恐竜物語』(松竹)と被りまくりだし,『怪獣島の決戦/ゴジラの息子』以来のシリーズ登場となる高島忠夫は,ベビーゴジラ繋がりと髙嶋政宏との親子共演の話題作りだしと,何か本筋を阻害してる感じ。

逆に,怪獣サイドの存在感は重厚で秀逸。Gフォース司令官の麻生(中尾彬)なんか小憎たらしく見えてきて,ゴジラ側に感情移入させられる。これが戦略なら見事な1本だ。


映画クタ評:★★★★


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