コードネーム U.N.C.L.E. | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:The Man from U.N.C.L.E.
監督:ガイ・リッチー
キャスト:ヘンリー・カヴィル/アーミー・ハマー/アリシア・ヴィキャンデル
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2015年11月
時間:116分




ロバート・ダウニー・Jrを主役にした『シャーロック・ホームズ』シリーズが大ヒットし人気監督の仲間入りをしたガイ・リッチー監督が,1960年代にアメリカや日本で放映されたTVドラマ『0011ナポレオン・ソロ』をリメイクし映画化したスタイリッシュ・スパイ・アクション。ちなみに「U.N.C.L.E.」とは「United Network Command for Law and Enforcement」の略で,和訳では1960年代から「法執行のための連合網司令部」とされているが,この和訳のセンスのなさ,もう少し何とかならないんだろうか…。

東西冷戦真っ只中の1960年代前半。アメリカCIAの敏腕エージェント,ナポレオン・ソロ(ヘンリー・カヴィル)がベルリンへ向かう。目的は東ベルリンの自動車整備工場で働く女整備士ギャビー(アリシア・ヴィキャンデル)を確保すること。彼女の父親は失踪した天才科学者ウド・テラー博士(クリスチャン・ベルケル)で,核兵器を巡る国際的陰謀に巻き込まれている可能性が高かった。

やがて世界の危機を前にアメリカとロシアは協力を余儀なくされ,ソロはKGBのエリート・スパイ,イリヤ・クリヤキン(アーミー・ハマー)と手を組まされるハメに。しかし2人は考え方もやり方もまるで水と油。それでもギャビーを守り,テラー博士の奪還と大規模テロの阻止というミッションのために,渋々ながらも力を合わせるソロとクリヤキンだったが…。

凄腕だがプレイボーイで女性に弱いソロ役を『マン・オブ・スティール』のヘンリー・カヴィル,真面目で几帳面だが短気なイリヤ役を『ローン・レンジャー』のアーミー・ハマーが演じる。こういう,衝突しながらも実は互いの立場をいちばん深く理解し合っている,そして互いに欠点のある凸凹コンビを撮らせると,ガイ・リッチー監督の上手さが際立つ。さらに,鮮烈なタイトルバック,画面分割,時間軸のずらしといった,オーソドックスだが個性として磨き上げたギミックも効果的。

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『キングスマン』『007 スペクター』とスパイもの流行りの2015年だったが,その中にあってどのスパイ映画よりも,心地よい懐かしさと“粋”の漂う作品だと感じた。

スライドの映写技師の役で,元サッカー選手のデヴィッド・ベッカムがカメオ出演している。ほんの一瞬だが,台詞もあるので,見つけてみてね。


映画クタ評:★★★★


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