マン・オブ・スティール | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Man of Steel
監督:ザック・スナイダー
キャスト:ヘンリー・カヴィル/エイミー・アダムス/マイケル・シャノン
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2013年8月
時間:143分




公開中の『バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生』を紹介する前に,今夜は,シリーズ前作となるこの作品から。

マーベル・コミックと並ぶ二大アメコミ出版社のひとつであるDCコミックスのアメリカン・コミック『スーパーマン』の実写化作品。 1978年から5作品が作られた『スーパーマン』シリーズの続編ではなく,物語の始まりから新たに描くリブート(再始動)作品として届けられた新シリーズの第1作目となる。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の『アベンジャーズ』をはじめとした実写化の成功を見て負けじと,DCEU(DCエクステンディッド・ユニバース)では,スーパーヒーローチーム“ジャスティス・リーグ”を核に,毎年2作品の実写化を目指すらしい。そんなDCEUシリーズの第1作目ともなる。

地球から遠く離れたクリプトン星。星の崩壊を察知しクーデターを起こしたゾッド将軍(マイケル・シャノン)は,科学者のジョー=エル(ラッセル・クロウ)に協力を依頼するが,拒絶した彼は,息子・カル=エルと星の最重要機密・コデックスを地球へ送り出す。ジョー=エルを殺害したゾッド将軍は追放処分を受け,その後,クリプトン星は消滅した。

地球でジョナサン(ケビン・コスナー)とマーサ(ダイアン・レイン)に発見され成長したクラーク・ケント(ヘンリー・カヴィル)は,その超人的な能力のために苦悩の人生を歩んでいた。人助けのためにパワーを使っても周囲からは好奇と恐怖の目で見られ,育ての父ジョナサンからは人前でパワーを使わないように諭されていた。そんなある日,父が竜巻に巻き込まれる事態が発生。パワーを人前で使わない約束にこだわるあまり,クラークは父を助けることができず,心に深い傷を負ってしまう。

自分の使命は何なのか?…傷心し,放浪の旅に出たクラークは,ある日,数万年前の氷棚の中から謎の物体が見つかったという情報を得てカナダへ。現地を取材していた「デイリー・プラネット」の記者ロイス・レイン(エイミー・アダムス)と共に,遥か昔に地球にやってきたクリプトン星の宇宙船を発見したクラークは,そこで亡き実父ジョー=エルと“再会”を果たす。

特ダネを狙うレインは,クラークが宇宙人だと発表。そんな中,ゾッド将軍が地球に襲来し,クラークことカル=エルを差し出すよう要求する。地球を守るためにクラークは投降するが,ゾッド将軍が人類を滅亡させるために地球にやってきたことを知るのだった…。

原案&製作にクリストファー・ノーランの名を見つけきれなかったら,多分劇場で観ることはなかっただろう。しかし,期待を上回るストーリーと映像に拍手。ラッセル・クロウ,ケビン・コスナー,ダイアン・レインという名優たちによる親役のリレーにうっとり。ロイス役のエイミー・アダムスは『ナイト ミュージアム2』のアメリアを思い出させるキャラで素敵。もちろん,ノーラン色のシーンも随所にあってファン心理をくすぐる。

ただ…「Iron」を意識したとしか思えない「Steel」は,むだに両者を比較させてしまう。生真面目なクラークより,個人的にはトニーの方が好きだし,大義はあるにせよ,中盤までのドラマさえフッ飛ばすような,次元の違う破壊と,おそらくはかなりの犠牲(実は観る者に与えたこの思いは続編に繋がる伏線だったりもする)に,終盤はちょっと置いていかれそうになったのが残念。


映画クタ評:★★★★


右矢印エイミー・アダムス作品まとめ

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◆シリーズ一覧◆

バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生』(2016年)