バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生 | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



原題:Batman v Superman: Dawn of Justice
監督:ザック・スナイダー
キャスト:ベン・アフレック/ヘンリー・カヴィル/エイミー・アダムス
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2016年3月
時間:152分




クリストファー・ノーラン監督のファンとしては,バットマンといえば『ダークナイト』3部作。完成度の高さや重厚な空気感と共に,上品さとたくましさを併せ持つブルース・ウェイン役のクリスチャン・ベールのインパクトが抜けない。しかしC・ベールは卒業し『マネー・ショート』へ。後を継いだベン・アフレックがどんなバットマンを見せてくれるのかが興味のある部分だった。

メトロポリスで新聞記者として働く真面目な青年クラーク・ケント(ヘンリー・カヴィル)。しかし,その正体はスーパーパワーを秘めたクリプトン星人だった。第二の故郷・地球でスーパーマンとして幾度となく人類の危機を救ってきた彼だったが,その超人的なパワーが皮肉にも潜在的な人類最大の脅威ともなっていく。そんな状況に危機感を抱くのが,莫大な資産と強靱な肉体を武器に,闇の騎士バットマンとなりゴッサム・シティの平和を守ってきた大富豪のプレイボーイ,ブルース・ウェイン(ベン・アフレック)。やがてスーパーマンとバットマンの対立が決定的となる中,恐るべき陰謀が秘かに進行していくのだったが…。

前作に製作・原案という形で参加したノーランが,今作では製作総指揮に名を連ねる。このパターンって『トランセンデンス』で期待膨らませ過ぎてがっかりした記憶があるので,今回は期待せずに観て…正解だったかな。

『マン・オブ・スティール』の続編となってはいるが,DCEU(DCエクステンディッド・ユニバース)の流れを作り,勢いをつかむという制作サイドの意図が見えまくり。実際,ざっくりと3つのパートに分けられる。

1つ目のパートは,冒頭の,前作でのスーパーマンvsゾッド将軍(マイケル・シャノン)戦の再現に始まる新生ブルース・ウェインの物語。DCEUシリーズでのバットマンのポジションを明確にするためのリブートとして,『バットマン ビギンズ』で描かれたブルース・ウェインの恐怖やトラウマではなく,怒りを基調に再設定される。執事アルフレッド(ジェレミー・アイアンズ)が,『ダークナイト』3部作のルーシャスの役割までこなし,ちょいゴードンな外見ってのも面白いキャスティング。

2つ目のパートは,ヴィランとして登場するレックス・ルーサー(ジェシー・アイゼンバーグ)のメンタル攻撃と,産み出される怪物“ドゥームズデイ”。それにしてもレックス・ルーサーのキャラが『ダークナイト』のジョーカーとカブって仕方なかったのは玖妙だけだろうか?

そして最後のパートは,バットマン,スーパーマン,ワンダーウーマン(ガル・ガドット)vsドゥームズデイ。もはや『アベンジャーズ』の二番煎じだが,サブタイトルにもあるように“ジャスティス・リーグ”誕生前夜の物語としては必要な展開と結末。

アクアマン,ザ・フラッシュ,サイボーグもコッソリ出てきたし,すでにDCEUシリーズとしてウィル・スミスを起用した『スーサイド・スクワッド』の9月公開も決まってるし,来年には『ワンダー・ウーマン 』『ジャスティス・リーグ パート1 』と続くらしい。

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)vs DCEUの劇場公開バトルも本格化するのだろう。軽くて判りやすいMCUか,ちょい重な割にやたらと細かい遊びがあって見逃しそうになるDCEUか…とにかく両者の今後の展開に期待しちゃお♪


映画クタ評:★★★★


右矢印C・ノーラン作品まとめ

右矢印エイミー・アダムス作品まとめ

右矢印L・フィッシュバーン作品まとめ

右矢印ガル・ガドット作品まとめ

右矢印ヘンリー・カヴィル作品まとめ

右矢印エズラ・ミラー作品まとめ

右矢印ベン・アフレック作品まとめ

右矢印マイケル・シャノン作品まとめ

右矢印ジェイソン・モモア作品まとめ

右矢印DCEU作品まとめ


◆シリーズ一覧◆

マン・オブ・スティール』(2013年)