SS 目の保養は命がけ・12 | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 ちょりっす(。・ω・)ノ゙…いちよー。今日、前置きとSS、どっちも長いよ。

 連日更新って疲労困憊だね(笑)やっぱり3日に一度がベストな気がしています。


 実は先日より過去の記事に関しまして無断転載禁止を追記していってます。


 絵師さまたちと違って文章に関しては要らないかな?って思っていたんですけどね。


 ただ、最近のテレビで見る外国での日本マンガの熱は留まるところを知らないようで、日本語を読める方が多くなってきているという事実にちょっと背筋を凍らせました。

 そこで少し頭を捻ってググったところ…。


 ありました…。日本語を自国の言葉に翻訳しなおしたサイトってやつが。

 マジか…∑( ̄□ ̄;) ←ジャンルは違ったけど本気で驚いた


 イラストは見ればすぐ判りますけど、文章って言うのは目を通さないと転載されているのかどうかが判らないじゃないですか!!

 それもまた恐ろしい事実だと思うのですよ…。なので、自衛しておくに越したことはないだろうと結論。


 そんな中、もう載せなくてもいいんじゃないか?と思うけど載せる!前話こちら。

 目の保養は命がけ(セ作) 1 / 2 /(リ作)3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11


蓮キョ愛捧げあい(応酬)命がけシリーズ

■ 目の保養は命がけ 12 ■





 もちろん、即座に手を打ったわけではない。

 闊達とした回答が耳に届いた瞬間、蓮は目を見開いた。



「 俺だったらな、すぐ仕立てさせる 」


 同時にエレベーターが希望階に着いた事を知らせる軽快な音を弾ませた事で、二人はそこのフロアに足を踏み入れた。


 だが社の言葉に驚いた蓮がマネージャーの肩を抑えた事で、二人は歩みを止める。


「 仕立て…って、水着を? 」


「 言われると思った。それは考え過ぎなんだよ。そもそも問題点は、水濡れにどう対処するか、だろ? 」


 余裕の微笑み。

 社が右手を上げて行くぞ、とジェスチャーで話しかけると、蓮もそれにはコクリと頷き足を進めた。


「 もちろんハプニングを回避できるに越したことはないから、責任者に言い渡すってのは有効なんだけどな。けど、今日のキョーコちゃんの場合、それはもう遅いだろ?そんな時はあらかじめ最悪の事態を想定して対処しておいた方が絶対いいんだ 」


「 えっと…ですから、どう… 」


 戸惑う蓮の方へ顔を向け、社はクスリと小さく笑んだ。


「 だから…俺だったら水に濡れて服が透けたとしても、イメージダウンにならない服を作らせるって言ってるんだけど? 」


「 こんな短時間に?無茶ですよ!! 」


 眉根を寄せてきつく自分を見つめる蓮に溜息を吐き出し、社は人差し指を一本立てるとそれをユラユラと揺らす。

 変わらず浮かんでいるのは自信のみなぎった微笑み。


「 それも考え過ぎだ。何も完璧なものでなくていいんだよ。幸い、別の階に水着は置いてあるだろ?衣裳部屋にも服は有る。ある程度カタチになっている物を利用すりゃそれほど時間はかからないしな… 」


 それで泳ぐわけでもなし、だからと言って濡れた服を脱いで下に着ている物を見せる訳でもないだろ?…と続け、そのまま言葉を繋ぎ続ける。


「 要は濡れても平気な素材で、見られても大丈夫なデザインのものを簡易的に仕立てればいい…と思わないか? 」


 それにこういうホテルの場合、サービスの一環として繕いものを専門にやる人がいるから、縫う、切る、貼る、はお手の物って人を手配すりゃ万事OK!と言いのけた社のウィンクを眺めた時、そこでようやく蓮はなるほどな、と手を打った。






 着ていたジャケットを脱いでバスタオルの上からキョーコの背にそれを掛けると、蓮はおもむろに社を見上げて何秒でしたか?と問いかけた。


 表情を押し殺し口を真一文字に結んだ社に向けて、蓮は少しの怒りオーラを発しながらキュラりとした笑顔を浮かべる。

 その波動を感じたキョーコの背中が敏感にビクリと動いた。


 ちなみに現状で蓮は

 先ほど社が言った、お前の服を掛けてやれば良かっただろ!…の返答をしている所だったりする。


「 …15秒、いえ、今のは10秒程かかったんじゃないですか? 」


「 …は? 」


 これにはさすがの社も、口から驚倒の言葉が漏れたのみ。


「 俺が最上さんを離して上着を脱ぎ、彼女に掛けるまで。最低でも10秒はかかりますよね? 」


 そこまで言われ、社は、ああそういう事ですか…というツッコミを敢えて脳内で押しとどめた。



 つまり、どうあってもキョーコの水濡れ姿を誰にも見せたくない…と。

 バッチリと対策を立て、イメージダウンのないそれを用意したのに?


 脳裏でそんな事を考えながらも、社は空を見上げながら苦笑を漏らした。


 仕方ないか、という思いが風にたなびく。



 ――――― 所詮、自分はマネージャーである。



 自分の仕事が人に感謝されるべきものでは無い、という事はもうずいぶん前から知っていた。

 担当俳優のために全力を尽くすことは、当たり前の事であるとともにそれが自分の仕事でもある。


 仰向いた顔を蓮へと戻し、社はいつもの口調で言葉を躍らせた。


「 お前の言いたいことは判ったから。早くキョーコちゃんを連れて行け。ついでにお前も着替えろよ? 」


 自然と浮かぶのは苦笑い。でもやはりいいか、と思える。


 蓮の恋を誰よりも応援しているのは、やはり自分なのだという自負があった。そしてその事実も、自分を突き動かす理由の一つになっているのだ。


 社の言葉にキョーコは両手を激しく動かした。

 驚いて見開いた目と蒸気した頬のまま、大丈夫ですから!を連呼したが、それは蓮と社、双方に却下される形を取る。


「 最上さん、それはダメだよ。右足、少し挫いただろう?赤くなってる… 」


「 そういう事。キョーコちゃん、悪いけど…ここは大人しく蓮に連行されてくれる?ついでにコイツも着替えさせたいから、どこに荷物を置いたのか蓮を案内してもらいたいし。…ね? 」



 仏の顔を見せる社の物言いに、キョーコは素直に首を縦に振る事しか出来なかった。







 ⇒リ作「目の保養は命がけ・13」 に続くのだよ


いやー…もう、本気でどこまで続ける気なのかしらこの人?って誰もが考えていると思うのですが(笑)

ヤッシーに対する愛、ダダ漏れまで、なんです!そしてそれは、このシーンではないんですよ~。


ちなみに。一葉、割と手先が器用な人種に属すると思われます。 ←

自分でデザインしたオリジナルバッグを制作して、販売したりしています。なんちゃって手芸作家の顔を持つ一葉。
にょふ…( ̄ー ̄)…ミステリィ?(笑)



⇒目の保養は命がけ◇12・拍手

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