前回は、
「グローバル国家=多国籍企業優先型国家」路線を
経団連など<財界>が”提言=注文”しているのを、
学んだ訳ですが、
そこでは「構造改革」も「財界優遇税制」も
「社会保障の切り捨て」も「憲法改悪」も
「道州制」など「行政改革」も、
そうした「グローバル国家」路線の一環であることを
私たちは垣間見ました。
今回は、この今日における「道州制」論は、
日本で、一体いつから主張されるようになったのか、
を知ることで、「道州制」の意味と位置について、
探ってみようと思います。
<民主党>が、もともとは、
いまの<みんなの党>や<維新の会>のように、
「急進的新自由主義」政策を掲げていた事について
学んだ後では、
<民主党>が結党以来から、「地方分権」を強調し、
たとえば、
橋本龍太郎政権の「分権改革の不十分さ」を批判するとともに、”「分権」の本家”を強調していた過去を知っても、いまでは驚きません(※1)。
「新自由主義/市場原理主義」の存在など知らず、
(故)石井紘基(著)
『だれも知らない日本国の裏帳簿』の内容、
「特別会計」などの存在の紹介に、
ただただ驚かされていた当時は、
その本にも出てきている「道州制」の正体など、
まったく預かり知りませんでした。
「道州制」の正体どころか、
「新自由主義/市場原理主義」の存在すら、
知りませんでした。
「バラマキ」や「利権開発主義」の横行を
肯定するつもりは、まったくありませんが、
しかし、だからといって、
「利権的開発主義」政策に対して
「市場原理主義/新自由主義」を
対抗策とすればいいか、というと、
それは別の話です。
というのには、
”大切なのは、規制緩和とは、
官僚から市民に権力を移すことではない、
ということを理解することです。
それは、社会のエリート層の集団内での権力移動であり、
個人や市民のコントロールの及ばない、経済エリートと
世界市場の手に、権力を与えることを意味しているのです。
規制緩和は、市民の力を強めるのではなく、
資本と市場を強化するのです。
これこそが、ニュージーランドの経験でした。”
ジェーン・ケルシー女史の警鐘/忠告でも、
確認することができるからです。
話が逸(そ)れましたが、
今日の道州制論の嚆矢(こうし)は、
<民主党>結党時の1998(1996)年よりも
さらに過去の1989年12月だということが、
渡名喜 庸安(となき ようあん)琉球大学教授
「現代道州制論」で、知ることができます。
”今日における道州制論・・・の端緒になったのは、
1989(平成1)年12月の第2次行政改革審議会(第2次行革審)の「国と地方の関係等に関する答申」である。
経済のグローバル化とそれに対応した行財政改革のあり方を
審議していた第2次行革審は、右答申の中で
「都道府県に代わる広域的な行政主体の形成を目指すべきことを
提言していたところであり、
ここに、
経済のグローバル化段階に対応した「国の形のつくりかえ」の一環
としての道州制導入論が、
必ずしも全面には出ていないものの、姿を表すことになる。”
(渡名喜庸安
「現代道州制論――道州制導入の論理と法的課題」
渡名喜庸安・行方久生・晴山一穂(編著)
『「地方主権」と国家・自治体の再編』所収 P.107)
※強調は、引用者
今日的な「道州制」論は、
いまは「生活の党」の小沢一郎代表が、
当時は、異例の若さで自民党幹事長となっていた
海部政権(1989年8月10日~ 1990年2月28日)の下、
第2次行政改革審議会(第2次行革審)による
東西ドイツとして隔てていたベルリンの壁が
壊されたのが1989年11月10日で、
東西ドイツが統一される翌1990年10月3日の時点で、「道州制」論の審議が、すでに出ていたことに、
個人的には驚かされます。
では、
第2次行政改革審議会(第2次行革審)による
「国と地方の関係等に関する答申」(1989年12月)
の内容とは、どういうものだったのでしょうか?
(つづく)
<参考文献>
渡名喜庸安・行方久生・晴山一穂(編著)
「地域主権」と国家・自治体の再編~現代道州制論批判~』
日本評論社
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(※1)○ 1998年6月 民主党
「自民党・橋本内閣の6つの重要政策の誤り」
○ 『「地域主権」と国家・自治体の再編~現代道州制論批判~』
P.15、P.26
<参考関連記事>
○ 「<麻生政権バッシング>と<鳩山政権バッシング>との背景の違い」考○ 自公政権・菅=野田政権の「不公平格差税制」の20年間を象徴する<小泉の発言>!
○ ピエール・ブルデュー「新自由主義は”エイズのようなもの”/征服の武器だ」(『私物化される世界』)
○ 「新自由主義化」の政策措置は、どんなもの?
○ 鎌田實 「中流崩壊」○ 中野剛志『自由貿易の罠』 ~<自由貿易>と<保護主義>それぞれへの誤解、そして再評価・再検討~
○ 「道州制」は”究極の構造改革”!?
○ 「東アジア共同体(構想)」と「道州制」との”相関関係性”
○ 1996年1月、 「グローバル国家」論の登場○ 民主党の”下半身”には残った従来の「急進新自由主義」的性格
○ 「小沢一郎は 何を目指しているのか?」(渡辺 治「政治学入門」)
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憲法改悪反対協働センターニュースより、一部転載します。
http://www.kyodo-center.jp/news/no249/no249.html
4月 8日 No.249
参院憲法審査会開催される 二院制の存在意義について検討
参議院憲法審査会が4月3日(水)午後1時から午後3時30分まで開催されました。審査会では、二院制の存在意義について、参考人(加藤一彦東京経済大学現代法学部教授、加藤秀治郎東洋大学法学部教授)の意見陳述と参考人に対する自由質疑が行なわれました。
■自由質疑は、議員一人たった8分!
はじめに、二人の参考人が15分ずつ意見を述べました。加藤一彦氏は「経済的国力と人口規模に着目した場合、一院制を採用しているのは中国のみ」等と各国の状況と、衆参両院制の意義を説明し、「逆転(ねじれ)国会は表層の問題であって、両院制の本質的問題ではない。憲法の予想の範囲内」と述べました。また、加藤秀冶郎氏は「衆参ねじれで国政がマヒしている、参議院は弱い第二院ではなく、何らかの改革が必要だ」と述べました。
その後、希望する議員の質疑応答合わせて8分間の自由質疑が行われました。一人8分のため、十分なやりとりができない状況。たとえば、日本共産党の井上哲士議員が「一院制では内閣に対する国会のチェック機能が果たせなくなる」「多様な民意を保障する制度としても二院制は大事」と主張し、「全国民を代表する選挙制度」についての質問に対し、それに加藤一彦氏は「全国民の代表者ということを前提に考えれば、比例代表かな」と答え、加藤秀冶郎氏からも回答がありましたが、井上議員は「見解が違うが、時間がないので」と終わらざるを得ない状況でした。
■「憲法学者で首相公選制を支持する人はいない」と参考人
面白かったのは、開会から自分の質問までずっと居眠りしていた維新の会の水戸将史氏が、維新の会の政策である首相公選制について見解を聞いたことに対して二人が回答する場面でした。加藤一彦氏は「選挙で直接選ばれた首相が議会解散権など強力な権限を持つ。これはポピュリズムからファシズムに移行する」「憲法学者で支持する人はいない」と述べるなど、二人とも首相公選制を明確に批判しました。維新の会の政策が真正面から否定されました。 (傍聴:高橋)
翌日4日に、開催された衆議院憲法審査会(第4回目)については、次号で紹介します。
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“女性は戦争への道を許さず、憲法9条を守ります”
~女性アピール全国紙5・3意見広告運動にご協力を!~
憲法改悪が狙われる中、雨宮処凛(作家・活動家)、UA(歌手)、澤地久枝(作家)、竹信三恵子(ジャーナリスト・和光大学教授)、田中優子(法政大学教授)、湯川れい子(音楽評論・作詞)の6氏の呼びかけで「憲法改悪反対、憲法9条を守る女性の声をひろげていこう」と、「憲法9条を守る女性アピール」を発表しました。このアピールへの賛同運動と、新聞意見広告掲載のための賛同募金運動をとりくんでいます。
運動の趣旨をひろげ、意見広告への賛同募金にとりくんでいただくようお願いいたします。
1.賛同金 個人1口 1000円、
団体1口 5000円
2.締め切り 4月20日
(なお、掲載後も受け付けます)
3.申し込み方法
意見広告専用郵便振替口座に振り込んでください。
◆口座番号 00140-5-512930
◆加入者名 9条守る女性アピールの会
4.問い合わせ 事務局:日本婦人団体連合会
◎全労連女性部に直接お問合わせいただくことも可
時代に逆行する共通番号はいらない!4.20集会
受付開始 13:50~
「韓国の住民登録番号制度」上映 14:30~ 報告
●会場 在日本韓国YMCA地下 スペースYホール
(東京・水道橋駅徒歩5分)
●内容
○ビデオ上映
現地取材レポート・韓国の住民登録番号制度
~頻発するプライバシー侵害、情報流出、なりすまし事件
○国会情勢報告
○「共通番号法 民主党案 VS 自民党案」
清水勉(弁護士)
○「共通番号法 ここが問題!」
・「アメリカでは共通番号から分野別番号への流れ」
石村耕治(PIJ代表)
・「情報統制の中の共通番号法
――情報を市民に取り戻すために」
田島泰彦(上智大学)
・「共通番号カードの国内パスポート化で市民生活はどうなる」 黒田充(自治体情報政策研究所)
・「共通番号で医療費抑制・医療産業化が加速する!?」
藤田倫成(神奈川県保険医協会)
●主催4.20集会実行委員会
2013年3月1日、共通番号法案は閣議決定され
国会に提出されてしまいました。
衆院内閣委員会で審議が始まり、
早ければ4月中にも法案成立の危険性が高まっています。
2012年中にも民主党政権において幾度となく
成立の危機に見舞われましたが、
一度も審議されることなく廃案となりました。
ところが今回の自民党政権では、
自公民の3党合意も整っており、
無風状態で成立してしまう危機的状況を迎えています。
今回の自民党の法案は
民主党案に比べて
民間への利用拡大やカードの定義の明確化するなど、
その内容はより問題の多いものとなっています。
このままほとんど議論もなく可決されれば、
番号とカードは必ずや一人歩きをして、
私たちを監視・管理するものとなっていくことでしょう。
番号とカードを導入した韓国の現状は、
私たちの未来を示唆しています。今回、集会の冒頭で、
番号+カードの先進国である韓国の現状を
リアルに伝える
「韓国の住民登録番号 ~頻発するプライバシー侵害、
情報流出、なりすまし事件」を上映します。
提出された共通番号法案を様々な視点から考え、
法案成立を阻止する世論形成の第一弾としていきたい
と考えています。
ぜひともご参加を!
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当面の安田TPP講演日程を
http://luna-organic.org/tpp/event.html にアップしました。
お住まいのお近くの講演がありましたら、
ぜひお知り合いの方にお知らせいただけると幸いです。
よろしくお願いします。
◆安田美絵 仙台講演
日時:4月23日(火)19:00~21:00
場所:仙台市市民活動サポ―トセンター
主催:Office99%連絡先:esm691@gmail.com
◆安田美絵 盛岡講演日時:4月24日(水)10:00~12:00
場所:アイーナ8階804号室B
主催:TPP等と食料・農林水産業・地域経済を考える岩手県民会議事務局:岩手県生協連 電話:019-684-2225
◆安田美絵 品川講演
日程:4月27日(土)
主催:品川母親連絡会主催
◆STOP TPP!!官邸連前アクション
日時:5月7日(火) 18:00~20:00場所:首相官邸前
◆安田美絵 宮崎講演
日程:5月9日(木)14:00~主催:宮崎県民医連
◆TPP参加をとめる!5.25大集会
日程:5月25日(土)主催:STOP TPP!!市民アクション
場所:芝公園
◆安田美絵 那須塩原講演
日程:6月2日(日)
主催:栃木県母親大会
◆安田美絵 熊本講演
日程:6月9日(日)
主催:熊本有機農業研究会
◆安田美絵 広島講演
日程:6月23日(日)