”新しい”「刑罰政策」の二つの役割<日本版プラン・メキシコへの策動(9)>~ |   「生きる権利、生きる自由、いのち」が危ない!

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徳冨蘆花「謀叛論」を再発見してたら、
「ソクラテスの弁明」が、なぜ好きなのか、最近になって納得し始めた今日この頃です。


前回のグログ記事までにおいては、
新自由主義」政策により、
経済や雇用面で、
中流階級が、”底辺”や”貧困層に追いやられるが、
しかし、同じく「新自由主義」政策ならではの
小さな政府により、
社会保障・福祉削減・制限化されて、
貧困層〉が、貧困に喘(あえ)
そして「軽犯罪化」や「社会の不安定化」が
増大してしまうことを、まず見てきました。

そうした社会不安定化」の根本原因は、
そうした「社会不安定化」をもたらした
新自由主義」であるにもかかわらず、
それを是認したまま不問に付したまま
貧困層〉や〈底辺層〉に対する
徹底的な取締化」と「投獄化政策
”新自由主義”路線の政府
採用すること
――しかも、《底辺層狩り》としての、
その新しい刑罰化政策を正当化するための
刑罰化理論」が、
ネオコン・シンクタンク御用学者の手で生み出され、
そして捏造的扇動操作でもって、
世間的に普及されてしまう――、
さらに、「新自由主義」政策によりもたらされた
社会の荒廃」や「社会の不安定化」で、
ヨーロッパでは
有色人種の労働者層〉や〈移民〉が、
そしてアメリカでは特に〈アフリカ系アメリカ人〉が、
ネオコン・シンクタンク発明した「刑罰理論」〉と、
〈その「刑罰理論」が、まるで正しいかのように
その裏付けデータを、どんどん生み出してくれる
差別的な行使での「差別的刑罰化投獄化」行政の機能〉と、
御用メディア〉による扇動と、
御用政治家〉による「問題のすり替え」および
票集めマイク・パフォーマンス」とにより、
社会不安のシンボル原因」として、
槍玉にあげられ吊るし上げられてしまう
という点も押さえました。


その事から、そうした動きをみると、
社会(経済・雇用状況もふくむ)構造変容」と
刑罰制度変容/変貌」とが、
連動・相関していることも見ました。
――たとえば、
非正規雇用が増加し、多くの人々が貧困に陥り
景気が回復しても
生存権を脅かされている人の数が増加したこと

また眩暈(めまい)がするほどに格差が拡大した結果
貧困地区に追いやられる人が増加したり、犯罪率が上昇したこと
さらには公共機関が弱体化したことなどは、
[「ネオリベ政策」や「小さな政府」を支持する者の口からは]
ほとんど論じられないのである。”(P.71)――

ところが、

① (〈
貧困層〉、〈有色人種〉や〈黒人層
スケープゴート犠牲・生贄として吊るし上げる
そうした新しい刑罰理論および刑罰政策
社会不安定化」を
新自由主義」政策が
もたらした
事へ抜本的変更
回避させるものとして機能する、
ばかりでなく
② じつは、その”新しい刑罰政策の機能により
底辺層〉や〈マイノリティ〉ばかりか、
大衆全体〉の
雇用融解」や「雇用不安定化
までにも悪影響波及してしまう
、という創出性・能動性を、以降において見ていこう、という訳です。


さて、「新自由主義政策路線に変更するので、
当然に「福祉国家放棄する事になります

そして「福祉国家」に代わって
新自由主義」政策を補完する刑罰政策」による、
刑罰国家」化軽犯罪の徹底取締化路線に、
政府が変更する事になりました。


ところが、アメリカの場合、
貧困層〉や〈黒人層
そして「軽犯罪」や「風紀紊乱(びんらん)」を、
徹底的に取り締まり投獄化するとなると、
そうした変化に伴い
刑罰制度」や「監獄政策
大きく変容させられる事になるのでした。


ロイック・ヴァカン教授いわく、
刑罰制度の肥大化の問題である。
近年のアメリカ社会の下層には、
社会保障制度(セーフティー・ネット)の欠陥
埋め合わせるために
ますます網の目の細かい警察刑罰の監視網
(ドラグ・ネット)が張り巡らされるようになった。
このようなもの要請されるのは
社会国家意図的な縮小刑罰国家拡大が、
不可分の関係にあるからである。
前者社会国家収縮衰退は、
後者刑罰国家肥大化空前の成功を、
直接的かつ必然的な帰結として伴うのである”
(P.74)


その「刑罰制度の肥大化」に伴い、
刑罰制度」が具体的に、
つぎのような大きな変貌が見られたのでした。



〇 社会全体に張り巡らされる
徹底的な取り締まり」と「監視」の
(IT化/犯罪者個人情報のデータベース化)

〇 刑務所人口爆発的な増大
(軽犯罪化への徹底的な取締りからくる)

〇 刑務所/監獄の”劇的な増加
――「小さな政府」路線で唯一許された聖域
=「刑罰の大きな政府――

〇 刑務所のビジネス化
 刑務所ビジネスの発展


変貌させられる事となる、新しい「刑罰政策」が、
社会全般への「雇用融解」や「雇用不安定化」に
悪影響波及を及ぼしてしまうのは、
上に列挙した内の、どれでしょうか?


文字数や紙幅の都合もあり、
今回は、ここで区切りたいと思います。




関連記事

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〇 「新自由主義化」の政策措置は、どんなもの?
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〇 <自民党/維新の会/みんなの党>「9条改憲」および「軍事ファシズムへの回帰」!?

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ホームページにタウンミーティングのページを
追加しました。
http://project99.jp/?page_id=3595

「タウンミーティング申し込みフォーム」も
あります。
http://project99.jp/?page_id=3633

ぜひ皆さん、
タウンミーティングを開いてください。

講師料、交通費などは必要ありません。
日本全国どこでも行きます。

よろしくお願いします!
   安部

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http://project99.jp/
https://twitter.com/#!/project99jp

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「共通番号制学習会」in大阪、兵庫、愛知
の御案内


学習会講師:白石孝さん
(反住基ネット連絡会、プライバシー・アクション)

〇 <大阪> 10月20日(土) 13:30-16:00
(場所) 大阪市北区「豊崎東会館」
(地下鉄天神橋筋6丁目)
※ 連絡先は、草加氏へ
(090-3975ー3673)

〇 <兵庫県 西宮> 10月21日(日)
13:30-16:00
西宮市男女共学参画センター・ウェーブ411学習室
(阪急西宮北口)
※連絡先は、「現代を問う会」折口氏へ
(0798-52-9157)

〇 <名古屋> 11月25日(日)
13:30-16:00

愛知県芸術文化センター12F 
(栄駅)
※連絡先は
「住基ネット反対運動を進める会・東海」さんへ
(052-759-4980)

※ いずれの会場でも、
関連書籍の割引販売も行われるようです。

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※ ショウさんの情報提供コメントを転載させていただきました。

”重要な署名等の案件ばかりで
場違いかもしれませんができましたら
コメント欄の隅にでも置かせてください。

人権侵害救済法案の廃案を訴える
 日本国民の会 公式WEBサイト

この度、当会は人権救済法案の反対を訴える為、
請願署名活動を開始します。
衆議院議員・城内実先生を筆頭に、
法案反対の先生方に紹介議員になって頂き、
今秋の臨時国会冒頭に請願書と
みなさまからの署名を国会に提出致します。
つきましては、みなさまからの署名のご協力、是非ともお願い申し上げます。
平成24年 9月21日(金)~

 平成24年10月31日(月)(締切日を延長しました)

http://jinkenhouanhaianproject.web.fc2.com/

衆議院及び参議院のそれぞれの請願書の用紙や閣僚の連絡先等、サイトで記載されていますが長くなりますので省略します。

※転載者コメント:「人権擁護法案」や「人権侵害救済法案」には反対だが、しかし「共謀罪」や
「<公の秩序国の方針)>の下では言論や集会・結社の自由を奪うことが出来る『自民党憲法改正草案』」、
TPP」に賛成・積極的って、
どういう思考回路をしているのだろうか
個人的には、人気稼ぎにしか映らない
<安倍晋三>一派