映画と恋とウディ・アレン

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映画と恋とウディ・アレン 完全版 [DVD]/ウディ・アレン,ペネロペ・クルス,スカーレット・ヨハンソン
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ほぼ年に1本、映画を作り続けてきたウディ・アレン監督。幼少期から青年時代、監督デビューを果たしてからの軌跡を、"アニー・ホール"や"ミッドナイト・イン・パリ"などの撮影エピソード、彼自身や、ペネロペ・クルス、ショーン・ペン、ナオミ・ワッツなど各作品のキャスト、関係者たちへのインタビューを織り交ぜながら描くドキュメンタリー。

基本的には、ウディ・アレンという人について、彼の映画作品について、うまく整理して伝えている作品だと思います。ウディ・アレンについてあまり知識のない人が見ても分かりやすい内容になっていると思いますし、色々と知っていても納得できる作品なのではないかと思います。作中でも指摘されていますが、実に多作な映画監督ですから、さすがに、全作品の解説と裏話というわけにはいかないのでしょうけれど、主だった作品のあれこれが語られていて、ウディ・アレン作品のカタログとしてもよくできていると思います。

映画に関わるようになる前のスタンダップ・コメディアン時代の映像など、あまり目にする機会がないような映像も取り入れられているのも嬉しいところ。過去の作品の映像も数多く取り上げられていますが、そのバランスもよく、実に幅広い作品を生み出してきていることが伝わってきます。特に、観たことがある作品の映像は、その時に感じたことなどを想い出しながら懐かしく観ることができました。

錚々たる俳優陣が登場し、異口同音に「アレンを喜ばせたくて一生懸命演技した」と語るのも印象的です。恐らく、とても魅力的な人で、多くの人に魅力的に映る要素を持っているのでしょう。映画監督として、個々の俳優の個性を上手く引き出す才能に恵まれていたようですし、自分の考えを押し付ける強引さもなかったようですし、褒め上手だったようですし、俳優としては一緒に仕事して気持ちよくいられ、自分の良い部分を見出してもらえて、結構、それが性に繋がったりとなれば、それも当然かもしれません。そして、そうした彼の才能は、当然、男性として女たちを惹き付けるわけで...。モテる理由が分かるような気がします。

邦題の通り、恋多きウディ・アレンらしく、ロマンスについても語られています。まぁ、さすがにかつての恋人、ミア・ファローの養女、スン=イー関連のことについては、少々、語り口が重いというか、それぞれが慎重に言葉を選んで話している印象を受けました。ウディ・アレン作品を彩る一人であるミア・ファローも、出演作の映像のみで、インタビュー映像はありませんでしたし...。まぁ、それでも、最近のことで、多くの人が知る問題だし、何といっても、スン=イーとは結婚しているのですから、スルーというわけにはいかなかったのでしょう。そして、他にも、様々な女性(多くの場合、より若い女性)と浮名を流したウディ・アレンならではのあれこれも盛り込まれています。

それ以上に気になったのは、今回に限ったことではありませんが、これまで通り"What's Up. Tiger Lilly?"について、一切、触れられていなかったというか、完全にないことにされていたこと。本当は、こちらが初監督作品のはずですが、"泥棒野郎"が初監督作品のように語られていました。

スン=イーについては、これが限界かなぁと思いますし、スルーしなかったこと自体を評価すべきなのだろうと思います。けれど、"What's Up. Tiger Lilly?"については、折角のこんな機会なのですから、きちんと語って欲しい気がしました。(実は、その件について、ちょっとばかり期待しながら観たのですが...。)

これだけ、ウディ・アレンについてあれこれ語られた中、隠された"不都合な真実"については、隠されたがゆえに浮かび上がってくるものも感じたりはしますが、それも含めて、ウディ・アレンについて知りたい時にお役立ち度の高い一本だと思います。


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殿、利息でござる

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実話を元にした作品。磯田道史による「無私の日本人」の一編「穀田屋十三郎」が原作となっています。原作は以前読みました。

江戸中期、仙台藩の小さな宿場町、吉岡宿では、財政の逼迫した仙台藩が領民に重税を課したことで破産や夜逃げが続出し、人口が減っていました。町の将来を憂えた商人、穀田屋十三郎と同志たちは、藩に金を貸し付け毎年の利息を住民に配る"宿場救済計画"を考えつきます。町の存続を図るため、彼らは私財を投げ打ち...。

民から搾り取ることしか考えないお上と、その中で、何とか生き延びる方法を工夫しようとする民。この構造は、相変わらずなのだと哀しくもなりますが、それをどうしようもないことと嘆くだけでなく、創意工夫と努力によって状況を改善することができるのだと、そして、過去に、その難題を成し遂げた人々がいたのだと、本作は伝えてくれます。

計画を思いつく過程については、少々、簡単に描きすぎた感じもしましたが、全体のバランスを考えると仕方のないところかとも思います。ただ"恐れ多くも百姓が殿様にお金を貸して利息を取る"という大それたことを実現させるための工夫の部分について、ナレーションで触れていてくれたら、もっと、彼らの凄さが伝わってきたのでないかとも思います。

ときは、あんなにつけで飲み食いする客ばかりで、どうやって店を支えていたのかとか、貧しくて夜逃げする人が後を絶たない町の割には荒れ果てた感じが薄く綺麗な感じだったりとか、小さな町の中で大声でしゃべり過ぎなのに、今更、秘密裏に周囲に知られないように奥ゆかしくというルールを作ったりとか、違和感がある部分もありましたが、実話ならではの力も感じられ、物語の世界に引き込まれました。

殿様の重村公は、15歳で藩主になったそうで、本作でも語られていたように薩摩藩主、島津重豪への対抗意識で官位を上げるための浪費で、就任前年の宝暦の大飢饉などにより悪化していた藩の財政をさらに悪化させ、重税で民を苦しめ、藩の人事でも何かと揉め事を起こした人物。和歌に熱心だったり教養豊かな人物ではあったそうですが、名君という人ではなかったようです。羽生結玄が演じた重村公、史実より良いお殿様な雰囲気がしましたが、若くしてトップに立ったお坊ちゃまならではのおっとりとした不遜さが巧く出ていたと思います。

コミカルな場面を織り交ぜつつ、自分のことを顧みず、人々のために尽くす十三郎たちの姿には胸を打たれるものがありましたし、大きな正義を行いつつ、あくまでも密やかに目立たないようにという態度を貫くところも見事。こうした場合、とかく起こりがちな正義の暴走を上手く抑えた点にも感銘を受けました。十三郎が浅野屋から穀田屋に養子に出された理由なども泣かされます。

こうした史実を知るためだけにでも、一度は観ておきたい作品だと思います。映画作品としても楽しめる作品だと思います。


公式サイト
http://tono-gozaru.jp/


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アクトレス~女たちの舞台~

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アクトレス ~女たちの舞台~ [DVD]/ジュリエット・ビノシュ,クリステン・スチュワート,クロエ・グレース・モレッツ
¥4,104
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大物女優マリアは、個人秘書のヴァレンティンに支えられながら、日々、仕事に励んでいました。そんなある日、20年前、彼女の出世作となった舞台"マローヤのヘビ"のリメイク版への出演オファーがあります。しかし、マリアに求められた役柄はかつて演じた20歳の主人公、シグリッドではなく、シグリッドに翻弄され自殺する40歳の会社経営者、ヘレナ。シグリッド役には、ハリウッド映画で活躍する19歳の女優、ジョアン・エリスがキャスティングされていて...。

マリアとヴァレンティンの関係が印象的です。マリアの仕事がスムーズに進むように様々な調整をし、練習の相手をし、精神面でのフォローもし、時には、意見もし...。シグリッドとヘレナの関係のある部分が、ヴァレンティンとマリアの関係に重なり、また、リメイク版のシグリッドを演じることになるジョアンとマリアの関係に重なります。途中で、シグリッドの立場にある者がヴァレンティンからジョアンに代わるのですが、この交代がちょっとぎくしゃくした感じもしました。ただ、シグリッド的な位置の人物を2人配したことで、マリアの苦悩がより立体的に深みをもって表現されたようにも思えました。

実際問題、勿論、若さだけでやっていける程、世の中は甘くありませんが、それでも、若さは様々な場面で武器になることがあります。若さを善きものと受け止める人は多いですし、何とか若さを保とう、少しでも老いを遠ざけようと努力することは基本的によいことと受け止められています。そして、老いを自覚することは、多くの人にとってショッキングなこと。マリアは女優です。年齢を重ねてこそ出せる味わいがあるとはいえ、やはり、普通よりもずっと若さが重視される立場にあるワケで、老いに対する恐怖は強いのでしょう。

20年振りの上演となれば、キャスティングが変わるのも当然と思ったりもしますが、"放浪記"の舞台版は、森光子が1961年10月から2009年5月までの47年半以上、林芙美子の役を演じ続けたわけで、マリアがジグリッド役に未練を残したのも無理からぬところかもしれません。

マリア役のジュリエット・ビノシュ、ヴァレンティン役のクリステン・スチュワート、ジョアン役のクロエ・グレース・モレッツ。ジュリエット・ビノシュは、ちょっとした表情の動きでマリアの心情の変化を繊細に表現していますし、クロエ・グレース・モレッツは、まさにこれから大輪の花を咲かせようとしている若手女優の勢いと輝きを見せてくれています。そして、何よりも、クリステン・スチュワートのマリアを見つめる冷静な視線と愛憎入り混じった感情が切実に伝わってきて物語に深みが感じられました。いずれも見事な演技だと思います。それぞれの役どころが、個々の人生(だと一般にイメージされるもの)が重なることもあり、リアリティが感じられました。

ラストも、やや唐突な感じもしましたが、迷いを振り切り、新たな気持ちで舞台に臨もうとするマリアの凛とした姿が胸に沁みました。若さは大きな魅力だけれど、年齢を重ねることで初めて得られる若さに負けない力があるのだと思わせてくれるラストだったと思います。

観ておいて損はない作品だと思います。


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海よりもまだ深く

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15年前に1度だけ文学賞を受賞したことのある良多は、"小説のための取材"と理由を付けて探偵事務所で働いていました。金銭にだらしなく、離婚した元妻の響子に対しても、息子、真悟の養育費を約束通り払うことができずにいます。そして、金に困ると母、淑子を訪ね、タンスなどを探る始末。また、良多は響子に気持ちを残しており、彼女に恋人ができたとにショックを受けていました。ある日、良多が真悟を淑子(樹木希林)の家に連れて行き、響子が迎えに行きますが、台風のために帰れなくなり...。

とかく、人生は思うに任せないもの。ごく少数の才能と環境とタイミングと運に恵まれた人以外は、こんなはずじゃなかった人生を歩んでいるのではないでしょうか。どこかで何かを間違えたのかもしれませんし、どうしようもなく方向がズレてしまったのかもしれません。

1度の文学賞以外は鳴かず飛ばずな良多はもちろん、息子がダメダメになった淑子も、結婚相手がしっかりしてくれなかった響子も、両親が離婚した真悟も、その他の人々も、どこかに、思うようにならなかった人生を抱えています。そして、思うようにならないことへの諦念が、彼らの優しさを生み出しているのかもしれません。

ダメダメな良多に対し、周囲は温かいです。母の淑子は"馬鹿な子ほど可愛い"感じですが、姉の千奈津も厳しいことを言いながらもユーモアをもって接しているし、響子もどこかで彼を赦し受け入れています。彼を雇う探偵事務所の所長も彼の問題行動に気付きながらクビにはしないし、編集者もあれこれ気遣っているし、探偵事務所の後輩も返して貰える当てのないお金を"貸して"います。

いい加減で、自分のミスや負い目を誤魔化すためには嘘もつくし、お金にも約束事についてもだらしない。けれど、そんな良多も、真悟に対しては一生懸命だったり、ちょっとイイヤツな面を見せてくれたりして、どことなく憎めないヤツだったりします。

夫が普通に働いてくれていれば淑子はもう少し良い家で生活できていたはずだし、子どもたちが自立してくれれば、息子にタンス預金を狙われたり、娘に子どもの習い事の費用をせびられたりなんてこともなかったでしょう。年金生活で、子どもたちの経済状況を心配しなければならない生活というのも寂しいものでしょう。(もっとも、基本、終身雇用で右肩上がりの世代と今の若者では経済力に差が出るのも仕方ないでしょうし、比較的恵まれている高齢者の年金を貧しい若者が支えているという現在の構造を考えれば、子どもや孫が年金生活の高齢者にたかるというのは、制度の問題に対する個人的な修正と言えなくもなかったり...。)

けれど、望んでいたものとは全く違った道を歩んでしまったとしても、それでも、人は幸せになれるのだと示している作品です。昔、想像した未来にはいなくても、今の自分を受け入れることができれば、幸せを感じることができる。そして、もし、諦められず、夢を追い続けるのだとしても、未だに夢を叶えられず追っている自分を認めることができれば、幸せになれるのかもしれません。それを示したことで、本作は、気持ちよくみ終えることができる作品となっているのでしょう。

あまり説明は多くありませんが、登場人物たちの遣り取りから人間関係が理解できますし、淡々とした描写の中にも、個々の心情の変化が丁寧に積み上げられ、物語に良い味わいを加えていると思います。

ラスト、良多は、自分の力で自分なりにきちんと稼いでいく覚悟を決めたと解釈したのですが、どうでしょう?養育費の支払いについては大丈夫だと言っていますが、そこは「頑張る」とか「一部だけでもきちんと払う」といった回答の方が、良多の真剣さを感じられたような気がするのですが...。それとも、結局、また同じことを繰り返すということだったのでしょうか?

静かで地味ですが、所々にユーモラスなやり取りが散りばめられ、力のある演技陣が見事な間とテンポでそれらしい雰囲気を生み出し、不思議と余韻の残る作品となっています。


公式サイト
http://gaga.ne.jp/umiyorimo/


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ファブリックの女王

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フィンランドのファッションブランド、マリメッコ(Marimekko)の創業者、アルミ・ラティアの半生を描いた作品。

戦争で工房と兄弟を失くしたアルミは、夫ヴィリヨが買収したオイルプリント会社で勤務し始めます。1951年、彼女は綿のファブリックにカラフルなプリントを用いることを考案し、マリメッコという新会社を立ち上げます全財産を投じて行なったファッションショーは大成功。カラフルで斬新なデザインのファブリックや、女性をレースやコルセットから解放したドレスは大人気となり、事業は軌道に乗り始めますが...。

マリメッコは今年、創業65年となります。1979年にアルミが死去、1985年にはフィンランドの企業、アメル・グループに買収され、低迷します。その後、1991年にキルスティ・パーッカネンが率いるワーキデアにより再び買収され、CEOに就任したパーッカネンの下で再建を果たします。2002年、ヘルシンキ証券取引所に株式上場。日本にもデパートの中に入っている店舗も含め、30店程度の店舗があります。洋服を買ったことはないのですが、ポーチなどの小物を数点を日常的に使っています。

冒頭では、アルミの半生が作中でアルミを演じる女優、ミンナ・ハープキュラにより語られます。そして、所々で、ミンナや演出家などにより解説が加えられます。"劇中劇"の形を取るのですが、まるで、ミンナの役作りを見せられているような感じがします。ミンナと一緒にアルミの生涯について学んでいくような形になっています。

なかなか印象的な手法ではあるのですが、ミンナの思考が言葉として語られる場面が多く、映画作品としても面白さが削がれてしまったのは残念。

アルミの振れ幅の大きさが衝撃的なレベルに印象的です。このようなタイプの人が経営者な会社が潰れず次代に引き継がれたということが信じ難いレベルです。余程、しっかりとした人が右腕として存在し、アルミを巧くコントロールしていたのでしょうか。

本作では、マリメッコのシンボルともいえるケシの花のデザインは登場しません。アルミは、デザイナーたちに自由に図柄を描くよう伝えたそうですが、一つだけ、花は描かないようにと条件を付けたそうです。けれど、その中で自身の完成を貫き、"ウニッコ柄"を生み出したのが、マリメッコの代表的デザイナー、マイヤ・イソラ。本作でも、メリヤス地のボーダー柄に拒否感を示しながらも、「よく売れている」との言葉にあっさりと受け入れるシーンがあります。独裁者的な存在にも見えますが、自分の想いを抑えても周囲の意見を取り入れる柔軟さも持ち合わせていたということなのでしょう。

アルミは、あまりに不安定で強烈なキャラクターに見受けられますが、ファッションの概念を変え、男社会に女性たちの力で殴り込んで行くには、これくらいの激しさが必要だったのかもしれません。

映画作品としてはあまり面白いとは思えませんでしたが、マリメッコの商品のイメージとはちょっと違った雰囲気の物語でしたが、アルミとマリメッコについて知ることができたのは良かったです。


公式サイト
http://q-fabric.com/


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早稲田界隈

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早稲田です。大学の街で、若者率高いです。"都の西北"つまり、早稲田自体はあまり都会ではなかったというか、ちょっと否かな感じだったわけですが、今は、すっかり都会。23区内、それも、新宿区ですし...。けれど、都電が残っていたりして昭和な雰囲気も残す街です。


穴八幡宮

かなり立派な感じの神社です。1945年の東京大空襲で建物の多くを焼失し、その後、1961年に本殿の再建工事を開始しています。現在、境内全体を古書に基づいて再建中とのことで、工事をしていました。社殿は新しい感じでしたが、1775年奉納の古い狛犬も置かれ、境内の木々も樹齢の高そうなものが多く、歴史が感じられます。

冬至から節分の間に受けられる"一陽来復"のお守りが有名。その時期ではないのですが、参拝客は多かったです。

放生寺、日本基督教団早稲田教会と隣接していて、仏教、神道、キリスト教が共存する一角となっています。

東京都神社庁公式サイト
http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/syoukai/18_shinjuku/18001.html


水稲荷神社

都電の面影橋の駅のある道路から入っていくと、駐車場の間を抜けていくような感じになるのですが、境内に入ると、木々に囲まれた静かな緑の空間が広がっています。社務所は無人のようでしたが、祈祷などの希望者は神職の自宅に連絡するようにとの貼り紙がしてあり、神職さんのご自宅への行き方が示されていました。早稲田大学や関係の学校への合格祈願をしていただけるようです。この辺りは土地柄ですね。御朱印は対応していないとのこと。

公式サイト
http://mizuinari.net/


tsubame

ちょっと一服したいと思い、通りかかったカフェに入ってみました。広めの店内には、ゆったりとした間隔でテーブルとイスが並べられています。木のテーブルとイスが基本ですが、ソファ席もあったり。レジの近くには雑貨が置かれたスペースもあります。通りに面した部分はガラス張りになっていて自然光が入って明るく開放感のある席になっていました。

りんごのケーキと紅茶をいただきました。りんごのケーキは素朴な感じの外見と味。密度の高い重量感のある食感でしたが、味は良かったです。紅茶にはミルクをつけてもらったのですが、牛乳ではなく、コーヒーフレッシュだったのが残念。

一人でもフラッと入れる居心地の良い空間でした。あまり混んでいませんでしたし、ゆったりと読書などしながら過ごすにもよいかも。

食べログの記事
http://tabelog.com/tokyo/A1305/A130504/13109464/


諏訪神社

地味な感じですが、立派な雰囲気の神社でした。約1200年の歴史を持つ古い神社だそうですが、1974年から1980年にかけて新築工事が行われていて、社殿は新しい感じがします。官幣社ではないのに、菊の紋?と思ったら、明治天皇が立ち寄ったことから、社殿に付けられたとのこと。鉄筋コンクリートの社殿は、少々、趣に欠けますが、かなりの樹齢と思われる御神木もあり、歴史の長さや由緒正しい感じが漂います。

http://sinjukusuwa.jp/index.html


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岸辺の旅

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岸辺の旅 [DVD]/深津絵里,浅野忠信,小松政夫
¥5,076
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湯本香樹実の小説を映画化した作品。原作は未読です。

3年間、行方が分からなくなっていた優介が突然帰ってきて、妻の瑞希を旅に誘います。それは優介が世話になっていた人々を訪ねる旅で、旅を続ける中で、瑞希は優介への深い愛情を再確認することになります。やがて、優介が突然姿を現した理由、彼が瑞希に伝えたかったことが明らかになり...。

タイトルの岸辺は"彼岸"、"此岸"のそれぞれの"岸辺"を意味するのでしょう。冒頭で、3年振りに瑞希の前に姿を見せた優介の"俺、死んだよ"というセリフ。さて、優介は幽霊なのか、それとも、"死んだことになっているけれど本当は生きている人間"なのか...。

2人は優介のこれまでを振り返る旅をしながら、互いをより理解しあうようになります。きちんと区切りをつけるためには、まず、死に至るまでの優介を知ることから始める必要があるということなのでしょう。確かに、同じ家で生活を共にする家族のことというのは、分かっているようで意外に分からなかったりするもの。第三者から聞かされたエピソードにより、家族の新しい面を知るということも珍しくはありません。家族だからという甘えもあったりすると、互いに、自分のことを相手にきちんと伝えようという努力をしなかったりするものかもしれません。

死んだ人間がどうなるのかとか、"死者の魂の行方"などについては、色々な考え方や願望があるのでしょうし、本当のところどうなのかは、生きている者が経験できないこと(臨死体験と本当に死ぬのはやはり違うことなのでしょうし)で、それを実体験として語れる人はいないわけです。けれど、親しい人、愛する人、頼りにしている人に死なれるというのは、多かれ少なかれあることでしょう。その時、遺された者は、大切な人の死にどう向き合い、乗り越えていくのか...。恐らく、多くの宗教が人の死に関する儀式を行うのも、"死に向き合い乗り越える"ことへの支援を求められるからなのでしょう。

本作で描かれる旅も、瑞希にとっては優介の死を受け入れるための儀式ということになるのでしょう。旅の中で、これまで瑞希の知らなかった第三者から見える優介の姿も知るようになります。本作を観ていて、自分自身と家族の関係なども考えさせられたりしました。

"彼岸"と"此岸"の境が曖昧に描かれ、徐々に瑞希が優介の世界に引き込まれてしまうのではないかと思ってしまいましたが、瑞希はこの世に留まります。"あの世に行った者が見守ってくれている。あの世で待っていてくれる。"という思いが、遺された者を支える力となるのでしょう。

優介登場前の瑞希の生活に現実感がなく、優介登場以降との差が感じられませんでした。優介の登場により、瑞希の日々に変化した感じがあった方がよかったのではないかとも思います。それ程、人気のあるピアノの先生でもないようで、優介の死が曖昧な以上、保険金などもないでしょうし、どうやってあの生活を維持していたのか?霞を食べて生きていたような感じがどうも、非現実的で...。そんな彼女だから、優介の登場に驚いた様子も、旅に出ることへの抵抗もなかったのかもしれませんが...。

優介の浮気相手、朋子役の蒼井優。ごく短い時間の登場でしたが、きついセリフの後の笑顔が怖くて強く印象を残しています。瑞希を演じた深津絵里も幸薄い感じがとても作品の雰囲気に合っていて良かったです。

何故、2人が訪ねる相手があの人たちだったのかというのは明確にはされていませんし、"先生"と呼ばれた優介の"授業"はたいして面白いとも工夫されているとも思えなかったし、気になる部分もありましたが、"大切な人の死"という避けられない問題に向き合う物語として心に沁みる作品になっていたと思います。


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ギャラクシー街道

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ギャラクシー街道 DVD スタンダード・エディション/ポニーキャニオン
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西暦2265年。木星と土星の間に浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人工居住区)"うず潮"。そこと地球を結ぶスペース幹線道路"ルート246666"は"ギャラクシー街道"と呼ばれ、かつては、交通量が多く、沿道には多くの飲食店が並んでいました。けれど、開通して150年を経て、老朽化が著しく、閉鎖されるとの噂も出ていました。街道の中央にひっそりと佇む、小さなハンバーガーショップ"サンドサンドバーガー コスモ店"には、スペース警備隊、スペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦、スペースドクター、スペース役人、スペースシンガーなど様々な人がやってきて...。

ギャグ満載なのですが、笑えません。コメディ作品だということを知っていて観るので、笑う気満々なのですが、どうも、うまく笑いに乗せてもらえないというか...。予告で肝心なところを観てしまっているせいなのかもしれませんが、タイミングやテンポや間の問題もあるような...。予告で面白い部分を凝縮し、テンポよく観ることができたので、それに比べてダラダラした印象を受けてしまったのかもしれません。

宇宙という舞台設定も、今一つ生かせていません。様々な異星人が登場しますが、個々のキャラクターの作り込みも甘くて、これなら、おバカな高校生や大学生を登場人物にし、彼らがたむろする場所を舞台にした方が素直に面白さを味わえたかもしれません。

予告編くらいの感じに内容を凝縮させて、ドリフのコント的に舞台で上演したら、笑える作品になったのかもしれません。

くだらないこと、特に下ネタで人を笑わせることって、キャラクターの作り込み、状況の設定、間の取り方等々、色々と計算をしなければならなくて、多分、とっても難しいことなんですよね。本作を観ると、ドリフのコントなど、相当に綿密に計算されて作り込まれていたのだと改めて実感させられました。

キャスティングも意外性を狙った雰囲気が前面に出ていて嫌味な感じがします。所謂"ビッグネーム"な方々が揃えられているのですが、折角の実力のある演技陣が生かされていないのも勿体ないです。

観るにしても、安くなってからのレンタルで十分かと...。


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宮城県女川町では、2011年3月11日、東日本大震災による津波で住民の約1割が犠牲となり、大半の人々が家を失いました。4年後の2015年3月、"女川町復幸祭"には多くの客たちが訪れました。女川町復興の最初の力となったのは、中東の国、カタールからの資金援助によって建設された冷凍・冷蔵倉庫"マスカー"でした。女川町の復興の様子を追ったドキュメンタリー作品です。

あの時、職場にいたのですが、かなりの揺れがあり、ニュースで状況を確認しようとTVのスイッチを入れました。しばらくしてTVが映し出したのは大きな津波の映像。細かい部分まで鮮明には見えませんでしたが、かなりの数の人が飲み込まれていることは伝わってきて、けれど、画面のこちら側からは何もできないもどかしさと目前で多数の犠牲者を出す大きな悲劇が起こっていることへの愕然とした思いは、未だに忘れることができません。

直接の知り合いに犠牲者がいなかった私にとっても、相当に衝撃的な出来事だったわけで、自分自身や親しい人が被害者となった人であれば、尚更のこと。「前向きに」とか「立ち直ろう」とか、言うことは簡単ですが、当事者にとっては、大きな困難が伴うもの。多くのものを失った状態の中から町を埋め尽くす瓦礫を片付け、新たな生活の場を築き上げるというのは、生半可なことではありません。

"マスカー"の本格操業開始が2012年10月。その後に本作の製作が企画され、撮影が開始され、女川駅前商業施設エリア"プロムナード"が本格開業した2015年12月までが記録されています。

女川原発のことについても取り上げられています。基本的には、再稼働のメリットを強調する方に傾いていたような印象は受けました。過去の津波についてもきちんと調査したうえで安全に設計されていることも語られています。女川原発に助けられた人々がいたことは間違いない事実ですし、「女川原発はきちんと対策がされていたから大丈夫だったけれど、福島はそうでなかった。」ということでもないのでしょうけれど、一方で、今もなお福島原発の問題が解決の糸口さえ見いだせない状況にある中、この取り上げ方には疑問も感じました。まぁ、本作のテーマを考えれば、これ以上、原発の問題を追及するのもヘンな気がしますので、作品全体のバランスを考えれば、ベストな取り上げ方だったかもしれませんが...。

全体に綺麗に描かれ過ぎている感じもしますが、この先の復興に向けて気持ちを盛り上げてくれる内容になっています。復興に向かう人々が勇気づけられるような、そこに関わる人々が自身と故郷を誇りに思えるような作品と言えるのではないでしょうか。

TVのドキュメンタリーでも十分な内容だったかとも思いますが、"祭り"の盛り上がりを実感するには、映画館のスクリーンで観たい作品と言えるかもしれません。

日本に住む以上、私たちにも、大地震の被害者となる可能性があります。自分自身のこととして地震などの自然災害について考えるためにも、一度は観ておきたい作品だと思います。

ただ、これは本作とはまた別の問題かもしれませんが、この先の課題も沢山あります。女川駅前のプロムナードにしても、人口6000人の町で、あれだけの商業施設を支えることができるのかどうか...。勿論、観光客を見込んでという部分もあるのでしょうけれど、継続的に利益を上げてテンポの経営を安定させていくというのは大変なことでしょう。地震だけでなく自然災害の多い日本。激甚災害からどう復興するか、その良い一例となることで、他の自治体にとって学ぶべきことの多い場ということで人々を引き付ける可能性もあるのかもしれません。

本作を観ても、住宅地の完成はまだ先の様子。仮設住宅がその役割を終え、住宅地が整えられる時、本作の続編を観ることができたら、嬉しいです。


公式サイト
http://onagawamovie.com/


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I Love スヌーピー THE PEANUTS MOVIE

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I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE [DVD]/ノア・シュナップ,ビル・メレンデス,フランチェスカ・カパルディ
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チャールズ・シュルツによる名作コミックを映画化した作品。原作は、一部ですが読んでいます。

何をやっても上手くいかないチャーリー・ブラウンは、いつも周囲にからかわれ、飼い犬で親友のスヌーピーにもあきれられる始末。そんなチャーリーは転校してきた赤毛の女の子に一目惚れしますが、勇気を出せず、話し掛けることもできません。一方、空想が好きなスヌーピーはパイロットに成り切って大空で大冒険を繰り広げ、かわいいパリジェンヌとデートを楽しみますが...。

結構、哲学的な味わいのあり、少々、ビターな感じがする原作に比べ、やや、お子様向けに甘く仕上げられた印象を受けましたが、基本的な世界観や雰囲気は良く出ていたと思います。

それにしても、こうして観ると、改めて、チャーリーは努力家なのだと実感させられます。目的に向かってきちんと努力をするし、それなりの成果も出しています。その頑張りを、何故か、最後の最後でトラブって台無しにしてしまうわけですが、優しくて、気遣いができて、才能もある努力家なのです。不器用で消極的で、何をやっても裏目に出てしまうけれど、それでも、何かをすることを諦めないチャーリーの姿勢やそんな彼がポツリポツリと語る言葉には、慰められ、励まされる思いがします。

ほとんど自分で努力するということはなく、すぐドラえもんに頼ってしまうのび太くんとは違うようで...。まぁ、勿論、のび太くんにはのび太くんの良さがあるワケですが、この辺りは、作品が生まれる社会の文化的な背景の違いも大きいのかもしれません。

まぁ、それはともかく、肝心なところでトラブッてしまって掴みかけた成功を取り逃がしてしまうチャーリーの、多少は落ち込んでも、次に向かって前向きに諦めず挑戦する粘り強さ、自分の成功を犠牲にするとわかっていても愛する者のために尽力を惜しまない健気さ、そして、時には、そんなチャーリーの邪魔をしてしまってもいるけれど、いつも、チャーリーに寄り添うスヌーピー。そんな1人と1匹の友情が、温かく胸に沁み込んできました。

絵柄も、ちょっとお子ちゃま向けな仕上げになっているようにも感じられましたが、原作の雰囲気は出せているように思えました。柔らかく優しげな感じは、作品の世界に合っていると思います。

続編を作ろうと思えばいくらでも作れる作品だと思うのですが、どうなるのでしょうか。質を劣化させず続編を作っていくのは、なかなか難しいことだと思うのですが、もっと他の"PEANUTS"を観てみたい気もして楽しみでもあります。

観ておいて損はない作品だと思います。



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