ヒッチコック/トリュフォー

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大人は判ってくれない」「突然炎のごとく」などで評価を得てヌーベルバーグの旗手として活躍していたフランソワ・トリュフォーは、1962年、尊敬しているアルフレッド・ヒッチコックへのインタビューを行います。ヒッチコックが生み出してきた、さまざまなテクニックについて語った貴重なテープや、マーティン・スコセッシ、リチャード・リンクレイター、黒沢清、ウェス・アンダーソンをはじめとする映画作家たちへのインタビューを交えながら、ヒッチコックの尖鋭性や彼が与えた影響に迫るドキュメンタリー作品。

 

ヒッチコックの映画について、映画製作に携わる様々な人が語ります。それ程、画期的な内容が語られているわけではなく、映画制作の技術論について知識のある人にとっては物足りない内容かも知れません。それでも、流石にその道のプロが語るので、当然のことですが、私のような素人が感じたことをあれこれ呟いているのとは違います。本作で語られているようなことを知った上で観るのと知らずに観るのでは、作品の楽しみ方も違ってくるでしょうし、より深く感じ取れる面が出てくるのでしょう。

 

ヒッチコックの作品が、いかに細部まで計算され、様々なテクニックを駆使して作られているのかが伝わってきます。作られたものの中に感じられる"リアル"は、人為的な操作をできるだけ排除して現実を切り取ることでなく、徹底的に"現実らしさ"を作り込むでこそ生まれてくるものであることを実感させられます。

 

ただ、色々な人がヒッチコックを語っている分、ヒッチコック本人の言葉が少なくなってしまった感じはあり、その点は残念でした。ヒッチコック自身が何を考えどう工夫したのか、その辺りをしっかりと伝えて欲しかった気がしますし、ヒッチコック以外の映画制作者に語らせるなら、彼のどういった作品のどういった部分から自身の作品がどう影響を受けているのかといったところにもっと焦点を当てて語って欲しかったような...。

 

このインタビューの後「定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー」が書籍として出版され、今でも販売されていますが、本作は、その宣伝用ということなのでしょうか...。

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レオナルド・ダ・ヴィンチの研究者、ピエトロ・マラーニをはじめとする各分野の専門家による解説、ミラノ公や愛弟子たちとの関係を描いた再現ドラマを通じて、ミラノ時代を中心としたダ・ヴィンチの実像が描変えます。

 

コメンテーターが語る映像が多く、正直、よく知らない研究者たちの顔や姿を見せられてもあまり興味を惹かれないというか...。

 

再現ドラマ(ドラマというよりも、ダ・ヴィンチの時代のコスプレをした人々が観客に向かってダ・ヴィンチについて語るという感じですが)も何だか安っぽくて集中が削がれます。

 

結局、本作の多くの部分が、ダ・ヴィンチについて語る人々の映像で占められてしまったワケで...。

 

ダ・ヴィンチの絵画に描かれている人物のそっくりさんがコスプレして語ってくれるなら、絵に描かれていない角度から見る楽しみもあったかと思うのですが...。

 

折角なら、もっとダ・ヴィンチの作品をしっかりと映して欲しかったです。作品群をより魅力的に見せる映画ならではの写し方があったはず。例え美術館に行ったとしても、そう簡単に間近でゆっくりと観ることはできないのですから、他の部分でマイナス面が大きかったとしても、数々の名作を細部まで丁寧に見せてくれていたら、それだけでも十分に映画作品としての価値を持てたのではないかと思います。

 

TVのレオナルド・ダ・ヴィンチ特集番組のようなものの方が、余程、見応えがあるのではないかと...。

 

かなり残念でした。

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視覚障害者向けの映画の音声ガイドを制作している美佐子は、仕事を通じて視力を失いつつあるカメラマン、雅哉と出会います。雅哉の素っ気ない態度にイライラする美佐子でしたが、彼が撮影した夕日の写真に心を動かされ...。

 

視力を失うということが相当に苦しい体験であることは想像ができます。特に、カメラマンだった雅哉にとって視力は不可欠なはず...と視力に頼って生きている私などは想像してしまいますが、そこに私の想像力の限界があるのかもしれません。現実には盲目の画家も盲目のカメラマンもいて、生まれつき視力のない画家が実に色彩豊かな絵を描いていたりします。盲目の人は、晴眼者が視力を使って捉えているものをまた別の形で捉えていて、盲目の人たちの世界は、晴眼者が思うような不自由な世界とはまた違っているのかもしれません。

 

視力がなければ見えない、聴力がなければ聞けない...と言い切れる程、人間は単純な生き物ではないのかもしれません。決定的なものを失ったとしても、それでも、その先に光を見出すことはできるのかもしれないと思わせてくれる作品になっていると思います。

 

音声ガイドの制作という仕事を通して、盲目の人と晴眼者という違った方とで世の中を把握している人々の世界を描きながら、違う立場の人々を思い遣ることの難しさ、想いが通じ合うことの素晴らしさを映し出しているようでした。

 

本作の謳い文句である「河瀬直美監督が挑む珠玉のラブストーリー」は、違うような...。確かに、"価値観の違う男女が思わぬ出会い方をして、反発しあいながらも徐々に互いを理解しあうようになり..."という流れはありますし、ロマンスな部分もあるとは思うのですが、そこがメインとも思えませんでした。美佐子の音声ガイドが作品の価値を落としていると批判される場面がありますが、この謳い文句も本作の価値を貶めているとしか思えません。作品そのものの問題ではありませんが、とても、残念です。

 

美佐子と両親の関係や父の遺した物の物語への絡み方などが中途半端で、ちょっと散漫な感じがしてしまう部分もありましたし、雅哉の今後についても、カメラマンとして活動を継続していく道を見つける方向に収めて欲しかった感じがしましたし、残念な部分がなかったわけではありませんでしたが、全体としてはとても真っ直ぐ気持ちに入ってくる作品だったと思います。

 

最後、美佐子が制作した音声ガイド付きの映画の試写が行われます。最初の一声を聞いた時にすぐに誰だか分かるその声の主のナレーションの力量と画面に映る藤竜也の迫力ある演技もあり、心震わされました。珠玉のラストと言っていいのではないでしょうか。

 

是非、映画館で観ておくべき作品だと思います。

 

 

公式サイト

http://hikari-movie.com/info/

 

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旅立ちの朝/すべては君のために

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元NFLのスター選手、ジョニー・ダンは、若くして引退し、アリゾナ砂漠にあるJake's Cornerと呼ばれる小さな町で、静かな日々を過ごしていました。 ある日、自動車事故で妹夫婦が亡くなり、1人残された甥、スペンスを引き取ることになります。ジョニーは、ショックを与えないようにとまだ幼いスペンスに両親の死を伏せておくことにします。けれど、スペンスは両親に会いたい一心で家出をしてしまい...。

 

親を亡くした子をあまり子育てに向いてはいない雰囲気の伯父が引き取り、戸惑いながらもともに日々を過ごし...という物語。それ自体、左程、目新しいものでもありません。

 

淡々と何が起きているかが描かれていきます。取り立てて感動を煽るような見せ方をしていない点には好感を持てましたが、個々の登場人物の中にあるはずの葛藤が見えてこないので、物足りなくもあります。スペンスを引き取ることに関するジョニーの困惑、両親のことをきちんと話してくれない周囲に対するスペンス苛立ち、子どもを受け入れることに慣れていないジョニーやその周囲の人々、これまでとは全く違う環境に移ったスペンスの双方にある戸惑い...。そうしたものが、もっと掘り下げられていたら、もっと味わいの深い作品になったと思うのですが...。

 

ジョニーを取り巻く人々が、それぞれ結構ユニークだったりして、子育て向きとは思えない人々が、それぞれに精一杯スペンスを受け入れようとする姿には心に沁みるものがあったのですが、その部分も、薄いというか、中途半端というか...。もう少し、異文化が出会い交わる面白さのようなものが感じられるような描き方をされていても良かったのではないかと...。

 

ちょっと寂れているようで、お節介になり過ぎないさり気ない温かみが感じられるJake's Cornerの街の雰囲気が良かったっだけに、個々の心情のようなものがもっと丁寧に描かれているとグッと深みが出たのではないかと思うのですが...。

フェンス

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1950年代、アメリカ、ピッツバーグ。トロイ・マクソンは、妻ローズと息子のコーリーと暮らしていました。彼はかつて野球選手でしたが、 人種差別のためにメジャーリーガーの夢を絶たれ、ゴミの収集人をしながら、貧しい生活をしていました。ある日、コーリーがアメフトのスカウトマンに見出され、大学推薦の話が舞い込んできます。しかし、トロイは進学に反対、夢を見過ぎたと責め立て、家の裏庭のフェンス作りを強制的に手伝わせます。トロイが息子の夢を潰してしまったことで親子関係は崩れていき...。

 

酷い差別の中、必死に戦ってきたトロイ。少しずつ肌の色には関係のないところで評価されるようになってきた世の中を生きるコーリー。自分が生きた時代の価値観でコーリーの人生を縛ろうとするトロイのやり方は理不尽としか思えませんでした。それでも、トロイの過去が徐々に明らかになり、共感できるとまではいきませんでしたが、トロイの言動の理由も分からないではないと思えるようにはなりました。

 

もっとも、トロイが完全に悪だった方が、ローズもコーリーも早い段階でトロイを捨てて自分たちの人生を歩むことができたのかもしれません。なまじっか、ほのかに見え隠れする"善"の部分があったから、ずっと振り回されることになってしまったのかもしれません。

 

自分の価値観を押し付けるばかりで、コーリーの意見を取り入れようとしないトロイは、やはり、弱い人間だったのでしょう。何かと家族を守っていると主張するトロイですが、それ以上に自身を守ろうと必死になっているような印象を受けました。

 

そんなトロイの弱さを受け入れ、結婚相手にトロイを選んだ自身の責任を全うしようとするローズの力強さが印象的でした。ローズを演じたヴィオラ・デイビスの好演もあり、トロイの頑固さ傲慢さに押しつぶされない逞しさが感じられました。

 

特に前半のトロイのセリフの量が半端ではありません。全体の9割くらいをトロイが喋り倒している感じで、とにかく機関銃のように捲し立てるので、それに置いて行かれそうになり、焦りながら観ることとなりました。

 

まぁ、舞台で演じられた作品を映画化しているので、ある程度、仕方ない部分なのかもしれませんが、字幕を頼らざるを得ない身としては辛いものがありました。

 

トロイに押さえつけられていてもローズは自分なりの幸福を得ています。ローズにしてもトロイと長い年月を共に過ごしていますし、コーリーは自身の中にトロイのDNAを受け継いでいるのですから、それがどんなに嫌なものであっても、トロイを完全に否定したら、自分の中のものをも否定することになってしまいます。本当の意味でトロイから自立して自分の人生を生きるには、トロイを受け入れるところから始めるしかないのかもしれません。ローズが何故、トロイの元を離れようとしなかったか、そこが本作のキモにようにも思われました。

 

人は親も生まれる環境も選ぶことはできません。人生の大きな部分を自分では選択できないことで左右されるのです。けれど、自分自身には責任のないところで酷い運命に巻き込まれてしまったとしても、人は自分の人生を生きることができ、幸せになることもできる...のかもしれません。

 

トロイの膨大なセリフに負けずに最後まで観てよかったです。前半部分はちょっとキツイですが、そこは適当に流しながら最後まで観たい作品です。

 

トロイを巡るシビアな家族関係の中で、昔からの親友であるボノの存在がほんのりとした温かみを加えていました。

 

日本で公開されていないのは残念だったと思います。観ておいて損はない作品だと思います。

リチャードの秘密

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南ダブリンの裕福な家庭で生まれ育った18歳のリチャード。大学進学も決まり、友人たちと夏休みを満喫していたリチャードは、美少女ララと恋に落ちます。けれど、ある晩、リチャードはララの元恋人、コナーとケンカになります。倒れたコナーを放置したまま帰宅してしまいますが、翌朝のニュースでコナーが遺体となって発見されたことを知り...。

アイルランドで実際に起きた事件を元に作られたとのこと。

イケメンで、スポーツマンで、裕福な家庭のオボッチャマで、友人にも恵まれ、美しいガールフレンドもでき、進学も決まっていて、人生の春を謳歌しているようなリチャード。"事件"までの経緯が丁寧に描かれます。結構、遊び人で、あまり"優等生"とは思えない面もありますが、彼の日々が丁寧に描かれることで、リチャードが事件の背景が明らかになることにより失うであろうものの大きさが伝わってきます。

そして、"事件"により、彼を取り巻く人間関係が大きく変化しています。表面的にはあまり変わっていないように思えるけれど、微妙な距離が出てきて、リチャードが孤独を深めていく様子が繊細に描かれます。

ラスト。多くの人がそうなるべきと考えるような結末に辿り着くかと思わせといて外した...と解釈しました。あるべき結末を経てその後にラストがあったとも解釈できるような気もしましたが、そうなると、もう少し、ラストの前からの時間の経過を感じさせて欲しかったような...。

ラストのリチャードは、決して"全ての重荷を降してスッキリ"したようには見えませんし、大学でも友人や恋人に囲まれているという感じでもありませんでしたし、楽し気な様子は見えてこず、リチャードが抱え込んだものの大きさが感じられました。

コナーの遺族にとって、事件を取り巻く人々にとって、何よりも彼自身にとって、望ましい選択だったのかどうか...。あるべき結末に行き着いていたらどうなっていたのか...。自分が同じような状況に置かれたらどうしたのか...。考えさせられる印象的なラストでした。

観ておいて損はない作品だと思います。

マグニフィセント・セブン

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黒澤明の「七人の侍」(1954年)を基にした西部劇「荒野の七人」(1960年)のリメイク。基になった2作は、このブログに感想を書いてはいませんが、それぞれ以前に観ています。

 

アメリカ西部、ローズ・クリークの町。近くで金が採掘できることが判明し、金鉱を独占しようと悪徳実業家のバーソロミュー・ボーグは、苦労して町を開拓した住民たちを追い出しにかかります。夫のマシューを殺されたカレンは、テディと共にボーグを倒すための助っ人を探しの旅に出ます。2人は、殺人犯を射殺して賞金を得る委任執行官サム・チザムと出会い、助っ人を依頼。初めは興味を示さなかったチザムでしたが、標的がボーグだと知り依頼を引き受けます。彼はギャンブラーのファラデー、南北戦争時の知り合いロビショーとその相棒のビリー、手配中の殺人犯バスケス、ネイティブアメリカン殺しのジャックを仲間に引き入れローズ・クリークに向かいます。さらに、途中の山中でネイティブアメリカンのレッド・ハーベストと出会い、彼も仲間に入れ、7人で町に乗り込み...。

 

「七人の侍」はオリジナルだと207分、3時間を優に超える長編ですから、オリジナルでの、作品最大の魅力とも思える個々人の丁寧な人物描写を望むのは無理な話。けれど、128分の「荒野の七人」に比べても、その辺りがサラッと流されていて、物語の魅力が薄まってしまった感じがしました。

 

一方、現代的な要素が取り入れられています。「荒野の七人」は、基本的に白人だらけでしたし、武器についも、ナイフ使いが1人いた他はガンマン。本作では、アフリカ系、アジア系、ヒスパニック、ネイティブアメリカン...と多彩ですし、武器も銃以外にナイフ、弓矢、斧と幅が広がっています。実際、西部劇の時代には、アフリカ系やアジア系のガンマンやカウボーイも存在したそうなので、史実にもより忠実になったということになるのでしょうか。

 

武器が多彩になり、仕掛けが大規模になった分、戦いのシーンは迫力が増していると思います。

 

この物語の最初の盛り上がりは"人集め"だと思うのですが、報酬に関するシビアな遣り取りもなく、ほぼ無報酬の命がけの仕事を請け負う必然性が今一つ伝わってきません。

 

また、必死に家族や土地を守り地道に生きてきた町の住人と自分のウでだけを頼りに西部を流れ歩く7人の違いと、その異質な中で生まれる交流の温かさのようなものも抜けてしまっていて、"戦いの準備"の部分もありきたりな戦闘準備になってしまった感じがありました。

 

ラストの生き残りの去り方もあまりに呆気ない印象を受けました。まぁ、流れ者のガンマンたちですから、この方がリアルなのかもしれませんが...。

 

意図されたことなのかもしれませんが、全体に情緒的な部分はかなり薄まっていると思います。

 

娯楽作品として悪くはないと思いますが、オリジナルを観ていると、薄くなった印象は拭えません。前2作を観ていないなら、結構、楽しめるのではないかと思います。

 

前2作は、改めて観て、ここに感想を書いてみたいと思います。

ジュリエッタ

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55歳のジュリエッタはスペイン、マドリードでひとりで暮らしていました。ある日、古い知人から、一人娘のアンティアを見かけたと聞かされます。アンティアは12年前に家を出て行き、その後、音信不通となっていました。ジュリエッタは過去を振り返り、改めて姿を消したアンティアを想い...。

 

アンティアに宛てた手紙という形で、ジュリエッタが過去を語っていきます。

 

親からすれば些細なこと、むしろ、子のためを想えばこその言動のために親子間関係が拗れていくことは珍しくなく、親からすれば何の前触れもなく突然、決定的な破局が訪れることもどこかで聞くようなオハナシ。

 

一方、子どもの側からすれば、耐え難いことが積もり積もっての大きな決断だったりします。どうしても許せないという気持ちが爆発して決定的に関係を断ってしまったり...。それでも、子どもを持てば、かつての親の言動を理解できるようにもなったり...。子どもを持って初めて知る親心、といったところでしょう。

 

物語は悲劇のようなサスペンスのような重さが感じられますが、色彩が鮮やかな映像は美しく、登場人物のファッション、部屋のインテリア、車窓の風景...、それぞれに印象的でした。

 

ただ、"何故、アンティアが失踪したかという部分に焦点が当たってからラストまでが忙しかったというかバタバタした感じがして、呆気なく終わってしまったという印象が拭えません。

 

そして、それにしても、ジュリエッタもアンティアも、2人の周囲の人々も、何かと言動が極端な感じがして違和感ありました。ラテンの血のなせる業(?)なのでしょうか?

 

何よりも、映像美に惹き込まれました。そして、ジュリエッタの年齢を重ね、くたびれていく様子などもメイクも巧かったと思うのですが、見事に表現され、何だかフアフラした感じのジュリエッタに心を寄せたくなったりもしました。

 

ただ、オハナシとしては目新しさもなく、母と娘の葛藤という部分で中途半端な感じがして、物語としては薄くなってしまった印象を受けました。

 

観るにしても旧作扱いになってからのレンタルで十分かと...。

誰のせいでもない

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カナダ、モントリオール郊外。作家のトマスはスランプに陥り、恋人サラとの関係もギクシャクしていました。そんなある日、雪の積もった道を車で走っていたトマスは、飛び出してきた幼い少年を避けきれずに轢いてしまい...。

 

事故の背景に悪意が存在していなかったのは事実だと思います。ただ、それでも、"誰のせいでもない"というよりは、"ちょっとずつ皆がよくなかった"といった感じでしょうか。トマスが不注意だったのは確かだし、年齢を考えれば仕方ない面はあるにせよ子どもたちがもうちょっと慎重であれば避けられた事故だし、子どもたちの母、ケイトにしても小さな子どもたちを2人だけで放置したのは良くなかったのは確か。

 

原題は「EVERY THING WILL FINE」。何があってもどうにかなるとか、きっとうまくいくといった意味になるでしょうか。どんな悲劇があっても、やがて人は立ち直り、新たな歩みを始めるということなのでしょう。この邦題、ちょっと違うような...。

 

で、事故の加害者と被害者、双方の事故後の10年が描かれます。それぞれに事故により傷を負い、人生を変えられていくのですが、どうも、その辺りの描き方が薄く、それぞれが抱えたものの重さが伝わってきません。

 

心に染み入るような映像の美しさは印象に残りました。特に光と影が見事でした。冒頭の事故の描き方、助かってよかったと思わせておいて、遊んでいた子どもが1人ではなく2人だったことに気付かせる見せ方も巧く、引き込まれました。

 

ただ、その後は、全体に淡々と薄味になってしまった感じがします。2年後、4年後...と飛ばしながらではありましたが、事故から10年という長い年月を描こうとしたのは、やはり、無理があったのかもしれません。トマスとケイトの関係もどうもよく分からないというか、違和感あるというか...。民族や文化の違いもあるのでしょうか...。

 

登場人物たちの心情の描写が薄いために、ラストもアレって感じで...。

 

もっと心揺さぶられるような作品になる可能性のある素材だとは思うのですが...。残念でした。

OSLO COFFEE

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これまで入ったことがなかったカフェですが、最近、用事があって出かけた先で見つけたので入ってみました。

 

メニューはもちろんですが、インテリアなども北欧チックで、あまり賑やかになり過ぎず、けれど地味でもなく、落ち着いた感じでおしゃれな雰囲気です。

 

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今日はワッフルにしました。"北欧ワッフル"に、ブルーベリーとリンゴベリーの2種のベリージャム、蜂蜜、生クリームを添えたもの。そして、ドリンクは"ロイヤルカフェオレ"のHOT。

 

ワッフルはシンプルで真っ当な感じ。外側がサクッとして香ばしかったです。ジャムや生クリームも程よい甘さでした。

 

カフェオレも特別に印象的とまでは言えませんでしたが、そこそこ美味しく飲むことができ、十分に納得ができます。

 

パンケーキも美味しそうだったのですが、結構大きくてカロリーがあまりに気になり、断念。こちらは、可愛らしいサイズでダイエット中でもあまり罪悪感なくいただける感じです。

 

チェーンのカフェにしては、ちょっとお高めなお値段設定でしたが、席の間隔は比較的ゆとりがあり、落ち着ける感じもして、割高な印象は受けませんでした。

 

あまり費用をかけず、一服しながらゆったりとした時間を過ごす場所として合格点だと思います。

 

また機会があれば、パンケーキも試してみたいです。

 

 

公式サイト

http://www.oslo-coffee.com/