夜泣きを東洋医学的にみると | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


子どものための東洋医学的なケアに関して、その基本的な考え方 基本的なケアの注意点 、さらにケアに使うツボを大椎 身柱 小児斜差の灸 とご紹介しました。今週からしばらくの間、子どもが起こしやすい症状について、東洋医学的にみるとどうなのか、お話していきたいと思います。


夜泣き・疳の虫への対処法は、ツボ(身柱・小児斜差の灸)だけでなく、夜泣き・疳の虫のリフレクソロジー 子供のためのリラックスオイル など、状況やお好みに合わせて選んでいただけるといいですね。赤ちゃんや小さなお子さんには、何よりスキンシップが一番です。


ところで、その夜泣きって、そもそもなぜ起こるのでしょう?まだ口のきけない赤ちゃんのこと、確認のしようもありませんが、東洋医学では↓こんなふうに考えています。


1 脾胃の冷え(脾陽虚)による夜泣き


子どものからだは、稚陰稚陽で、熱を出しやすいし、冷えやすい。陽気が不足して、冷えの症状が出る状態を陽虚(ようきょ)と言います。何らかの理由で、脾胃に冷えが入ってしまうと、それが夜に痛みを生じて、夜泣きします。日中は、自然の陽気がたっぷりなので、ニコニコ元気にしていますが、夜になって陰気が強くなると、冷えも強くなって泣き出すというしくみ。


脾胃が冷える原因は、

① 沐浴中や睡眠中におなかを冷やした。

② ママが陽虚体質であるか、妊娠中に冷たいものや生ものをたくさん食べたために、赤ちゃんが冷えやすい体質になった。


※東洋医学で妊婦さんの冷えをとても警戒するのは、妊婦さん自身のためもあるけど、何より赤ちゃんのためなんですね。↑の②にあるように、妊娠中の冷えは、赤ちゃんの体質に影響します。実は夜泣きしやすくなるだけじゃなくて、夜尿症の原因にもなるんですよ。なので、妊婦さんは冷えないように、十分気をつけてくださいね


みられる特徴は、

① 日中はスヤスヤとよく眠るのに、夜になると泣く。泣き声は低くて弱い。からだを丸めて泣く。

② 顔色が青白く、手足や腹部が冷える。おなかをマッサージすると気持ちよさそうにする。

③ 食が細めで一度にたくさんお乳を飲めない。あるいは、おなかがはって、お乳を吐くことがある。

④ 下痢しやすい。


予防は、冷やさないこと。おなかのオイルマッサージや身柱や小児斜差の灸穴への手当てを取り入れましょう。


2 驚恐による夜泣き


子どもは神気(詳しくはこちら→東洋医学講座 No.24 )もまだ充実していませんし、心気も当然未熟です。そして、赤ちゃんが知らない物や音はたくさんあって、おとななら気にもとめないようなもの、たとえば扉を開け閉めする音とか、外でうめく犬や猫の声とかにも反応して、驚きや恐れを感じます。それによって、突然泣き出す。


この場合の特徴は、

① 日中はよく眠るのに、夜に突然泣き出して、なかなか泣き止まない。泣き声が高い。

② 顔色がくすんでいるか、または紅潮している。。

③ 顔面紅潮している場合は、唇や舌の先が紅い、からだが熱い、便秘気味。

④ 灯りをつけると、余計に泣く。


予防は、静かで心地よい寝るための環境をととのえ、強い光をあてないようにすること。夜泣きが続くからといって、決して声を荒げてしからないことですね。身柱や小児斜差の灸穴への手当てに加えて、神門(→心臓・イライラ・便秘に 神門 )をやさしくさすりましょう。


これまでのマタニティ・ケアと子供のケアについてはこちら→「妊娠・産後・授乳・子どものケア 目次」


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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