本「Good old boys」

テーマ:

Good old boys

 

本多孝好 集英社 2016年12月

 

 

Good old boys Good old boys
 
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弱小少年サッカーチームで頑張る子どもたち。仕事や家庭で悩みながらも、子どもを応援する父親たち。8組の父と子の、心ふるわす物語。

 

 

弱小のサッカーチームの子どもたち。

負け続けているにも関わらず、楽しそうにプレイをしている。

 

 

それを見守る父親たちは、いろんな問題を抱えている。

 

妻とすれ違いの日々をおくっている。

サッカー選手の道をあきらめた。

息子が引きこもり・・・・・・・・

 

そんな父親たちが少年サッカーと関わることで、自分たちも成長していく物語。

一つひとつのエピソードがいい話だった。

 

勝てなくても、少しづつ上達していく子どもたちの様子や、最後には、ある目的で、点を取ろうと頑張る子どもたちの活躍にエールを送りたい。

 

このチームの監督、みんなを見守る暖かいまなざしを感じた。

 

お気に入り度★★★★★

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1001グラム

 

監督: ベント・ハーメル

 出演: アーネ・ダール・トルプ, ロラン・ストッケル, スタイン・ヴィンゲ

2014年

 

 

 

ベント・ハーメル監督がノルウェーの実力派女優、アーネ・ダール・トルプ主演で描くハートウォーミングドラマ。国立計量研究所に勤める科学者・マリエは、病に倒れた父の代理として“キログラム原器”を携え国際セミナーに出席することに。

 

 

 

科学者マリエは、ノルウェー国立計量研究所に勤めている。

測ることに関しては、エキスパート。少しの狂いも見逃さない。

 

しかし、マリエの人生は、夫との離婚、父親の病気と うまくいかないことが続く。

それでも、淡々と仕事をこなしていく。

 

 

 

重さは、キログラム原器 というものがあり、それが基準となっているのですね。

科学者たちが、見つめる様子が、とても真剣!

重要なものなのだとわかる。

 

だからこそ、後半の出来事に、マリエは動揺したはず。

だけど・・・・・・

 

マリエは変わった?

人生には〝ハカリしれない愛”があるってことかな。

 

 

キログラム原器を持ち込むときの空港での様子がおかしかった。

 

お気に入り度★★★★

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本「ハリネズミの願い」

テーマ:

ハリネズミの願い

 

 トーン テレヘン (著), Toon Tellegen (原著), 長山 さき (翻訳)

 

新潮社 2016年6月

 

 

ある日、自分のハリが大嫌いで、ほかのどうぶつたちとうまくつきあえないハリネズミが、誰かを家に招待しようと思いたつ。さっそく手紙を書きはじめるが、もしも○○が訪ねてきたら、と想像すると、とたんに不安に襲われて、手紙を送る勇気が出ない。クマがきたら?ヒキガエルがきたら?ゾウがきたら?フクロウがきたら?―さまざまなどうぶつたちのオソロシイ訪問が、孤独なハリネズミの頭のなかで繰り広げられる。笑いながら、身につまされながら、やがて祈りながら読んでいくと、とうとうさいごに…。オランダでもっとも敬愛される作家による、臆病で気むずかしいあなたのための物語。

 

自分のハリを誇らしく思う気持ちはあるけれど、その反面、ハリがあるため、みんなは自分のことを嫌っていると思い込んでいるハリネズミ。

 

でも、他の動物たちと友達になりたい。

家に遊びに来てくださいと手紙を書く。

しかし、手紙は、出さず、もし、動物たちが訪ねてきたらと想像を膨らませる。

 

 

その想像がおもしろい。

それぞれの動物の特徴をとらえていた。

 

 

自分の殻に閉じこもり、一歩が踏み出せない。
そんな様子をはりねずみに例えての物語になっているように思う。

 

みんなからきらわれていると思っていても、それは自分の思い込み。

そして、近くに友はいる。

そんなことを物語っているお話だった。


お気に入り度★★★

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映画「母よ、」

テーマ:

母よ、

 

 監督: ナンニ・モレッティ

出演: マルゲリータ・ブイ, ジョン・タトゥーロ, ジュリア・ラッツァリーニ, ナンニ・モレッティ, ベアトリーチェ・マンチーニ

2015年

 

イタリア映画界の巨匠、ナンニ・モレッティ監督による感動のドラマ。映画監督のマルゲリータは恋人と別れたばかりで、離婚した夫との娘は反抗期の真っ只中。新作映画の撮影も思うように進まない中、彼女は母・アーダの余命がわずかであることを知る。

 

 

 

何もかもうまくいかない時期があるかもしれない。

 

マルゲリータは、恋人と別れ、離婚した夫との娘は反抗期。

新作映画の主演俳優と言い争いが続き、撮影もうまく進まない。

 

マルゲリータのどうしようもないつらい思いが、見ている私たちにも伝わってくる。

暗い気持ちになった。

 

そんな時、入院中の母の余命を宣告される・・・・・・・

どれだけ悲しい思いに打ちのめされたことだろう。

 

 

映画撮影の場面、母が元気な頃の場面、悪夢の場面等、いろいろな場面が交錯する。

そんな中で、母の死をどのように受け止めるのかが描かれている。

 

親との別れは、通らなければならない道である。

親をどうみおくるのか?

いろいろ考えてしまう。

 

「あなたがそばにいてくれることが一番の治療なのよ。」

いくつになっても、母は母であり、娘は娘なのだ。

 

 

逝った母の教え子からは、教師としての母の功績を聞く。

 

マルゲリータは、この悪い状況を作っているのは、自分自身の身勝手からだと気づく。

きっと、徐々に立ち直っていくことだろう。

 

 

お気に入り度★★★★

本「物件探偵」

テーマ:

物件探偵

新潮社 2017年2月

 

物件探偵 物件探偵
 
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利回り12%の老朽マンション!?ひとりでに録画がスタートする怪現象アパート?新幹線の座席が残置された部屋??間取り図には、あなたの知らない究極の謎が潜んでいる。大家さんも間取りウォッチャーも大興奮の本気で役立つリアル不動産ミステリ!

 

 

マンションを購入して賃貸でお金を儲けようとする人。怪奇現象が起こるアパートに住む人。マンションの上の階の音に悩む住民。自宅とは別に中古マンションを手に入れようとする人。マンションの大家さん。訳アリ物件を購入した人。・・・・・・・・

といった6つの物件をめぐる短編集。

 

怪奇現象が起きたり、嫌がらせに悩まされたりと不可解な出来事が起きる。

終わりの方には、どこからやってくるのか、突如、不動尊子という宅建業者がやってきる。

彼女は「部屋が泣いています。」と部屋の気持ちがわかると言う。

そして、問題を解決に導いていく。

ワンパターンなのだが、これがおもしろい。

 

不動産を購入するときのいろんな情報を知ることができ、どんなことに注意すればいいのか、少し、わかった気がした。


 

 

お気に入り度★★★★

神様なんかくそくらえ

 

監督: ジョシュア・サフディ, ベニー・サフディ

出演: アリエル・ホームズ, ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ, バディ・デュレス, ロン・ブラウンスタイン

2014年

 

 

19歳の少女ハーリーはニューヨークの路上で毎日を過ごしていた。彼女には、同じホームレス仲間の恋人イリヤがおり、ハーリーはイリヤの命令にいつも従っていた。そのために仲間たちに説得されイリヤと決別するハーリーだったが、彼への愛を断ち切る事が出来ずにドラッグに溺れていく…。ニューヨークに暮らすストリートガールの破滅的な恋を描いた青春映画。

 

 

ドラッグに溺れる若者を描く。

 

少女ハーリーは、イリヤから別れを告げられるが、あきらめきれない。

イリアの前で手首を切る。

イリアは、救急車でハーリーを病院へ運ぶも、ハーリーから離れていく。

 

イリアを忘れきれないハーリーは、ドラッグに溺れ、他の男の人と関係を持ち、路上でお金を乞う生活。

 

ある時、ハーリーがイリアのもとに戻ってくる。

ハーリーは、愛しているのは、イリアだけだと、しあわせな気分になるが・・・・・。

 

 

どうして、こんな男を好きなのだろうと思ってしまう。

ひとりの男性への執着が、ここまで、堕落してしまうものなのか・・・・・・・・

 

 

この映画では描かれていないが、この映画のモデルとなったハーリーは、その後、女優として活躍しているらしい。

そのように生まれ変われる人はいいが、

このままずっと、底辺の生活を送る若者もいるのではないかと息苦しい気持ちになった。

 

 

 

お気に入り度★★★

映画「さよなら、人類」

テーマ:

さよなら、人類

 

 監督: ロイ・アンダーソン

出演: ホルガー・アンダーソン, ニルス・ウェストブロム

2014年

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4,104円
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面白グッズを売り歩く冴えないセールスマンコンビのサムとヨナタン。面白グッズはなかなか売れないが、その際に彼らは、様々な人生を目撃する。臨終の床の老女は、天国に持って行くために宝石の入ったカバンを死んでも放さない。フェリーの船長は、船酔いするため理容師に転職。現代のバーに突然現れるスウェーデン国王率いる18世紀の騎馬隊・・・。何をやっても上手くいかない人たちの哀しくも可笑しな人生模様を目の当たりにする。
 

 

 

最初、3人の死の場面から始まり、様々は人たちの人間模様が描かれている。

 

 

面白グッズを売って歩いている.サムとヨナタン。

ダンスを習いに来た若い男に色目を使うダンス教師。

近くで起こった突然死にこわくなり、船を下りて理髪師になった船長。

その理髪店に散髪に行ったが、理髪師が経験がないと知り、黙って立ち去る客。

同じカフェに何年も通い続ける男。このカフェでの以前と現在。

スウェーデン国王率いる18世紀の騎馬隊が訪れたバーの以前と現在。

・・・・・・・・・・・

 

サムとヨナタンが売っている商品は、変なお面とかで、少しも面白いとは思えないような商品で、売れないだろうと思うけど・・・・・・・。

仕入れ先からは、住んでいるいるアパートにまで取り立てが来る。

 

一度、仲たがいするふたりだが、一方が見たという夢は、おそろしいものだった。

 

どこから、あんな発想が生まれるのだろう。

 

アパートの管理人。住民以外アパートにかいることを許可しない。大きな声を出すと、「早朝出勤する人もいるから」と注意する。まじめに仕事をこなしている感じ。

 

 

様々な人たちの悲喜が描かれているが、そのつながりは感じられなかった。

けど、だれもが何かさえない人に思えたなあ。

それでも、明日は必ずやってくるのだと思えるような作品だった。

 

お気に入り度★★★

 

つけたし

この監督の作品を見るのは初めてで、何の予習もせずに、この映画を見たが、全39シーンを、固定キャメラ、1シーン1カットで撮影した作品らしい。

そう思って見なおすと、ここが、あそこだと何か不思議な感じがした。

テロリストの処方

 

久坂部羊 集英社 2017年2月

 

 

医療費の高騰で病院に行けなくなる人が急増した日本。医療勝ち組と負け組に患者が二分され、同じく医師も、高額な医療で破格の収入を得る勝ち組と、経営難に陥る負け組とに二極化。そんな中、勝ち組医師を狙ったテロが連続して発生する。現場には「豚ニ死ヲ」の言葉が残されていた。日本の医療界全体を揺るがす陰謀が、うごめき出す―。傑作医療ミステリー!

 

先日読んだ本に続き、この作品も医療の問題に迫っている。

 

近未来、医療制度が破たん。高額医療が受けられる勝ち組と充分な医療が受けられない負け組に二分化され、医者も勝ち組と負け組に分かれた。

 

そんな中、勝ち組を狙ったテロが発生する。

 

ミステリーとして、おもしろい。

ねじ曲がった考え方から起こした事件だ。

 

 

そして、医療の問題は、保険制度の問題点、大学病院の在り方等、真に迫るものがある。

この話は極端な出来事ではあり、実際とはかけ離れた話ではあるが、こういうことが起こりうるのではないかと思えてきて、とても不安な気持ちで読み終えた。

 

お気に入り度★★★★

ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります

 

監督: リチャード・ロンクレイン

 出演: モーガン・フリーマン, ダイアン・キートン

2014年


画家の夫アレックスと元教師の妻ルースが暮らすのは、ニューヨークで最も注目されているエリア、ブルックリン。
最上階の二人の部屋は美しい街を一望でき、日当たりも抜群。
センスの良い家具に囲まれた申し分のないこの家で、愛犬ドロシーを交えた家庭生活は順風満帆!
しかしただひとつの欠点は、結婚40年を過ぎた二人にとってエレベーターの無い最上階までの道のりがつらく感じられることだ。
ある日ルースは、愛する夫と愛犬のためにこの“眺めのいい部屋"を売ることを決意した。
戸惑うアレックスをよそに、姪っ子の敏腕不動産エージェントによって億の値で売りに出されることがあっという間に決まり、オープンハウスの手筈が整うが…。 

 

 

老夫婦にとって住み慣れた部屋を手放すのは躊躇するだろうけれど、エレベーターがない建物で、これから先階段で5階までの登り降りが苦痛になってくるだろう。

 

思い切って、部屋を変わるという選択はありかも!?

 

それにしても、まだ、すんでいるうちに、その部屋を見せる内覧会は、疲れそう。

プライバシーを覗かれるようで、いやな感じがしたな・・・・・・・・・

これが、ニューヨークでは、普通のスタイルなのか?

 

 

部屋の内覧会で出会った少女やペットのワンちゃんのことなどが織り込まれて、心が和んだ。

 

この夫婦の出会いや、昔のエピソードなど、素敵な夫婦だと思った。

そして、今回のことで、何が幸せなのか、見つめなおすことができたこと、よかったと思う。

 

一生懸命に世話していた仲介人には、ひどい仕打ちだと思うけど・・・・・

 

 

お気に入り度★★★★

本「サイレントブレス」

テーマ:

サイレントブレス

 

南杏子 幻冬舎 2016年9月

 

 


大学病院の総合診療科から、「むさし訪問クリニック」への“左遷"を命じられた37歳の水戸倫子。そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門の訪問診療クリニックだった。命を助けるために医師になった倫子は、そこで様々な患者と出会い、治らない、死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。けれども、いくつもの死と、その死に秘められた切なすぎる“謎"を通して、人生の最期の日々を穏やかに送れるよう手助けすることも、大切な医療ではないかと気づいていく。そして、脳梗塞の後遺症で、もう意志の疎通がはかれない父の最期について考え、苦しみ、逡巡しながらも、静かな決断を下す――。その「時」を、倫子と母親は、どう迎えるのか……?

 

 

大学病院から、訪問診療クリニックに異動になった医師水戸倫子。

彼女が担当した患者の出来事がミステリー仕立てで語られる。

 

患者にとって何が幸せなのか?

在宅医療、末期医療の在り方について考えさせられる。

 

そして、最後の章では、水戸倫子の父親と向き合うことになる。

 

治療を主眼としない医療の役割
治療を主眼としない医療の役割

治療することだけが、医療ではない。

死ぬ患者を最後まで愛し続ける、そんな医療が、ここにあった。

お気に入り度★★★★★